Trademark Appeal Case
品質表示とドメイン名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−6793(T2009−6793/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「うまい米.com」の文字を標準文字で表してなり、第30類「菓子及びパン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、平成20年3月24日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『うまい米.com』の文字を標準文字で表してなるところ、構成前半の『うまい米』の文字部分は、その指定商品との関係において、『販売される商品がおいしい米であること、おいしい米を使用した商品であること』を理解させる指定商品の誇称表示と認められる。そして、後半の『.com』の文字部分は、一般的に米国内の営利企業を表すインターネットドメインであり、多くのドメイン名に共通のものである。そうとすれば、本願商標は、全体として、その指定商品との関係においては、『インターネットを通じて販売されるおいしい米、インターネットを通じて提供されるおいしい米を使用した商品』であるという意味合いを認識させるに止まり、これに接する需要者が、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「うまい米.com」の文字を書してなるところ、その構成中の「うまい米」は、「味がよい(うまい)米」の意味合いを認識させるものであり、商品「米」との関係においては単に商品の品質を表示するものである。また、同じく「.com」は、インターネットにおけるドメイン名に係るトップレベルドメインの表示の一つとして知られているものであるから、構成全体として、「味がよい米」に関するウェブサイトのドメイン名であることを認識させるものである。
そして、インターネットを通じて、米を含む、各種商品を販売することは、商取引上、一般に広く行われている。
そうとすると、本願商標は、単に商品の品質を表示する文字とドメイン名におけるトップレベルドメインの組合せからなるものとして、「味がよい米をインターネットを通じて販売するウェブサイト(インターネットショップ)」ほどの意味合いを理解、認識させるにとどまるというべきであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと見るのが相当である。
したがって、これをその指定商品中、「米」及び「米を主原料としてなる商品」に使用した場合、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものであり、「米」及び「米を主原料としてなる商品」以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるものというべきである。
請求人は、本願商標について外観、称呼から見てその構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識、把握すべきであると主張している。
しかしながら、本願商標が外観、称呼から見て一体的であるとしても、そのことと本願商標に接する需要者がどのように認識するかとは別異のものであり、前述のとおり、本願商標に接する需要者は、「うまい米」と「.com」を組み合わせてなるものと容易に認識するというべきである。
また、請求人は、「うまい米.com」が、本願指定商品を取り扱う業界において普通に使用されているものではない旨主張し、また、「魚沼コシヒカリ.com」、「雑穀米.com」などの使用例を含め、ある文字(商品の品質等を示す文字か否かを問わず)に「.com」の文字を結合させた態様においては、需要者は、他のウェブサイトと識別するための識別標識として認識すると共に、当該ウェブサイトにおいて提供される商品は他の商品と区別して認識するから、本願商標は、十分に自他商品の識別標識としての機能を果たし得る、旨主張している。
しかしながら、「うまい米.com」がURLの表示であり、URLによりウェブサイトが異なるとしても、前述のとおり、これに接する需要者は、単に商品の品質を表示する文字とドメイン名におけるトップレベルドメインの組合せからなるものと理解、認識するというべきであって、需要者が何人かの業務に係る商標であるかを認識することができない商標というべきであるから、請求人の主張は採用できない。
請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も登録されるべきであると主張している。
しかしながら、登録例「知財部ドットコム」は、その構成中の「知財部」が役務の質を表すものとはいえないから、事案を異にするものであるし、他に当該商品の品質等を表示する文字と「.com」の語を結合してなる登録例があるとしても、本願商標とは、商標の構成文字、指定商品又は指定役務の点において、本件とは事案を異にするものであり、本願商標については前記のように判断すべきものであるから、上記請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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