Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−685015(T2009−685015/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件商標は、「METEOR」の欧文字を書してなり、2008年1月16日にBeneluxにおいてした商標登録に基づきパリ条約第4条により優先権を主張し、2008年7月15日を国際登録日とし、国際登録簿に記載の第3類「Perfumery.」を指定商品として、同21年4月3日に登録査定され、同年6月12日に我国において設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、異議の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第89号証を提出した。
(1)本件商標は、申立人の所有に係る下記の登録第2536153号商標及び登録第5197714号商標と、外観、称呼、観念において紛らわしく、それぞれの指定商品も類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(a)登録第2536153号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LES METEORITES」の欧文字を横書きしてなり、1990年11月23日にフランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成3年1月14日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年5月31日に設定登録されたものであり、同15年4月8日に商標権の存続期間の更新登録がされ、その後、同16年9月15日に第3類「せっけん類,歯みがき、化粧品,香料類」を指定商品とする書換登録がされたものである。
(b)登録第5197714号商標(以下「引用商標2」という。)は、「METEORITES」の欧文字を標準文字で書してなり、2008年1月18日にフランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成20年7月18日に登録出願、第3類「メーキャップ化粧品」を指定商品として、平成21年1月16日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1及び2を一括するときには、「引用商標」という。
(2)また、申立人は、1987年に、これまでのメーキャップ商品の概念を全く覆す、パウダーを小さなボール状に固め、それを何色も箱に入れ、ブラシ等によりフィニッシングパウダーとして使用できるようにした商品「レ メテオリット(Les Meteorites)」を開発し(甲第1号証)、日本を含む全世界において販売を行っている。
この商品は販売直後から、大好評を博し、その後、20年以上にわたって販売され、その間派生商品も販売され、それらの商品は世界及び日本の消費者に広く受け入れられている。なお、実際には「Les」を付けずに、「メテオリット」という名称が付されているもの、又は「Les」を省いて呼び習わされているものも多数ある(甲第2号証)。
また、雑誌等において、当該商品は何度となく紹介されている(甲第3号証ないし甲第89号証)。
以上のとおり、「メテオリット」シリーズは、申立人が1987年から申立人の業務に係る上記商品に使用し、我が国の需要者に周知・著名になっている。
したがって、かかる状況において、商標権者が本件商標をその指定商品に使用するときには、取引者、需要者が、申立人あるいは申立人と経済的、組織的に関連がある者の業務に係る商品であるかの如く出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「METEOR」の欧文字を書してなるところ、該欧文字は、「流星」の意味を有する英語であるから、「ミーティア」の称呼を生じるものであるが、一般に親しまれた語とまではいい得ないことから、特定の意味を看取出来ない一種の造語よりなるものとみるのが相当である。
他方、引用商標1は、前記のとおり「LES METEORITES」、また、引用商標2は、前記のとおり「METEORITES」の欧文字をそれぞれ書してなるところ、引用商標1よりは、「レメテオリット」及び「メテオリット」の称呼を生じ、引用商標2よりは「メテオリット」及び英語風に「メテオライト」の称呼を生じ、該「METEORITES」の欧文字は、仏語において「隕石」の意味を有する「METEORITE」の複数形であるが、これが一般に親しまれた語とまではいい得ないから、特定の意味を看取を出来ない一種の造語よりなるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標の類否について判断する。
先ず、本件商標は、前記のとおり「METEOR」、引用商標は「LES METEORITES」、「METEORITES」という文字構成よりなるところ、それぞれ構成中に「METEOR」の文字を含む点で共通するが、本件商標は、6文字よりなるものであるのに対し、引用商標は、13文字及び10文字よりなるものであって、構成文字全体の印象を別異にするから、両商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、外観上互いに紛れるおそれはないものである。
次に、本件商標より生ずる「ミーティア」の称呼と、引用商標より生ずる「レメテオリット」及び「メテオリット」又は「メテオライト」の称呼についてみるに、両称呼は、音構成及び音数を異にするから、それぞれ全体として称呼したときには、語感、語調が異なり、十分に聴別できるものといわなければならない。
さらに、本件商標が前記のとおり一種の造語よりなるから、観念において比較できないものである。
そうとすると、本件商標と引用商標は、観念において比較出来ないものであって、外観及び称呼において、相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は世界的に広く知られた化粧品のメーカーであり、化粧品を取り扱う取引者又は化粧品を使用する女性において、引用商標は、申立人の業務に係る化粧品「パウダー」に使用し、一定程度周知であると認められる。
しかしながら、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは十分に区別し得る別異の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして直ちに引用商標を想起し連想するものでなく、その商品が申立人または申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について、取引者、需要者間に誤認、混同を生じさせるおそれはない。
(3)結語
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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