結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−301102(T2009−301102/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4776699号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年9月25日登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、同16年6月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品第3類『せっけん類,化粧品,香料類』についてその登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、甲第1号及び及び甲第2号証を提出した。
〔理由〕
本件商標は、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもがその指定商品、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」について、継続して3年以上日本全国において使用をした事実が存在しないから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。ただし、以下、枝番のすべてを引用する場合は、その枝番の記載を省略する。)を提出した。
〔理由〕
商標権者である被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定商品中「せっけん,化粧品」について、本件商標を使用している。
その使用事実については、以下の証拠資料に基づいて立証する。
(1)本件商標の商標権者である「株式会社アオイ生物科学(以下、「アオイ生物科学」という。)は、昭和59年5月2日に化粧品製造・販売を事業内容として設立、その後日本大学工学部助教授として同大学で皮脂の研究をしていたSが30年余り研究の結果完成した、人間の皮脂に着目した独自の技術を取り入れて、人間の皮脂に限りなく近い天然素材を用いて皮膚になじみやすく、浸透や吸収にすぐれた化粧品を、S及び皮膚科医と共に共同開発し、製造・販売して現在に至る。
そして、アオイ生物科学は、この自身が製造・販売する一連の基礎化粧品についての商標として、本件商標の登録直後から本件商標の使用を開始した。
(2)乙第2号証は、アオイ生物化学が配布する「基礎化粧品」についての商品パンフレット(平成20年1月27日 東京都杉並区在のリード印刷にて再版)である。当該パンフレットは、一見して明らかなように「化粧品、せっけん」に関する商品パンフレットであるところ、「三相乳化の基礎化粧品」、「三相乳化をご存じですか」など、本件商標が大きく表示されると共に、「アオイ生物科学」の名称・住所等が明示されている。
なお、アオイ生物科学の商品販売方法は、被請求人のホームページの「今後の取り組みについて」及び「注文方法」の項にあるとおり、主にインターネット・口コミ等を通じての通信販売であり、問い合わせに対して試供品を配布し、注文を受けて商品を送付している(乙第3号証)。上記パンフレットは、問い合わせに対し試供品を送付する際同封していたものであるが、最近は、印刷及び郵送にかかる費用を考慮して、該パンフレットを両面コピーしたもの(乙第4号証)を同封して送付するようにしている。
(3)また、前記商品パンフレットに加えて、アオイ生物科学は、乙第5号証として提出の商品パンフレットも同封している。
さらに、平成21年7月4日配送分からは、乙第6号証として提出のアオイ生物科学が自身で作成した、前記各パンフレットに掲載された商品のセット販売メニューについての案内及び注文書も、試供品申し込みの者ならびに基礎化粧品購入者に商品を発送する際に同封している。当該乙第6号証にも、本件商標及び「アオイ生物科学」の名称・住所等が明示されている。
(4)よって、本件商標は、前記の各証拠から明らかなように、指定商品「せっけん,化粧品」に使用していることは明らかである。
なお、アオイ生物科学は、ホームページの「当社の基礎化粧品の特性」の項においても、以前より本件商標「三相乳化」の表示を使用している。本件審判の請求の登録日後にアウトプットしたものではあるが、参考までに乙第7号証として提出しておく。
以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において第3類の「せっけん類,化粧品」について使用されていることは明らかである。
よって、本件商標は商標法第50条第1項に該当するものではない。
当合議体は、平成22年4月23日付けの審尋により、被請求人に対し、「本件商標を実際に『せっけん、化粧品』の商品を販売したのであれば、それを具体的に裏づける取引書類(注文書、請求書、領収書等)を提出されたい。」旨求めた。
上記審尋に対し、被請求人は、平成22年6月4日付け回答書において、その回答内容の要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第8号証ないし乙第12号証(枝番を含む。ただし、以下、枝番のすべてを引用する場合は、その枝番の記載を省略する。)を提出した。
被請求人は、東京都港区北青山3−8−15に所在の「ミズ・クレヨンハウス」(以下「クレヨンハウス」という。)において、定期的に化粧品の店頭カウンセリング(乙第8号証)を行い、店内にて「せっけん、化粧品」を販売する他、株式会社クレヨンハウスのホームページ内の通販ショップサイトにおいても、被請求人の商品が販売されている(乙9号証)。
そこで、以下、具体的な取引を示す書類として、フリーダイヤルによる注文書(乙第10号証)、ファックスによる注文書(乙第11号証)、クレヨンハウスからの注文書(乙第12号証)の中から、一部の写しを提出する。
なお、各注文書には単に「スキンローション」「モイスチャークリーム」(化粧品)、「クリームソープ」「ラベンダー石鹸」(せっけん類)等と商品種別のみが記載され、特に商品名・商標は明示されていないが、被請求人が販売する商品は、設立以来現在に至るまで、答弁書の乙第2号証及び乙第6号証に示された「人間の皮脂が三相になっていることに着目した、人間の皮脂腺の皮脂の組織に限り無く近い天然資材を用いて独自に製造した基礎化粧品」1種類のみであることから、当該取引書類は、被請求人が当該商標を使用した「せっけん、化粧品」を販売している証左として何らの疑義を生ずるものではない。
(1)乙第2号証は、左上角部に「AOIRECOMMEND/for All Skin Types」の記載がある被請求人の基礎化粧品に関する商品パンフレットであるところ、表面の右側上部に「21世紀は三相乳化(別掲の本件商標の表記)の/基礎化粧品が/あなたの人生観を変えます」の記載、中央部分左側に「三相乳化(別掲の本件商標の表記)をご存知ですか」の記載、その下側に化粧容器数個の写真が掲載されている。
また、商品パンフレット裏面には、「スキンローション」「スキンミルク」「モイスチャークリーム」等の表示とともに化粧容器の写真と金額、商品の説明等が掲載されている。
(2)乙第3号証の1及び同2は、2009年12月11日付け打ち出しの被請求人のホームページの写しであるところ、これよりは、乙第2号証で紹介されている被請求人の基礎化粧品は、フリーダイヤル、メール、ファックスの注文方法により通信販売されていることが認められる。
(3)乙第4号証は、乙第2号証と同じ商品パンフレットの写しで、被請求人の主張によれば、問い合わせに対し試供品を送付する際に同封しているということである。
(4)乙第5号証は、「口コミコスメ/の定番」の見出しの下に、乙第2号証と同じ化粧品を紹介した商品パンフレットの写しで、被請求人の主張によれば、問い合わせに対し試供品を送付する際に同封しているということである。
(5)乙第6号証は、乙第2号証ないし乙第5号証の各パンフレットに掲載された商品のセット販売メニューについての案内及び注文書であり、被請求人の主張によれば、試供品申し込みの者並びに基礎化粧品購入者に商品を発送する際に同封しているということである。
(6)乙第9号証は、2010年6月2日付け打ち出しの株式会社クレヨンハウスのホームページの写しであるところ、これよりは、その通販サイト(オーガニックタウン/Organic town)内において、乙第2号証で紹介されている被請求人の基礎化粧品が販売されていること及びクレヨンハウスがオーガニックコスメ等の専門店の名称であることが認められる。
(7)乙第10号証は、平成19年1月ないし平成21年10月における、株式会社システム・ライン又は株式会社ベルラインから被請求人宛に送られた、フリーダイヤルからの化粧品に関する注文が書かれた書面、乙第11号証は、同期間における、顧客から被請求人宛に送られた、メール・FAX・電話からの化粧品に関する注文が書かれた書面及び乙第12号証は、同期間における、クレヨンハウスから被請求人宛に送られた化粧品に関する発注書・在庫管理表と認められる。
(8)被請求人の主張によれば、被請求人が販売する商品は、設立以来現在に至るまで、答弁書の乙第2号証及び乙第6号証に示された「基礎化粧品」1種類のみである。
そして、被請求人は、フリーダイヤル・メール等による、上記商品パンフレットに掲載されている化粧品の注文を、株式会社システム・ライン又は株式会社ベルラインを介して行い、その注文に基づいて、本件審判の請求の登録前3年以内の平成19年1月ないし平成21年10月頃に「化粧品」を販売したことが推認できるものである。
さらに、通常使用権者と推認し得る株式会社クレヨンハウスが、オーガニックコスメ等の専門店であるクレヨンハウスにおいて、また、同人のホームページ内の通販ショップサイトにおいても、本件審判の請求の登録前3年以内の平成19年1月ないし平成21年10月頃に「化粧品」を販売したことが推認できるものである。
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者及び通常使用権者によって、本件商標を請求に係る商品中の「化粧品」について使用していたことを証明したものというべきである。
そして、請求人は、前記第3の被請求人の答弁に対し、何等弁駁するところがない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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