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Trademark Appeal Case

商標使用の認定基準

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2009−300692(T2009−300692/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2716869号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなり、平成3年7月31日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年10月31日に設定登録、その後、同18年10月3日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同年同月18日に指定商品の書換登録があった結果、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」とするものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機」,第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池」及び第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を以下のように述べた。

1 請求の理由

本件商標は、過去3年間において取消請求に係る指定商品について使用されてないから、商標法第50条第1項により、取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

(1)被請求人は、本件商標が現在使用されており、その使用を証す書類として「乾電池の販売ホームページのプリントアウト」を乙第1号証として提出した。被請求人の提出に係る書類には「パナソニック(株)」、「ソニー(株)」、「(株)ポニーキャニオン」など他社の種々の型番をもった乾電池の表示がなされている。そして、この書類の最上部において極めて小さく表示された「SANTEC」の文字も認識することができる。

この「SANTEC」の文字は、単にウェブサイトの名称を表示したものともいえるものであって、販売に係る乾電池に対するブランド表示ではない。乾電池の製造販売元は、「パナソニック(株)」であり、「ソニー(株)」であり、「(株)ポニーキャニオン」である。被請求人の製造販売にかかる商品についての商標の使用ではない。被請求人は、単にこのような他社の商品の小売業務を行っているにすぎない。つまり、「SANTEC」は、乾電池の小売業務において行われる顧客に対する便益の提供として用いたものであるということはできても、被請求人自らの製造販売に係る「乾電池」に「SANTEC」を用いたものということはできない。提出に係る書類において、乾電池について「SANTEC」という商標の使用があるとは、認められない。なお、この提出書類において示された「Copyright SANTEC Corporation」や「2009 SANTEC Corp.」は、被請求人の著作権表示であって、商標の使用とは、関係がない。

(2)被請求人は、被請求人の係る商標が使用されたとする証拠として「乾電池の納品伝票の写し」を乙第2号証として提出した。この提出に係る書類によれば、販売に係る商品は、品番「LR6WM−2BC SONY アルカリ乾電池」である。「乾電池の納品伝票の写し」には、「SANTEC サンテク株式会社」として会社名が入っている。販売に係る商品は、(株)ソニーのアルカリ乾電池であって、被請求人の製造販売に係る乾電池はない。「乾電池の納品伝票の写し」における横一連に示された「SANTEC サンテク株式会社」は、小売店なり荷送り人を示したものにすぎない。購入者もSANTECは小売業務において行われる顧客に対する便益の提供として用いられたものであって、(株)ソニーのアルカリ乾電池に対して用いられたものではないと理解する。

したがって、提出に係る乙第2号証の書類も被請求人自身の製造に係る乾電池について商標の使用を示したものではないので、小売業務において行われる顧客に対する便益の提供として「SANTEC」は用いられているということはできても、「SANTEC」は、自己の製造に係るアルカリ乾電池に使用されているとみることはできない。この提出に係る書類も、乾電池について「SANTEC」という商標の使用があるとは、認められない。

以上のとおり、被請求人の提出に係る書類においては、被請求人が商品「乾電池」について商標「SANTEC」を使用しているということはできない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。

(審判注:平成21年12月15日付け答弁書における乙各号証は、乙第3号証ないし乙第6号証とした。)

1 答弁の理由

請求人は、過去3年間において本件商標の商品が使用された形跡はないとの見解であるが、現在においても過去においても被請求人は、本件商標の商品は、使用中であるため、本件不使用取消審判は、無効である。証として一部商品の確証を提示する。

第4 審尋(要旨)

1 被請求人は、本件審判請求の予告登録前3年(以下「要証期間」という。)以内に、取消請求に係る指定商品中の「電池」について、本件商標を継続して使用していたものである旨述べ、乙各号証を提出しているが、

(1)乙第1号証は、被請求人が提供するインターネットショッピングサイトと認められるところ、

ア 該サイトが要証期間内に提供(開設)されていた事実が確認できない。

イ 該サイトに掲載の商品について、取引された事実が確認できない。

(2)乙第2号証は、被請求人が「株式会社宮崎建築設計事務所」へ商品「LR6WM−2BC SONY アルカリ乾電池 単3 2P」を納品した「納品書(控)」の写しと認められるところ、

ア 該商品に関して、広告宣伝等を行った事実が確認できない。

2 よって、被請求人が本件商標を、要証期間内に使用したとは認められず、これをもって取消請求に係る商標登録の取消を免れるための証拠とすることはできない。

3 したがって、乙各号証を補強し、本件商標の要証期間内の使用を具体的に裏付ける取引書類等があれば、提出されたい。

第5 当審の判断

1 乙第1号証ないし乙第6号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、各種の乾電池を扱うホームページであり、本件商標の使用が認められる。

(2)乙第2号証は、2008年12月24日付けで発行された納品書(控え)の写しであり、商品名「LR6WM−2BC SONY アルカリ乾電池 単3 2P」等の記載があり、発行主名部分には、「サンテク株式会社」の表記と共に、社会通念上同一と認められる本件商標の使用が認められる。

(3)乙第3号証は、「あっと!テラフィ(@Telaffy)」のホームページであり、商品「三洋電機 単4形充電式ニッケル水素電池4個入り HR−4UTG−4BP」、販売価格「1,281円(税込)」の掲載がある。

(4)乙第4号証は、「受注情報確認」に関する資料であり「@TELAFFY」の表記があり、注文日が「2009/06/14」のページには、注文商品の欄中の型番「HR−4UTG−4BP」、商品名「単4形充電式ニッケル水素電池4個入り」、メーカー名「三洋電機」及び税込合計「1281」との記載がある。

(5)乙第5号証は、「お買い上げ明細書」であり、発行年月日「2009/06/18」の分には、商品名「HR−4UTG−4BP 単4形充電式ニッケル水素電池4個入」、税込請求額「1281」等の記載があり、発行主名部分には「サンテク株式会社」の表記と共に、社会通念上同一と認められる本件商標の使用が認められる。

(6)乙第6号証は、「あっと!テラフィ @Telaffy」の表題のパソコン通販カタログの創刊号の表紙であり、発行日が「2001.11」と本件商標の使用が確認できる。

2 以上の事実を総合すると、被請求人(権利者)は、遅くても、2001年11月より「あっと!テラフィ(@Telaffy)」の名で、パソコン通販を開始し(乙第6号証)、本件商標を使用し各種の電池を販売していたものであるが(乙第1号証)、少なくとも、ホームページに掲載された商品「三洋電機 単4形充電式ニッケル水素電池4個入り HR−4UTG−4BP」(乙第3号証)を、2009年6月14日に注文を受けたこと(乙第4号証)及び同年同月18日に販売したこと(乙第5号証)が窺われる。

そして、それらの取引日(2009年6月14日及び18日)は、要証期間内と認められ、かつ、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用(乙第5号証)も確認できるものである。

3 なお、請求人は、被請求人の取扱いに係る商品は「パナソニック(株)」等他社の商品であるから、小売業務において行われる顧客に対する便益の提供であり、被請求人の商標の使用でない旨述べている。

ところで、商標法第2条第3項では、「この法律で標章について『使用』とは、次に掲げる行為をいう。」とされ、同法同条同項第8号では、「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」と規定されている。

これを本件に当てはめると、被請求人は「パナソニック(株)等の商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法(ホームページに掲載)により提供する行為」を行ったといい得るものである。

そうとすると、被請求人の商標の使用が、小売りに属すものであるかどうかはさておき、販売する商品に自己の商標を付さなければ、使用と認められないということもないものであるから、請求人のかかる主張は、採用し得ない。

そして、使用に係る本件商品「単4形充電式ニッケル水素電池」は、請求に係る指定商品中の「電池」に属する商品である。

4 したがって、本件商標は、日本国内において、その審判の請求の登録前3年以内に商標権者によって使用されたものと認め得るところであるから、本件商標は、請求に係る指定商品について、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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