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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−19215(T2009−19215/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年8月22日に登録出願されたものである。そして、指定商品及び指定役務については、原審における平成21年3月24日付け手続補正書及び当審における同年10月8日付け手続補正書によって補正された結果、最終的に、第43類「骨付きとり料理の提供,骨付きとり料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」となったものである。

2 当審における拒絶理由通知の要旨

本願商標は、「HONETSUKI」及び「AWAODORI」の欧文字をややデザイン化して上下二段に表し、前記「ODORI」の文字の下に、「骨付き阿波尾鶏」の文字を欧文字に比べて小さめに配した構成よりなるところ、これは、普通に用いられる方法の範囲で表示したものであり、また、「HONETSUKI」及び「AWAODORI」の欧文字は、「骨付き阿波尾鶏」の欧文字表記と容易に看取させるものである。

そして、本願商標構成中の「阿波尾鶏」の文字は、徳島県畜産試験場が開発した地鶏の名称を表し、その食肉が徳島県を中心に飲食店等で提供されていることは、後掲の新聞記事情報やウェブサイトの情報からも明らかである。

してみれば、本願商標は、「骨付き阿波尾鶏」を認識させるにすぎないものであるから、これを、その指定役務中「阿波尾鶏を用いた骨付きとり料理の提供,阿波尾鶏を用いた骨付きとり料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に、単に役務の質、役務の提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示した標章のみからなる商標と理解させるに止まり、自他役務の識別標識としての機能は果し得ないものであり、かつ、前記役務以外の役務に使用するときは、その役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(後掲)

(1)「徳島県」の項に、「畜産ではブロイラーと、地鶏である阿波尾鶏が有名である。」及び「阿波尾鶏 阿波地鶏の改良種。」との記載(「FOOD‘S FOOD食材図典3(3は、ローマ数字)地産食材篇」株式会社小学館発行)。

(2)「22万羽の出荷計画、徳島県の阿波尾鶏」の見出しのもと、「高級食肉鶏として、平成元年二月から本格的に出荷が始まった、徳島県の新名産・阿波尾鶏(あわおどり)。(中略)阿波尾鶏は、徳島県畜産試験場が地鶏(雄)とホワイトロック(雌)を交配、十年間改良を重ねてつくり上げたもの。」との記載(1991.06.19 日本農業新聞ブロック版/中国・四国)。

(3)「『阿波尾鶏』肉をJAS認定 県畜産会=徳島」の見出しのもと、「県畜産会は、県産地鶏『阿波尾鶏』を生産する『貞光食糧工業』(貞光町、辻雅弘社長)と『オンダン農業協同組合』(海部町、藤木優組合長)から申請の出ていた地鶏肉特定JAS認定を承認し、29日、徳島市内のホテルで2社に認定証を渡した。」との記載(2001.03.30 読売新聞大阪朝刊 31頁)。

(4)「[ひと]海陽町出身の料理研究家の浜内千波さん『東京で徳島の応援団』=中四国」の見出しのもと、「◆10年連続日本一 阿波尾鶏 徳島県畜産試験場で開発され、肉質が良い『軍鶏(しゃも)』と、卵を豊富に産むブロイラー専用種『ホワイトプリマスロック』を交配させた肉用鶏。1989年2月から販売を開始した。味や手ごろな価格が人気を呼び、98年度には生産出荷数が60万羽を超え、地鶏として全国トップに。名古屋コーチン(約100万羽)などを抑え、10年連続で日本一を守っている。」との記載(2009.03.16 スポーツ報知 14頁)。

(5)「徳島市」のウェブサイトにおいて、「味覚・土産」の項に、「阿波尾鶏 徳島で生まれた地鶏です。やや赤みを帯びた肉色で、低脂肪で適度な歯ごたえがあり、うまみ成分が多く含まれています。」との記載(http://www.city.tokushima.tokushima.jp/kankou/bussan/awaodori.html)

(6)「徳島県養鶏協議会」のウェブサイトにおいて、「指定店紹介」の項に、阿波尾鶏を提供する飲食店が紹介されている(http://www.tokutori.org/tori/)。

3 当審における拒絶理由通知に対する請求人の意見

請求人は、前記2の「拒絶理由通知」に対し、何ら意見を述べていない。

4 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、近時、各種のレタリング文字が広く使用されている実情よりすれば、「骨付き阿波尾鶏」の文字と、該文字の表音を欧文字で表した「HONETSUKI」及び「AWAODORI」を上下二段に書したと容易に理解させる文字からなるものであって、普通に用いられる方法の範囲で表してなるとみるのが相当である。

そして、前記2の拒絶理由通知のとおり、構成中の「阿波尾鶏」の文字は、徳島県の地鶏を指称するものであり、その食肉が飲食店等で提供されている実情もみられるものである。

また、構成中の「骨付き」の文字は、「骨のついた肉」の意を有するもので、例えば「骨付きカルビ」等のように、骨のついた食肉を表す語として一般に使用され、知られているものである(参考「広辞苑第六版(株式会社岩波書店)」、「大辞林第三版(株式会社三省堂)」)。

してみれば、本願商標よりは、「骨付きの阿波尾鶏」を認識させるにすぎないものである。

そうとすれば、本願商標を、その指定役務中、骨付きの阿波尾鶏を扱う役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「阿波尾鶏を用いた骨付きとり料理の提供,阿波尾鶏を用いた骨付きとり料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」であること、すなわち、単に役務の質、役務の提供の用に供する物を表示したものと認識するにとどまるものというのが相当であるから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果し得ないものであり、かつ、前記役務以外の役務に使用するときは、その役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、この理由をもって拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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