Trademark Appeal Case
普通名称結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−12110(T2009−12110/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「PetEsthetic」の文字を横書きしてなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年6月2日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、当審における平成21年7月3日差出しの手続補正書によって補正された結果、第3類「犬猫用のシャンプー,犬猫用の化粧品」となったものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、全体として『ペット(愛玩動物)のための全身美容』程の意味合いを直感する『PetEsthetic』の欧文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願指定商品中、前記意味合いに照応する商品、例えば『愛玩動物用の全身美容に用いられるシャンプー』や『愛玩動物用の全身美容に用いられる化粧品』などに使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、単に商品の品質・用途等を認識させるにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「PetEsthetic」の文字を書してなるものであるところ、その構成中、「Pet」の文字は「ペット。愛玩動物。」(参考:「ベーシック ジーニアス英和辞典 株式会社大修館書店」、「広辞苑第六版 株式会社岩波書店」)の意味を、「Esthetic」の文字は「エステティック。全身美容。心身を美しくするための施術(美容技術)行為。」(参考:「英和化粧品用語集1版 フレグランスジャーナル社」、「イミダス2007 集英社」)の意味を、それぞれ有するものである。
そして、人間のみならず犬などの愛玩動物についてもエステティックが提供され、シャンプーやオイルマッサージ等が行われている実情が見られる。
そうとすれば、「Pet」と「Esthetic」を組み合わせた「PetEsthetic」の文字よりは、容易に「愛玩動物(ペット)の全身美容(エステティック)」を認識するものといわなければならない。
さらに、犬用のシャンプーなど、各種の愛玩動物用商品も販売されている実情にある。
このことは、例えば下記のことからも裏付けられる。
(1)2009年6月10日付け 日本経済新聞 朝刊 25頁には、「ペットいつでも一緒、SCに専用カフェ、露天風呂付き宿、外出機会増え着飾りも重視。」の見出しのもと、「ペットを連れて買い物や旅行に行く人が増えている。郊外には専用スペースのある大型ショッピングセンター(SC)が相次ぎ開業しており、ペット用品を一緒に買い求める姿が目立つ。(略)ペットに対する飼い主の“親心”は過熱気味だ。仙台市内のあるペットショップでは、天然オイルや泥を用いた美容エステが人気。」との記載がある。
(2)2006年4月5日付け 日本経済新聞 名古屋夕刊 社会面 36頁には、「癒やしの力で愛犬元気、健康ビジネス活況――エステ、水中リハビリも。」の見出しのもと、「プールのあるフィットネスクラブや、敏感な肌に優しいエステなど、愛犬向けの健康ビジネスが活発化している。(略)『IPCわんわん動物園』(愛知県岡崎市)は犬向けのエステを始めた。癒やし効果があるというアロマオイルやアレルギー体質の犬向けのシャンプーを用意。」との記載がある。
(3)2006年3月24日付け 日経MJ(流通新聞) 4頁には、「拡大するペットビジネス(日経おとなのOFF能勢剛編集長のオトナ行動学)」の見出しのもと、「瀟洒な雰囲気のサロンには人気ブランドの服がずらり。低刺激シャンプー、軟水シャワーなどこだわりの素材を使って丁寧にシャンプーを受ける。店内奥のVIPルームでは死海の泥を用いた泥パックエステの真っ最中――。こう書くと、いかにも女性向けエステサロンのようだが、実は大阪にある愛犬向けのペットサロンである。」との記載がある。
(4)2004年9月30日付け 日経MJ(流通新聞) 24頁には、「泥パックで毛つややか(TRENDBOX)」の見出しのもと、「全身どろパック美容が受けられる犬専用のエステサロン『ペットラウンジ ポンポリース 自由が丘本店』(略)犬の全身をマッサージしながら丹念に手ですり込む。通常のシャンプーでは落としきれない毛穴の奥の老廃物もきれいに取り除き、肌をしっとりさせて毛づやもよくなるという。」との記載がある。
(5)2001年2月27日付け 日経流通新聞 21頁には、「ペットエステサロンブルーポケット(東京・港)エステ予約、日に10件(繁盛店)」の見出しのもと、「東京・麻布十番の『ペットエステサロン ブルーポケット』(略)は、犬猫向けペット用品を扱う店。(略)白で統一された清潔感のある店内には首輪や衣服、食品、シャンプーなど一通りそろい、ガラス越しに見える奥の部屋では毛並みを整えたりエステも施す。(略)二年前から始めたペットエステも人気だ。アロマセラピー(芳香療法)とタラソセラピー(海洋療法)の両方を取り入れたシャンプー法で、つややかでふんわりとした毛並みに仕上がると評判だ。(略)エステで使っているシャンプー(三百五十ミリリットル、千五百円)の販売も行い、一カ月に約五十本出る売れ行きだ。」との記載がある。
(6)インターネット上の「ペットサロンエムズ」のホームページにおいて、「ペットエステ」の項に、「pet salon m’s 人気サロンコース」、「【コース内容】カウンセリング/ブラッシング/爪切/お耳そうじ/シャンプー&リンス/ドライング」との記載や、「アロマシャンプーコース」の一つとして、「エステコース」もあり、「フランス・パリで開発されたアミノ酸中心の泥シャンプーです。死海の塩やドイツ産のファンゴが毛穴の汚れを取り除き、潤いとハリを与えます。」との記載があり、また、「スキンケア&サプリ」の項に、「ペットボタニック ハーバルシャンプー」、「シーディーム ヘアー&スキンコンディショナー」等の犬猫用のシャンプーやコンディショナーが掲載されている。
(http://www.psms.co.jp/index.jsp)
(7)インターネット上の「Dog Shop ゆう」のホームページにおいて、「エステティック」の項に、「◆コース シャワー→ファンゴパック→ヒーリング(マッサージや指圧などのつぼ刺激)→シャンプー→トリートメント→ブロー」との記載があり、また、「グッズ販売」の項に、「〈犬猫用品全般〉缶詰 犬猫おやつ シャンプー・リンス」等の記載がある。
(http://www5d.biglobe.ne.jp/~suyama_d/ShopTop.html)
そうとすれば、本願商標をその補正後の指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が例えば「犬猫の全身美容用のシャンプー,犬猫の全身美容用の化粧品」であること、すなわち、商品の品質、用途を表示したものと認識するにとどまるものであって、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというべきである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標は一体不可分の態様からなる商標であって、「ペットエスセティーク」又は「ペットエスシーティーク」と称呼されるものであり、観念上も本願商標は造語であり、原査定が認定する観念を暗示させる程度のものである旨述べている。
しかしながら、本願商標は、その構成において「P」と「E」を大文字で、他の文字を小文字で表しており、また、「Pet」と「Esthetic」が共に英語の既存の単語であることからすれば、一体不可分の態様からなる商標であったとしても、当該各語を組み合わせてなるものと理解するのが自然であり、前記のとおり、愛玩動物(ペット)についてもエステティックが提供されていることから、容易に「愛玩動物(ペット)の全身美容(エステティック)」を認識するものであり、上記請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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