sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標使用の認定基準

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2009−300691(T2009−300691/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2158035号商標(以下「本件商標」という。)は、「SANTEC」の欧文字と「サンテク」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和60年12月25日に登録出願、第11類「電子応用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成元年7月31日に設定登録、その後、同11年4月13日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を以下のように述べた。

1 請求の理由

本件商標の使用の有無を調べたところ、過去3年間において本件商標の指定商品中、「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」について使用された形跡はないから、商標法第50条第1項による不使用取消審判を請求する。

2 答弁に対する弁駁

(1)被請求人は、本件商標が現在使用されており、その使用を証す書類として「乾電池の販売ホームページのプリントアウト」を乙第1号証として提出した。

乙第1号証には「パナソニック(株)」、「ソニー(株)」、「(株)ポニーキャニオン」など他社の種々の型番をもった乾電池の表示がなされており、この書類の最上部において極めて小さく表示された「SANTEC」の文字も認識することができる。

この「SANTEC」の文字は、単にウェブサイトの名称を表示したものともいえるものであって、販売に係る乾電池に対するブランド表示ではない。

乾電池の製造販売元は「パナソニック(株)」であり、「ソニー(株)」であり、「(株)ポニーキャニオン」であって、被請求人の製造販売にかかる商品についての商標の使用ではない。

被請求人は、単にこのような他社の商品の小売業務を行っているにすぎないものであり、「SANTEC」は、乾電池の小売業務において行われる顧客に対する便益の提供として用いたものであるということはできても、被請求人自らの製造販売に係る「乾電池」に「SANTEC」を用いたものということはできない。

乙第1号証において、乾電池について「SANTEC」という商標の使用があるとは認められない。

なお、乙第1号証において示された「Copyright SANTEC Corporation」や「2009 SANTEC Corp.」は、被請求人の著作権表示であって、商標の使用とは、関係がない。

(2)被請求人は、被請求人の係る商標が使用されたとする証拠として「乾電池の納品伝票の写し」を乙第2号証として提出した。

乙第2号証によれば、販売に係る商品は、品番「LR6WM−2BC SONY アルカリ乾電池」である。

「乾電池の納品伝票の写し」には、「SANTEC サンテク株式会社」として会社名が入っており、販売に係る商品は、(株)ソニーのアルカリ乾電池であって、被請求人の製造販売に係る乾電池はない。

「乾電池の納品伝票の写し」における横一連に示された「SANTEC サンテク株式会社」は、小売店なり荷送り人を示したにすぎないものであり、購入者も、SANTECは小売業務において行われる顧客に対する便益の提供として用いられたものであって、(株)ソニーのアルカリ乾電池に対して用いられたものではないと理解する。

したがって、乙第2号証の書類も被請求人自身の製造に係る乾電池について商標の使用を示したものではないので、小売業務において行われる顧客に対する便益の提供として「SANTEC」は用いられているということはできても、「SANTEC」は、自己の製造に係るアルカリ乾電池に使用されているとみることはできない。

乙第2号証も、乾電池について「SANTEC」という商標の使用があるとは、認められない。

以上の次第であるので、被請求人の提出に係る書類においては、被請求人が商品「乾電池」について、商標「SANTEC」を使用していると考えることはできない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1ないし第6号証を提出した。

(審判注:平成21年12月15日付け答弁書における乙各号証は、乙第3ないし第6号証とした。)

答弁の理由

請求人は、過去3年間において本件商標の商品が使用された形跡はないとの見解であるが、現在においても過去においても被請求人は、本件商標の商品は使用中であるため、本件不使用取消審判は、無効である。

証として一部商品の確証を提示する。

第4 審尋(要旨)

1 被請求人は、本件商標の使用について、被請求人が本件審判請求の予告登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)に、取消請求に係る指定商品中の「電池」について、本件商標を継続して使用していたものである旨述べ、乙第1及び第2号証を提出している。

そこで、被請求人の提出に係る証拠をみるに、乙第1号証は、被請求人が提供するインターネットショッピングサイトの写しと認められるところ、被請求人が本件商標を使用しているとする「電池」を要証期間内に使用している事実は、これをもっては確認できない。

また、乙第2号証は、被請求人が「株式会社宮崎建築設計事務所」へ商品「LR6WM−2BC SONY アルカリ乾電池 単3 2P」を納品したとする「納品書(控)」の写しと認められるところ、該商品に関して、広告宣伝等を行った事実が確認できないことから、これのみをもって取消請求に係る商標登録の取消を免れるための証拠とするのに十分でない。

2 よって、当該商品の要証期間内における使用を明らかにする補完資料(本件商標が使用されている「電池」に係る商取引(販売等)の事実が明確に把握できる、納品書・請求書・領収書等の伝票類、その他、係る事実の確認ができる関連取引書類等)を提出されたい。

第5 当審の判断

1 乙第1ないし第6号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、各種の乾電池を扱う通信販売に係るホームページであり、該1枚目に社会通念上同一と認められる本件商標の使用が認められる。

(2)乙第2号証は、2008年12月24日付けで発行された納品書(控え)の写しであり、商品名「LR6WM−2BC/SONY アルカリ乾電池 単3 2P」等の記載があり、発行主名部分には、「サンテク株式会社」の表記と共に、社会通念上同一と認められる本件商標の使用が認められる。

(3)乙第3号証は、「あっと!テラフィ(@Telaffy)」のホームページであり、商品「三洋電機 単4形充電式ニッケル水素電池 4個入り HR−4UTG−4BP」、販売価格「1,281円(税込)」の掲載がある。

(4)乙第4号証は、「受注情報確認」に関する資料であり、「@TELAFFY(てらネットメンバー)」の表記があり、注文日が「2009/06/14」のページには、注文商品の欄中の型番「HR−4UTG−4BP」、商品名「単4形充電式ニッケル水素電池 4個入り」、メーカー名「三洋電機(株)」及び税込合計「1281」との記載がある。

(5)乙第5号証は、「お買い上げ明細書」の写しであり、発行年月日「2009/06/18」の分には、商品名「HR−4UTG−4BP/単4形充電式ニッケル水素電池 4個入」、税込請求額「1281」等の記載があり、発行主名部分には「サンテク株式会社」の表記と共に、社会通念上同一と認められる本件商標の使用が認められる。

(6)乙第6号証は、「あっと!テラフィ @Telaffy」の表題のパソコン通販カタログの創刊号の表紙であり、「2001.11」の発行日と社会通念上同一と認められる本件商標の使用が確認できる。

2 以上の事実を総合すると、被請求人(権利者)は、遅くても、2001年11月より「あっと!テラフィ(@Telaffy)」の名で、パソコン通販を開始し(乙第6号証)、社会通念上同一と認められる本件商標を使用して各種の電池を販売していたものと認められ(乙第1号証)、また、ホームページに掲載された商品「三洋電機 単4形充電式ニッケル水素電池 4個入り HR−4UTG−4BP」(乙第3号証)を、2009年6月14日に注文を受けたこと(乙第4号証)及び同年6月18日に販売したこと(乙第5号証)が窺われる。

そして、それらの取引日(2009年6月14日及び18日)は、要証期間内と認められ、かつ、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用(乙第5号証)も確認できるものである。

3 なお、請求人は、被請求人の取扱いに係る商品は「パナソニック(株)」等他社の商品であるから、小売業務において行われる顧客に対する便益の提供であり、被請求人の商標の使用でない旨述べている。

ところで、商標法第2条第3項では、「この法律で標章について『使用』とは、次に掲げる行為をいう。」とされ、同法同条同項第8号では、「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」と規定されている。

これを本件に当てはめると、被請求人は「パナソニック(株)等の商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法(ホームページに掲載)により提供する行為」を行ったといい得るものである。

そうとすると、被請求人の商標の使用が、小売りに属すものであるかどうかはさておき、販売する商品に自己の商標を付さなければ、使用と認められないということもないものであるから、請求人のかかる主張は、採用し得ない。

そして、使用に係る本件商品「単4形充電式ニッケル水素電池」は、請求に係る指定商品中の「電池」に属する商品である。

4 したがって、本件商標は、日本国内において、その審判の請求の登録前3年以内に商標権者によって使用されたものと認め得るところであるから、本件商標は、請求に係る指定商品について、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。