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Trademark Appeal Case

著名商標との混同類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−23984(T2007−23984/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「U.S. POLO ASSN.」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第18類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年8月23日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同19年4月19日受付の手続補正書により、第3類「アメリカ合衆国製の化粧品,アメリカ合衆国製の植物性天然香料,アメリカ合衆国製の動物性天然香料,アメリカ合衆国製の合成香料,アメリカ合衆国製の調合香料,アメリカ合衆国製の精油からなる食品香料,アメリカ合衆国製の薫料,アメリカ合衆国製の家庭用帯電防止剤,アメリカ合衆国製の家庭用脱脂剤,アメリカ合衆国製のさび除去剤,アメリカ合衆国製の染み抜きベンジン,アメリカ合衆国製の洗濯用柔軟剤,アメリカ合衆国製の洗濯用漂白剤,アメリカ合衆国製のかつら装着用接着剤,アメリカ合衆国製のつけまつ毛用接着剤,アメリカ合衆国製の洗濯用でん粉のり,アメリカ合衆国製の洗濯用ふのり,アメリカ合衆国製の塗料用剥離剤,アメリカ合衆国製の靴クリーム,アメリカ合衆国製の靴墨,アメリカ合衆国製のつや出し剤,アメリカ合衆国製のせっけん類,アメリカ合衆国製の歯磨き,アメリカ合衆国製の研磨紙,アメリカ合衆国製の研磨布,アメリカ合衆国製の研磨用砂,アメリカ合衆国製の人造軽石,アメリカ合衆国製のつや出し紙,アメリカ合衆国製のつや出し布,アメリカ合衆国製のつけづめ,アメリカ合衆国製のつけまつ毛」及び第18類「アメリカ合衆国製のトートバッグ,アメリカ合衆国製のリュックサック,アメリカ合衆国製の書類入れかばん,アメリカ合衆国製のハンドバッグ,アメリカ合衆国製の旅行かばん,アメリカ合衆国製の旅行用トランク,その他のアメリカ合衆国製のかばん類,アメリカ合衆国製の財布(貴金属製のものを除く。),アメリカ合衆国製のがま口(貴金属製のものを除く。),その他のアメリカ合衆国製の袋物,アメリカ合衆国製のかばん金具,アメリカ合衆国製のがま口口金,アメリカ合衆国製の皮革製包装用容器,アメリカ合衆国製の愛玩動物用被服類,アメリカ合衆国製の携帯用化粧道具入れ,アメリカ合衆国製の傘,アメリカ合衆国製のステッキ,アメリカ合衆国製のつえ,アメリカ合衆国製のつえ金具,アメリカ合衆国製のつえの柄,アメリカ合衆国製の乗馬用具,アメリカ合衆国製の革ひも,アメリカ合衆国製の原革,アメリカ合衆国製の原皮,アメリカ合衆国製のなめし皮,アメリカ合衆国製の毛皮」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、アメリカ合衆国ニューヨーク州在の『ザ ポロ/ローレン カンパニー』が、本願出願前より商品『被服,ネクタイ,眼鏡,かばん,履物』に使用して著名となっている商標『POLO』の文字をその構成中に含んでいるから、これを本願の指定商品に使用するときは、恰もその商品が上記会社あるいは同会社と、経済的、組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 証拠調べ通知

当審において、ラルフ・ローレンのデザインに係る被服等について使用される「POLO」、「Polo」、「POLO RALPH LAUREN」、「POLO BY RALPH LAUREN」、「Polo by Ralph Lauren」、「ポロ」、「ポロ ラルフ ローレン」、「ポロ バイ ラルフ ローレン」の文字よりなる標章(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)が各種記事、新聞等に紹介されている事実について、平成21年7月6日付で請求人に対して通知した「証拠調べ通知書」の記載事項は、以下のとおりである。

1.書籍、雑誌

(1)株式会社講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」(184頁)及びサンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典『’84ザ・ブランド』」(208頁)の記述によれば、以下の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは、1967年に幅広ネクタイをデザインして注目され、翌1968年にポロ・ファッションズ社(以下「ポロ社」という。)を設立、ネクタイ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出し、アメリカのファッション界では最も権威のある「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞した。1974年に映画「華麗なるギャッツビー」の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことから、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。

そして、前記の記述には「Polo」及び「by RALPH LAUREN」の文字並びに「馬に乗ったポロ競技のプレーヤー」の図形を組み合わせた標章が用いられ、これらの標章は単に「ポロ」と略称されて紹介されている。

(2)株式会社洋品界昭和55年4月15日発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」の「ポロ/Polo」の項(123頁、195頁、221頁、224頁、281頁)及びボイス情報株式会社昭和59年9月25日発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項(223頁)の記述並びに昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事(5頁)によれば、我が国においては西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、昭和52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、昭和53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。

(3)ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、昭和53年2月16日付け日本経済新聞(夕刊)の広告(6頁)、前出「男の一流品大図鑑」(184頁)、株式会社講談社昭和54年5月20日発行「世界の一流品大図鑑’79年版」(147頁)、株式会社チャネラー昭和54年9月20日発行「別冊チャネラー79−9/ファッション・ブランド年鑑’80年版」(61頁、130頁)、「男の一流品大図鑑’81年版」(12頁 昭和55年11月20日発行)、「世界の一流品大図鑑’80年版」(131頁 昭和55年6月20日発行)、「世界の一流品大図鑑’81年版」(87頁 昭和56年6月20日発行)、前出「舶来ブランド事典『’84ザ・ブランド』」(208頁)、株式会社講談社昭和60年5月25日発行「流行ブランド図鑑」(63頁)のそれぞれにおいて、メガネについては、前出「世界の一流品大図鑑’80年版」(200頁、201頁)、「男の一流品大図鑑’81年版」(171頁)、「世界の一流品大図鑑’81年版」(259頁、260頁)のそれぞれにおいて、「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」及び「ポロ/ラルフ・ローレン(アメリカ)」等の表題の下に紹介されていることが認められる。

2.辞書

(1)株式会社研究社の「英和商品名辞典」(第3刷1991年発行)には、「Polo ポロ」の見出し語の下に「⇒Polo by Ralph Lauren」との記載があり、「Polo by Ralph Lauren ポロバイラルフローレン」の見出し語の下に「米国のデザイナーRalph Lauren(1939−)がデザインした紳士物衣料品。通例Poloと略して呼ばれる。・・中略・・1976年に紳士服でCoty賞を受賞、翌年には婦人服で受賞。・・中略・・1974年の映画The Great Gatsby(『華麗なるギャッツビー』)の衣装を担当して、人気が急上昇した」と記載されている。

(2)株式会社小学館の「ランダムハウス英和大辞典」(2002年1月10日第2版第5刷発行)には、「polo」の見出し語の下に「3《商標》ポロ:米国のRalph Lauren デザインによるバッグなどの革製品。4ポロ⇒POLO BY RALPH LAUREN」の記載があり、「Polo by Ralph Lauren」の見出し語の下に「《商標》ポロバイラルフローレン:米国の R. Laurenデザインのメンズウエア」と記載されている。

3.新聞記事情報

(1)2006年4月7日付け読売新聞東京夕刊5頁には、「[モードUPDATE]流行は要らない! ラルフ・ローレン氏、25年ぶり来日」の見出しの下、「東京・表参道に先月30日、アメリカのブランド、ポロ・ラルフローレンの旗艦店がオープン。開店に合わせ、ラルフ・ローレンさん(66)が25年ぶりに来日した。日本ではポロシャツなどでカジュアルなイメージが強いが、実は1972年からニューヨークでコレクションを発表し続ける高級ブランド。83年にはベッドリネンなど、インテリアを手がけるホームコレクションも発表している。」と記載されている。

(2)2007年5月15日付け繊研新聞8面には、「【百貨店とアパレル】 百貨店メンズバイヤーズ賞 06年度部門賞 40代向けブランドに勢い 雑貨など新顔の入賞も」の見出しの下、「第25回(06年度)『百貨店メンズバイヤーズ賞』の部門賞がすべて出揃った。全国42店(本部一括による回答は1で集計)のバイヤーや販売担当者から、計264ブランドの中から選ばれた。昨年9月に発表した上期の受賞結果や秋冬商戦の動向を加味しながら、得票数の多かった41ブランドを決定した。●ベストセラー賞 〈キャラクター〉 30〜40代を狙ったキャラクターブランド群は新しいゾーニング確立しつつある。初の1位に輝いたのは『ジョゼフ・オム』。都市型の高感度な層に新しい需要を喚起できた。2位はプレッピーブームの代表選手である『ポロ・ラルフローレン』。」と記載されている。

(3)2007年10月5日付け繊研新聞2面には、「ポロ・ラルフローレンジャパン 40周年で大規模販促」の見出しの下、「ポロ・ラルフローレンジャパンは、ブランド設立40周年を記念した大規模な販促を10月中旬から実施する。既に1日から、東京・銀座の日産ビルで、ラルフ・ローレン本人の写真を使ったビルボード広告を3週間の予定で展開しているほか、10日の西武百貨店池袋店を皮切りに、全国主要都市の百貨店13店と直営路面店2店(表参道、銀座)で、メンズ、レディスの打ち出しスタイルをウインドーやイベントスペースなどで全面ディスプレーする。」と記載されている。

(4)2007年10月13日付け繊研新聞2面には、「〈連載〉 アメリカン・ラグジュアリーを売る ポロ・ラルフローレンの新成長戦略−5 焦点はライセンスの動向 当面は現経営体制を維持」の見出しの下、「07年3月期の『ポロ・ラルフローレン』『ラルフローレン』製品の全世界売上高はライセンス製品を含めて、卸売りベースで約55億ドル。うち、日本の売上高は4億7700万ドルで、国別売上高では米国に次ぐ。ポロ・ラルフローレンにとって、日本は30年前に初めて海外進出した国でもあり、『グローバル化を加速する上で、最も重要な市場』(ロジャー・ファラー社長兼COO=最高執行責任者)である。」と記載されている。

(5)2009年5月11日付け繊研新聞11面には、「08年度百貨店メンズバイヤーズ賞 34ブランドに部門賞 『安定感』に加えて『賢い消費』がカギ カジュアル、40代層の取り込みに期待感」の見出しの下、「ベストセラー賞・・中略・・■キャラクター アラフォーを中心とする、購買力があって感度も高い、百貨店市場にもっとも重要な客層をターゲットにする同分野。1位は幅広い世代を対象にできる『ポロ・ラルフローレン』が久々に返り咲き。2位も久々の『セオリー・メン』。3位は『ポール・スミス』。この分野で長く活躍するブランドが4位以下を引き離した。20代から40代までを取り込めるエージレスなブランドポジションがカギになった印象だ。・・中略・・08年商戦の結果を踏まえて、09年に安定感や期待感のもてるブランドも参考に質問した。 安定ブランド 『ポロ・ラルフローレン』がトップ。キャラクター部門賞の勢いそのままに客層、企画の幅広さが際立った。2位は『バーバリー・ブラックレーベル』。3位は『ダーバン』。4位は『バーバリー』。長く百貨店メンズ市場を支えてきたブランドたちの競演は、改めて安定感が消費の重要なポイントになっていることを示した。」と記載されている。

4.引用商標を模倣した偽ブランド商品が市場に出回り刑事摘発を受けた旨の新聞記事

(1)2001年5月12日付毎日新聞地方版21頁、(2)2003年5月30日付朝日新聞東京朝刊35頁、(3)2004年5月29日付朝日新聞東京地方版29頁、(4)同年11月24日付共同通信、(5)2007年9月4日付朝日新聞北海道朝刊25頁、(6)2008年4月15日付朝日新聞東京地方版31頁等に掲載されている。

5.インターネット情報

(1)「VOGUE.COM」のインターネットサイト中、ファッションの項(http://www.vogue.co.jp/fashion/whoswho/designer/ralph-lauren)において、「ラルフ・ローレン」の見出しの下、「『最高のイメージメーカー』と評されるラルフ・ローレン(Ralph Lauren)。だが、大学では経営学を学び、軍隊経験もある。正式にデザインを学んだことはないが、67年にネクタイ専門店を開いたのが一大転機となった。その後、メンズウェアを手がけ、71年にはレディースにも進出。アメリカン・トラッドの伝統を受け継ぐプレッピー感覚を忘れず、それでいてシックな服づくりを続けている。そのビジネスは今やスポーツウェアから家具にまで及び、『ポロ・ラルフ・ローレン(Polo Ralph Lauren)』『ポロ・スポーツ(Polo Sports)』『ラルフ・ローレン・コレクション(Ralph Lauren Collection)』などのブランドを展開している。(2007/07/01)」との記載がある。

(2)「paper Web Store」が運営するインターネット通信販売のサイト(http://www.paper.ne.jp/SHOP/160487/list.html)においては、「POLO RALPH LAUREN」の項に「ポロラルフローレン。おそらく、この名前を聞いたことのない人はいないでしょう。ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)は1939年、アメリカのニューヨーク・ブロンクスに生まれます。アメリカン・トラッドに英国調のスタイルを取り入れた、いわゆる『アメリカン・ブリティッシュ』やカントリー調を得意とする、素材を重視したクラッシックなラインがファッション界に革命を起こしました。現在、ブランド創立40周年を迎えても、その色褪せることのない斬新さと、アメリカをこよなく愛する心が滲み出るデザイン達は今後も多くのファンを魅了し、世界中で愛されて行く事は間違いないブランドです。他には無いアメリカン・ラスト・ヒーローの名に相応しいアイテム群を堪能してみてください。」との記載がある。

(3)株式会社ラクシーズが運営する総合ファッション情報サイト「ファッションシティ/Fashion City」のうち、「RALPH LAUREN (ラルフローレン)」のページ(http://fashioncity.jp/brand/ralph_lauren/)には、「RALPH LAUREN (ラルフローレン)とは、アメリカ・ニューヨーク出身のファッションデザイナー、ラルフ・ローレン(本名:ラルフ・ルーベン・リフシッツRalph Rueben Lifshitz)のブランド。ラルフ・ローレンは、アメリカ合衆国ニューヨーク州ブロンクス区に、1939年4人兄弟の末っ子として誕生。両親はロシア系ユダヤ人の移民。ブルックス・ブラザースのネクタイ売り場を担当していた頃、彼のアイデアで始めた幅広ネクタイが大ヒットし、1967年、ポロブランドを設立。当時主流であった幅の狭い、伝統的なスタイルに逆行し、従来ではあり得なかった鮮やかな色彩の贅沢な素材を使用して、幅広の手作りネクタイをデザイン。瞬く間に、ラルフ・ローレンのネクタイは男性のステータスを象徴するアイテムとなる。ネクタイを通して豊かなライフスタイルを提案することを目指し、上品なエレガンスと伝統的なスタイルの象徴とも言えるスポーツ『ポロ』と同じ名前をブランドにつけた。」との記載がある。

6.引用商標の周知性について認定した判決

東京高裁平成2年(行ケ)183号(平成3.7.11言渡)、平成11年(行ケ)250号、同251号、同252号、同267号、同290号(以上平成11.12.16言渡)、同268号、同289号(以上平成11.12.21言渡)、同288号(平成12.1.25言渡)、同298号、同299号(以上平成12.2.1言渡)、同192号(平成12.2.29言渡)、同333号、同334号(以上平成12.3.29言渡)、平成12年(行ケ)92号(平成12.10.16言渡)、同140号(平成12.10.25言渡)、同112号(平成12.11.14言渡)、同162号(平成13.2.8言渡)、平成13年(行ケ)90号(平成13.7.10言渡)、同119号(平成13.11.29言渡)、平成16年(行ケ)第33号(平成16.5.27言渡)、同87号(平成16.9.29言渡)、知財高裁平成17年(行ケ)第10230号(平成17.4.13言渡)、平成18(行ケ)第10300号(平成19.1.30言渡)、同10299号(平成19.1.31言渡)等がある。

これらの事実及び判決を併せ考慮すると、引用商標は、我が国においては、遅くとも本願出願時までにはラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして、被服類、眼鏡等のいわゆるファッション関連の商品分野の取引者、需要者の間において広く認識され、かつ著名となっていたものであり、その状態は現在においても継続しているものと認めることができる。

第4 当審の判断

1 「POLO」商標の著名性について

請求人に示した、前記のラルフ・ローレンのデザインに係る被服等に使用される「POLO」(ポロ)等の文字を含む「引用商標」についてした証拠調べ、1.ないし5.の事実及び6.の判決をも併せ考慮すると、引用商標は、ラルフ・ローレンのデザインに係る被服等に使用する標章として、遅くとも本願商標の登録出願時までには、我が国において取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められ、かつ、著名となっていたものであり、その状態は現在においても継続しているものと認めることができる。 なお、前記の「証拠調べ通知書」に対し、相当の期間を指定して応答する機会を与えたが、請求人からは何らの意見、応答もない。

2 商品の出所の混同について

本願商標は、「U.S. POLO ASSN.」の文字を書してなるところ、その構成中の「U.S.」の文字は「アメリカ合衆国」を、「POLO」の文字は「ポロ競技」を、「ASSN.」の文字は「協会」等をそれぞれ意味する語であって、全体として、特定の団体の名称を表すものとしての意味合いを生じ得るとしても、我が国の取引者、需要者によく知られているとも認められないものであり、また、その構成中の「POLO」の文字は、上記1において、その著名性を認定した「引用商標」の基幹商標ともいうべきものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、著名な「POLO」の文字部分に着目し、該文字部分をもって強く印象づけられると同時に、ポロ社又はラルフ・ローレンに係る事業と関連付けて把握する場合が少なからずあるとみるのが相当である。

してみると、本願商標をファッション関連の商品であるといえる指定商品「アメリカ合衆国製のかばん類・傘」等を含む指定商品に使用するときは、米国の著名なデザイナーであるラルフ・ローレンに係る商品を表示するものとして広く知られている「引用商標」を連想・想起し、同人又は同人の事業と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというのが相当である。そして、その混同を生ずるおそれは、本願出願時から現在においても継続しているものと認められる。

3 請求人の主張について

請求人は、審判請求書の請求の理由において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第7号証を提出している。

(1)本願商標は、外観はまとまりよく構成されており、称呼についても多少長めではあるが、一連に称呼できるものである。また、本願商標の観念「全米ポロ協会」も容易に想起しうるものである。従って、外観・称呼・観念のいずれの面から判断しても、本願商標から「POLO」の部分のみが抽出されることはない。

(2)引用商標はその特定の構成態様においては高い著名性を有しているということはできても、「POLO」の語そのものには独創性があるものではなく、また、ファッション関連商品については高い識別力があるものでもない。本願商標のようなラルフローレン社製ではないことを強調しているような構成においては、出所混同を惹起するようなおそれや可能性はない。

(3)本願商標の付された商品と引用商標の付された商品とは、販売部門(百貨店あるいは専門ショップとスーパー)や価格帯が大きく異なることから、需要者も異なり、商品の出所の混同を生じることはない。

(4)全米ポロ協会(United States Polo Association)は、引用商標が商標として採用された1960年代よりはるか以前の1890年代に設立され、現在に至るまで存続してきた、米国でも著名かつ伝統あるポロスポーツの統括団体である。ポロ競技と関係の無い引用商標を根拠として、その登録を排除することは妥当でない。

しかしながら、上記2のとおり、本願商標が、請求人の主張する全米ポロ協会の団体名を表したものであるとしても、該団体名称が、我が国において広く一般に知られているものとは認め難く、特に、ファッション関連商品を含む本願指定商品との関係においては、引用商標の周知著名性の程度が極めて高いことや、本願商標と引用商標とにおける商品の同一性並びに取引者及び需要者の相当部分の共通性に照らし、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者及び需要者は、引用商標を連想し、同人又は同人の事業と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。また、「POLO」がもともと一般用語としてのポロ競技を示す語であるとしても、上記2における認定のとおり、本願商標に接する取引者、需要者は、著名な「POLO」の文字部分に着目し、該文字部分をもって強く印象づけられると同時に、ポロ社又はラルフ・ローレンに係る事業と関連付けて把握するものというべきであるから、請求人の主張は、採用することができない。

4 結び

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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