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Trademark Appeal Case

商標の類否と誤認のおそれ

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−15600(T2009−15600/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「AQUA BABY」の欧文字と「アクアベビー」の片仮名を上下二段に書してなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成19年8月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

原査定において本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶理由に引用した登録第2266682号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和63年4月14日に登録出願され、第4類「せっけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録され、その後、同12年10月3日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本願商標は、「ベビー用の、乳児用の」の意で、商品の品質、用途を表示するものとして使用されている「BABY」「ベビー」の文字を有してなるものであるから、これを本願指定商品中「乳児用石けん,ベビーオイル,ベビーパウダー」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記1のとおり、「AQUA BABY」の欧文字と「アクアベビー」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ、「AQUA BABY」及び「アクアベビー」の文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさで外観上全体としてまとまりよく構成されており、「AQUA(アクア)」と「BABY(ベビー)」のそれぞれの文字部分は、特に軽重の差を見いだすことができないばかりでなく、これより生ずると認められる「アクアベビー」の称呼も冗長とはいえず、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、前半部分の「AQUA」の文字は、「水」(「小学館ランダムハウス英和大辞典第2版」株式会社小学館 2002年1月10日発行)等の意味を有する語であり、また、後半部分の「BABY」の文字は、「(通例、2歳までの)赤ん坊、赤ちゃん、乳飲み子」(前掲「小学館ランダムハウス英和大辞典第2版」)等の意味を有する語として、一般によく知られた語であって、その指定商品との関係おいて、商品の用途・品質表示として使用される場合があるとしても、かかる構成からなる本願商標は、商品の品質を具体的に表示するものとして直ちに理解、認識し得るとはいえないものと判断するのが相当である。

そして、他に本願商標中の「AQUA(アクア)」の文字部分のみが、独立して自他商品の識別標識として機能し得るという特段の理由は見いだせない。

そうとすれば、本願商標より生ずる称呼は、「アクアベビー」のみであるというべきである。

一方、引用商標は、別掲のとおり、「ΛCQUΛ」の文字を二重線で横書きしてなるところ、「Λ」の文字は、「A」の欧文字の横線を省略したものとみられるから、これより「ACQUA」の綴り字を表したものと容易に認識されるものであり、該語は、「水;飲料水,生活用水」(「伊和中辞典第2版」株式会社小学館 2008年2月4日発行)等の意味を有するイタリア語であるが、我が国においては特定の意味を有する語として一般に親しまれた語とはいえないから、これに接する取引者、需要者に、一種の造語と理解、認識させるとみるのが相当である。

そうすると、引用商標は、我が国において最も親しまれているローマ字読みあるいは英語読みに倣って称呼されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して「アックア」又は「アクア」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。

そこで、本願商標より生ずる「アクアベビー」の称呼と、引用商標より生ずる「アックア」又は「アクア」の称呼とを比較するに、両者は、後半部における「ベビー」の音の有無に顕著な差異を有するものであるから称呼上明らかに聴別し得るものである。

さらに、本願商標は、「水の赤ん坊」のごとくの観念を生じ、引用商標は、特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断するのが相当であるから、両者は観念上比較し得ないものであり、かつ、それぞれの構成からみて外観上も十分区別し得るものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本願商標は、前記認定のとおりであるから、本願商標に接する取引者、需要者が、その指定商品との関係おいて「BABY(ベビー)」の文字部分より「ベビー用」の意味合いを認識する場合があるとしても、かかる構成においては商品の品質を具体的に表示するものとして直ちに理解、認識し得るとはいえないものと判断するのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがないといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。

(3)むすび

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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