Trademark Appeal Case
品質表示「優」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−5935(T2009−5935/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「優」の文字を標準文字により書してなり、第29類「加工野菜及び加工果実,乳製品,カレー・シチュー又はスープのもと,ふりかけ,豆乳」、第30類「調味料,香辛料,穀物の加工品,サンドイッチ,しゅうまい,菓子及びパン」及び第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成19年10月30日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『すぐれていること』の意味を有し、商品に使用した場合には、商品の品質が優れていることを表すものと認められる『優』の文字からなるものであるから、単に、商品の品質、等級を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「優」の文字よりなるところ、「優」の文字は、「広辞苑(第六版)」によれば、「やさしいこと。すぐれていること。のんびりしているさま。」等を意味する語である。
そうとすれば、「優」の語は、「すぐれていること」や「最上位の品質であること」等の意味合いを理解させるにすぎず、これをその指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、原審説示の如く「商品の品質が優れていること」を表したものと認識するに止まるものである。
そして、上記のことは、例えば、以下の新聞情報やインターネット情報等からも、その状況が窺えるものである。
(1)「日本産果実に統一マーク 農水省、ブランド力を強化」(2008.6.17 共同通信)によれば、「果実の等級が、出来の良しあしを評価する『全国標準規格』で、傷が少ない場合などに与えられる『優』以上であり、生産履歴があることが条件となる。」との記載がある。
(2)「二十世紀ナシ、玉太りで糖度十分 安来で出荷始まる=島根」(2005.9.3 大阪朝刊 31頁)によれば、「同市下坂田町のJAやすぎ選果場では、パート職員ら75人がベルトコンベヤーで流れてくる果実を、色、つや、形などで『秀』『優』『良』『○』の4等級に分類。機械で大きさを8階級に分けて箱詰めした。」との記載がある。
(3)「無登録農薬『ナフサク』問題 見栄えが売れ行き左右 『魔法』に頼る農家=茨城」(2002.9.8 東京朝刊 34頁)によれば、「JAのアールスメロン出荷規格表によれば、メロンの等級は上から順に、秀、優、特、ム印の四つ。消費者の関心の高い『糖度』は上位三つは同値で、等級はメロンの形、ネットの張り方で決まる。最高級の秀のネットは『むらのないもの』と規定され、秀と優では一個当たり市場価格で五百円以上の差が付くことも珍しくない。」との記載がある。
(4)インターネット「http://www2.cubemagic.co.jp/hokudai/elm/elm/56/kaisetu2.html」において、「北海道大学関西エルム会新聞 Vol.56」によれば、「果物、野菜の選別について(1)」において、「4. 果菜類の規格・等階級 それでは、野菜や果物の規格とは何でしょうか。規格は等級と階級で構成されます。階級は大きさ、重さでLarge、Middle、Smallの頭文字を取ってL、M、Sなどで表されます。等級は品質を意味し、秀、優、良などと表示されます。」との記載がある。
(5)インターネット「http://galileo−net.sakura.ne.jp/shosai.php?id=192075」において、「さくらんぼ その他 フード・ドリンク 野菜・果物」の見出しのもと「【完全予約販売】★山形県産佐藤錦詰め合わせ★バラ詰めだからこの価格!!産地直送だからここまでできる!!」、「【完全予約商品】バラ詰めさくらんぼ佐藤錦1キロ 等級:優(M?Lサイズ)」及び「規格等級:優」との記載がある。
以上のとおり、本願商標「優」の文字は、商品の品質を表す等級に使用されているほか、品質が優れていることを表す記述にも多数使用されている実情があることからしても、取引者、需要者は、本願商標をもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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