Trademark Appeal Case
役務の品質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900350(T2009−900350/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5237234号商標(以下「本件商標」という。)は、上段に「PERSONAL CARE」の欧文字(「P」及び「C」の文字がやや大きい。)を大きく配し、下段に「パーソナルケア」の片仮名文字を小さく配してなるものであり、平成20年1月7日に登録出願され、第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として同21年4月17日に登録査定、同年6月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由(要旨)
本件商標を構成する「PERSONAL(パーソナル)」の語は、「個人の」の意味を有し、「CARE(ケア)」の語は、「注意」を意味する語であるが、「CARE(ケア)」の語は、「SKIN CARE(スキンケア)」あるいは「「HAIR CARE(ヘアケア)」のように「手入れ」の意味を有する語としても一般に認識されているものであることから、本件指定役務との関連においては、何人も「PERSONAL CARE(パーソナルケア)」の語から「個人の手入れ用の商品」を直感するものであることは、明白である。
しかるに、本件商標とその指定役務との関連にかんがみると、その指定役務中、「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の中には、スキンケア用製品、シャンプー等のトイレタリー製品等を含めて、「PERSONAL CARE(パーソナルケア)」、すなわち「個人の手入れ用の商品」として取り扱われるものがあることから、「PERSONAL CARE(パーソナルケア)」の語は、当該指定役務の取扱商品の品質を表す語であり、取扱商品の説明等において普通に使用され認識されているものである(甲第1号証ないし甲第3号証)。
したがって、本件商標は、これをその指定役務中、「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る取扱商品に使用するときは、単に取扱商品の品質を表す標章にすぎないものであって、これを当該小売等役務に使用しても自他役務の識別力を発揮するものではないことから、本件役務を当該指定役務に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であり、商標法第3条第1項第6号に該当するものである。
3 本件商標に対する取消理由
(1)本件商標構成中の「PERSONAL」及び「パーソナル」は、「個人の,自分の」を意味する英語及びその表音を片仮名文字で表したものであり、「CARE」及び「ケア」は、「世話,保護」を意味する英語及びその表音を片仮名文字で表したものであり(以上、いずれも株式会社研究社発行 新英和中辞典)であるから、本件商標は、その構成全体より「個人の世話(手入れ)」のごとき意味合いを容易に認識させるものである。
また、登録異議申立人の提出に係る甲第3号証によれば、「パーソナルケア」あるいは、「Personal Care」の語が、プライモールエレメンツ社(甲第3号証25枚目)、ユニシティ・ジャパン株式会社、(同26枚目)、資生堂(同27枚目)、stila(同28枚目及び同31枚目)、CHINOIS+(同29枚目)、ニューウエイズジャパン株式会社(同30枚目)、特定非営利活動法人ローハスクラブ(同33枚目)、Unilever(同35枚目及び37枚目)、東レ・ダウコーニング株式会社(同39枚目)、wamiles COSMETICS(同40枚目)、NUSKIN(同43枚目)、sonia(同44枚目及び45枚目)の化粧品に係るメーカー、@cosme(同31枚目)、SONOKO(同32枚目)、456shoppingSTREET(同38枚目)の化粧品をインターネット店舗において販売するいわゆる小売等役務業者において、「個人の手入れ用の商品」を表し、取り扱う製品のカテゴリを示す語として使用されているほか、東洋経済オンライン(同1枚目)、ロイター(同3枚目)、日本貿易振興機構(同7枚目及び9枚目)の業界情報社において使用されている事実が認められる。
(2)以上の認定事実によれば、化粧品等を取り扱う業界において、「パーソナルケア」あるいは、「Personal Care」の語が、「個人の手入れ用の商品」を表す語、あるいは、化粧品等の商品のカテゴリの一つを表示する語として広く使用されているものといえる。
そうすると、本件商標は、その指定役務中、第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用しても、その役務の提供に供する商品がパーソナルケア製品(個人の手入れ用の商品)であることを認識させるにすぎず、単に役務のの質を表示するにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわなければならない。
4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。
5 当審の判断
平成21年12月2日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、前記3の取消理由は妥当なものと認められる。
したがって、本件商標の登録は、その指定役務中、第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。