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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−18094(T2009−18094/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、第35類及び37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年6月29日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、原審における平成20年9月29日付け、平成21年9月25日付け及び当審における平成21年11月11日付けの手続補正書において、最終的に、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,燃料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標登録を受けることができる商標は、現在使用をしているもの又は近い将来使用をするものと解されるところ、本願において指定する小売等役務について本願商標を使用しているか又は近い将来使用をすることについて、疑義があるものである。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。

(2)本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第1964866号商標(以下「引用商標1」という。)は、「エィビオ」の文字を横書きしてなり、昭和59年10月2日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和62年6月16日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成19年7月4日に指定商品を第9類「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4143267号商標(以下「引用商標2」という。)は、「株式会社 エビオ」の文字を横書きしてなり、平成8年7月30日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年5月8日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4143269号商標(以下「引用商標3」という。)は、「エビオ」の文字を横書きしてなり、平成8年7月30日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年5月8日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4644131号商標(以下「引用商標4」という。)は、「E−BIO」の文字と「イーバイオ」の文字とを上下二段に書してなり、平成13年10月1日に登録出願され、第1類、第3類及び第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年2月14日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4723278号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、平成15年5月12日に登録出願され、第9類、第15類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月31日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の一部取消審判により、指定商品中、第28類「運動用具」について、その登録を取り消す旨の審決がされ、平成22年3月26日にその審判の確定登録がされているものである。

同じく登録第4838259号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲3に示すとおりの構成よりなり、平成15年11月21日に登録出願され、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月10日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4838260号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲4に示すとおりの構成よりなり、平成15年11月21日に登録出願され、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月10日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4838261号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲5に示すとおりの構成よりなり、平成15年11月21日に登録出願され、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月10日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。(以下、これらを一括していうときは「引用商標」という。)

第3 当審の判断

1 商標法第3条第1項柱書について

当審において、請求人(出願人)が提出した平成21年11月11日付け手続補正書(商品の陳列状況を示す写真)によれば、請求人は、その指定役務に係る業務を行っていることが認められるから、請求人が本願において指定する小売等役務について、本願商標を使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義はなくなったものと認められる。

その結果、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備するものとなった。

したがって、本願が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないとした原査定の拒絶理由は解消した。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)本願商標について

本願商標は、青色で配色し、図案化された「X」の欧文字とそのすぐ右側に青色で「EBIO」の欧文字を配してなるものである。

ところで、近時商業広告等においては、しばしばそれに使用する文字の一部あるいは全部を図案化する手法が用いられていることからすれば、その構成中「X」の文字部分は、図案化してなるものの、「X」という欧文字を判読することが困難とまではいい難いものである。

また、本願商標を構成する「X」の文字と「EBIO」の文字は同じ色彩で書されていることから、視覚上一体的に看取されるものであり、「XEBIO」の文字より「ゼビオ」の称呼が生ずると認められるものである。

そして、「XEBIO」及び「ゼビオ」の文字について、当審における職権調査によれば、以下の事実が認められる。

ア 請求人は、大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」及び「ゼビオスポーツ」(以下「ゼビオ店舗」という。)に係る事業を行っており(http://www1.xebio.co.jp/company/outline/02/index.html)、「ゼビオ店舗」は、北海道から鹿児島県までの37都道府県において、全国的に事業展開され、2010年現在、全国で約130店舗存在している。そして、大部分の「ゼビオ店舗」において、「THE SUPER SPORTS XEBIO」商標が使用されている。(http://www.supersports.co.jp/shop/)

また、一部の「ゼビオ店舗」(仙台泉中央店及び豊橋向山店)において、本願商標と同じ態様の「XEBIO」商標が使用されている。(http://www1.xebio.co.jp/company/outline/index.html)(http://www.supersports.co.jp/shop/supersports/230/)

イ 以下の新聞記事情報によれば、「ゼビオ店舗」が、「XEBIO」ないし「ゼビオ」と称されている実情がある。

(ア)「イオンモールKYOTO開業 有名店に目移り=京都」の見出しのもと、「Kaede館3階に入るのはスポーツ用品専門店『XEBIO(ゼビオ)』。」の記載。(2010.6.5 読売新聞 大阪朝刊 27頁)

(イ)「ゼビオ、土浦の複合店、きょう開業。」の見出しのもと、「スポーツ用品販売のゼビオは27日、茨城県土浦市に大型複合店『ゼビオドームつくば学園東大通り店』を開業する。」の記載。(2010/5/27 日本経済新聞 地方経済面 茨城 41ページ)

以上よりすれば、「XEBIO」及び「ゼビオ」の文字は、請求人がスポーツ用品販売業について使用する商標の略称として広く認識されているとみるのが相当である。

してみれば、本願商標からは、構成文字全体に相応して「ゼビオ」の称呼のみが生じ、「スポーツ用品販売店のスーパースポーツゼビオないしゼビオスポーツ」の観念が生ずるものである。

(2)本願商標と引用商標1との類否について

引用商標1は「エィビオ」の文字を表してなるところ、その構成文字に相応して「エイビオ」の称呼が生ずるものであり、特定の観念は生じないというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標1は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「ゼビオ」の称呼と引用商標1より生ずる「エイビオ」の称呼とは、第1音における「ゼ」と「エ」及び第2音における「イ」の音の有無の差異を有するものであるところ、両称呼は、ともに短い音構成よりなるばかりでなく、称呼の識別上、重要な要素を占める語頭における「ゼ」と「エ」の音の差異及び第2音における「イ」の音の有無の差異を有するものであるから、該差異が両称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、語調・語感が相違し、十分に聴別し得るものであり、観念上も比較することができない。。

そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

(3)本願商標と引用商標2及び3との類否について

引用商標2は「株式会社 エビオ」の文字を表してなり、また、引用商標3は「エビオ」の文字を表してなるところ、引用商標2の構成中、前半の「株式会社」の文字部分は、法人の組織形態を表わす用語であり、取引の実情においては省略されて称呼される場合が多いことから、後半の「エビオ」の文字部分及び引用商標3の「エビオ」の各文字に相応して「エビオ」の称呼が生ずるものであり、特定の観念は生じないというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標2及び3は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「ゼビオ」の称呼と引用商標2及び3から生ずる「エビオ」の称呼とは、第1音における「ゼ」と「エ」の音の差異を有するものであるところ、両称呼は、ともに3音という短い音構成よりなるばかりでなく、称呼の識別上、重要な要素を占める語頭における「ゼ」と「エ」の音に差異を有するものであるから、該差異の両称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、語感、語調が相違し、十分に聴別し得るものであるというのが相当であり、観念上も比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標2及び3とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

(4)本願商標と引用商標4との類否について

引用商標4は、「E−BIO」の欧文字と「イーバイオ」の片仮名文字を二段に書してなるところ、下段の「イーバイオ」の片仮名文字部分は、上段の「E−BIO」の欧文字の読みを特定したものと無理なく理解させるものであるから、構成各文字に相応して「イーバイオ」の称呼が生ずるものであり、特定の観念は生じないというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標4は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「ゼビオ」の称呼と引用商標4より生ずる「イーバイオ」の称呼とは、その音構成の差異により、語調・語感が相違することから十分に聴別し得るものであり、観念上も比較することはできない。

そうすると、本願商標と引用商標4とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

(5)本願商標と引用商標5との類否について

引用商標5は、赤色の矩形内に白抜きで「evio」の欧文字と末尾の「o」の文字の上に青字で小さく「エヴィオ」の片仮名文字を表してなるところ、「evio」及び「エヴィオ」の各文字部分に相応して「エビオ」の称呼が生ずるものであり、特定の観念は生じないというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標5は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「ゼビオ」と引用商標5より生ずる「エビオ」の称呼とは、第1音における「ゼ」と「エ」の音の差異を有するものであるところ、両称呼は、ともに短い音構成よりなるばかりでなく、称呼の識別上、重要な要素を占める語頭における「ゼ」と「エ」の音の差異を有するものであるから、該差異の両称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、語感、語調が相違し、十分に聴別し得るものであり、観念上も比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標5とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

(6)本願商標と引用商標6ないし8との類否について

引用商標6は、「ABO」の文字と「MASAYUKIFEMME」の文字を横書きしてなり、引用商標7は、「ABO」の文字と「MASAYUKIKIDS」の文字を横書きしてなり、引用商標8は、「ABO」の文字と「MASAYUKIHOMME」の文字を横書きしてなるところ、引用商標6ないし8の構成中「ABO」の文字部分が他の文字部分に比して顕著に書されているばかりでなく、「ABO」の文字部分と他の文字部分が常に一体不可分のものとして認識されるべき格別の事情も見受けられないものである。

そして、引用商標6ないし8からは、その構成中、顕著に表わされた「ABO」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るといえるものであるから、「ABO」の文字部分に相応して「エイビイオオ」の称呼をも生ずるものであり、特定の観念は生じないというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標6ないし8は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「ゼビオ」の称呼と引用商標6ないし8より生ずる「エイビイオオ」の称呼とは、その音構成の差異により、語調・語感が相違することから十分に聴別し得るものであり、観念上も比較することはできない。

そうすると、本願商標と引用商標6ないし8とは、外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

(7)まとめ

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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