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Trademark Appeal Case

不使用取消と黙示許諾

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2009−300622(T2009−300622/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4417696号商標(以下「本件商標」という。)は、「PROFILE」及び「プロファイル」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成11年4月27日に登録出願され、第10類「医療用機械器具,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓,しびん,病人用便器,耳かき」を指定商品として、平成12年9月14日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

(1)請求の趣旨

請求人は、「本件商標の指定商品中『医療用機械器具』についてその登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求めると申し立て、その理由を要旨以下のように述べている。

(2)請求の理由

本件商標は、その指定商品中「医療用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし第6号証を提出している。

(1)被請求人は、本件商標について米国の法人「ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ」(以下「ゼネラル・エレクトリック」という。)及び東京都日野市に本店を有する「ジーイー横河メディカルシステム株式会社」(以下「ジーイー横河」という。)に対し黙示的に使用許諾しており(乙第2号証)、当該通常使用権者であるジーイー横河は、本件商標と社会通念上同一の商標「Profile」をその指定商品中「医療用機械器具」に属する「磁気共鳴断層撮影装置」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用している。

(2)その一端を証するため、被請求人は、乙第1号証ないし第6号証を提出し、以下、乙第2号証ないし第5号証について説明を加える。

ア 乙第2号証は、本件商標と社会通念上同一の商標である「PROFILE」(登録第2371452号の1:乙第6号証)に関する商標使用許諾契約書の抜粋写しである。ここから、登録商標「PROFILE」に関しその指定商品中「磁気共鳴断層撮影装置」についてゼネラル・エレクトリック及びジーイー横河に対して通常使用権が許諾されていることが明らかである。

同契約は本件商標の出願・登録前である1997年10月14日に締結されたものである。それ故、当然ながら本件商標は許諾対象商標として明記されていないが、契約締結後に登録された、商標「PROFILE」(登録第2371452号の1)に明らかに類似する、社会通念上同一の商標といえる本件商標についても黙示の使用許諾がなされている。

また、本契約書において許諾商標は商標登録第2371452号となっているが(枝番「1」が付いていない。)、これはいうまでもなく契約締結当時は当該商標の商標権分割移転前であったことによるものである。

イ 乙第3号証は、通常使用権者であるジーイー横河が製造販売する、本件商標使用に係る「磁気共鳴断層撮影装置」のカタログである。

同カタログ中、例えば表紙において「Signa/Profile HD」と、本件商標「PROFILE/プロファイル」と社会通念上同一と認められる商標「Profile」が大きく表示されている。

また、同カタログの裏表紙右下には「7G−CA−C1」との表示があるが、これは「7」が2007年、「G」が7月、「CA」が31日を表しており、ここから同カタログが本件審判の請求の登録前3年以内である2007年7月31日に発行されたものであることが立証される。

なお、念のため付言すると、ジーイー横河の使用に係る商標「Profile」が本件商標と社会通念上同一と認められる商標であることについては、本件商標中の片仮名「プロファイル」が英単語「Profile」の表音であって、商標「Profile」と本件商標「PROFILE/プロファイル」からは同一の称呼及び観念を生ずることからも争いのないことと思料する。

ウ 乙第4号証は、ジーイー横河が発行した、本件商標使用に係る「磁気共鳴断層撮影装置」についての見積書であり、乙第5号証は、ジーイー横河宛に発行された同商品についての物品受領書である。

乙第4号証の見積書は、2008年6月11日に発行されたものであるが、この見積書中に「見積有効期限 平成20年7月31日」、「納期 平成21年4月24日」と記載されていること、また、乙第5号証の物品受領書中に「受領日 2009年5月19日」が記載されていることから、これらが該当年月日の見積書、物品受領書であり、本件審判の請求の登録日(平成21年6月10日)前3年以内のものであることが明らかである。

また、これら見積書、物品受領書中の品名欄には「Signa Profile HD System」と記載されていることから、これが乙第3号証と同じ「磁気共鳴断層撮影装置」についての見積書、物品受領書であることが立証される。

エ 以上の乙各号証により、本件商標が日本国内において、本件審判請求の登録前3年以内に「磁気共鳴断層撮影装置」について通常使用権者であるジーイー横河により実際に使用されていることが証明されるものである。

よって、本件審判の請求は成り立たない。

4 請求人の弁駁

請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

5 当審の判断

(1)被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。

ア 被請求人は、「PROFILE」の文字を横書きしてなる商標であって、本件商標と社会通念上同一といえる登録第2371452号商標に関し、その指定商品中「磁気共鳴断層撮影装置」について、1997年10月14日にゼネラル・エレクトリック及びジーイー横河と商標使用許諾契約を締結した(乙第2号証)。

上記契約の有効期間は、許諾商標が有効に存続していることを条件として、締結日より10年とされ、当事者の合意により延長されるとしている。

その後、上記登録商標は登録第2371452号の1と登録第2371452号の2に分割されたが、いずれも現に有効に存続するものである。

イ 乙第3号証は、ジーイー横河の発行に係る商品カタログの写しと認められるところ、その表紙には「Signa」、「Profile HD」及び「Open MRI System」の文字が三段に大きく横書きされている。

その2頁以降にも上記文字が記載されているほか、磁気共鳴断層撮影装置についての写真及びその説明がなされている。

ウ 乙第4号証は、ジーイー横河が、「株式会社 竹山 画像診断部」宛てに発行した「御見積書」の写しと認められるところ、該見積書の1頁目には、見積金額等と共に、「納期 平成21年4月24日」、「見積有効期限 平成20年7月31日」の日付がそれぞれ記載され、「品名・形名・仕様」の欄に「磁気共鳴画像診断装置」及び「Signa Profile HD System」の文字が二行で記載され、続いて2頁及び3頁に亘り、商品の内訳が記載されている。

エ 乙第5号証は、「株式会社 竹山 画像診断部」からジーイー横河宛に発行された「物品受領書」の写しと認められるところ、受領日として「2009年5月19日」の日付が記載され、引渡対象物品として「医療法人亀田病院様向け」、「磁気共鳴画像診断装置」及び「Signa Profile HD System」の文字が三行で記載されている。

(2)上記(1)の認定事実によれば、ゼネラル・エレクトリック及びジーイー横河は、本件商標権者と本件商標については使用許諾契約を締結していないとしても、本件商標と社会通念上同一といえる登録第2371452号の1に関し、磁気共鳴断層撮影装置について使用許諾を受けているのであるから、本件商標についても黙示の使用許諾を受けた通常使用権者というべきである。

また、乙第3号証の商品カタログには、その表紙及び第2頁に「Profile HD」の文字がやや太めの線で顕著に表示されているところ、この表示自体が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえる。

そして、上記表示のうちの「HD」の文字部分は、商品の型式、品番等を表すための記号、符号として類型的に使用されるローマ字の2字といえるほか、「HDアプリケーション」等として用いられるものであるから、上記表示の自他商品識別のための要部は、「Profile」の文字部分というべきであり、かつ、該「Profile」の文字は、本件商標と社会通念上同一といえるものである。

さらに、乙第4号証の「御見積書」は、発行日が記載されていないとしても、見積有効期限として平成20年7月31日と、納期として平成21年4月24日とそれぞれ記載されていること、また、乙第5号証の「物品受領書」には受領日として2009年5月19日と記載されていること、上記両書面に記載された商品「磁気共鳴画像診断装置」及び「Signa Profile HD System」は、乙第3号証の商品カタログに掲載された商品を指すものといえること、を併せ考慮すれば、該商品が本件審判の請求の登録日(平成21年6月10日)前3年以内に、ジーイー横河によって取引されたものというべきである。

(3)以上を総合すると、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、通常使用権者であるジーイー横河により、請求に係る指定商品の範疇に属する商品と認められる「磁気共鳴断層撮影装置」について使用されていたものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、請求に係る指定商品の登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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