Trademark Appeal Case
称呼の音の差異の評価
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−685013(T2009−685013/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第935604号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,2007年(平成19年)3月22日を国際登録の日とし,第19類「Building materials(non−metallic);ceramic,faience and square cement floor tiles.」及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成21年6月12日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第891019号商標(以下「引用商標」という。)は,「TERNAL」の欧文字からなり,2005年(平成17年)10月13日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張,2006年(平成18年)3月30日を国際登録の日とし,第19類「Cement,calcium aluminate based cement,refractory cement,hydraulic binding agents,mortar,calcium aluminate based mortar,calcium aluminate based non−metallic building materials.」を指定商品として,平成20年2月1日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は,「termal」の部分が独立して看取され得るから,引用商標「TERNAL」と外観において相紛らわしく,称呼についても「ターマル」と「ターナル」であるから互いに相紛らわしい類似する商標である。また,本願商標に係る指定商品中の第19類に属する商品は,引用商標に係る指定商品と類似する商品であるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の対比
本件商標は,別掲のとおり,青色で塗りつぶされた菱形の中に大きく白抜きで欧文字の小文字「t」を表示した図形部分と,その右側に青色で「ternal」の欧文字を横書きしてなる文字部分と,菱形部分の上下の高さの下部から5分の1の部分を横に貫通し「ternal」の文字の真下を通過するように商標全体の幅と同じ長さのオレンジ色の細い直線を配してなるものであるところ,その構成中の「ternal」の文字部分は,菱形の図形部分及びオレンジ色の直線と視覚上分離して観察し得るものであり,また,これらの文字と図形とを常に一体のものとして把握しなければならない意味上の関連性もない。
そうすると,本件商標は,「ternal」の文字部分のみも独立して自他商品識別機能を果たし得るものであるから,その構成文字に相応し「ターナル」の称呼を生ずるものである。しかし,これは特定の意味を有する既成の語ではないから,特定の観念は生じない。
一方,引用商標は,前記のとおり「TERMAL」の文字からなるから,その構成文字に相応し「ターマル」の称呼を生ずるものである。しかし,これは特定の意味を有する既成の語ではないから,特定の観念は生じない。
そこで,本件商標から生ずる「ターナル」の称呼と引用商標から生ずる「ターマル」の称呼を比較すると,両称呼は,共に長音を伴う3音という短い音構成にあって,2音目の「ナ」と「マ」の音に差異を有するものである。そして,両音は,母音(a)を共通にする音ではあるが,それらの差異音の前音が長音を伴う音であることから,これに続く「ナ」と「マ」は,明瞭に発音されるものといえるから,この差異が3音という短い音構成にあって,両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず,それぞれを一連に称呼するときは,全体の音感が異なり,明瞭に聴別し得るものである。
次に,外観についてみると,本件商標と引用商標は,前記のとおりの構成からなるものであるから,その構成全体からみて明らかに判別し得るものであり,また,文字部分においても,大文字と小文字の差異があるから相紛れるものとはいえない。
そして,観念については,いずれも特定の観念を有しないものであるから,比較することができない。
したがって,本件商標と引用商標とは,称呼,外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)むすび
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
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