結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−300768(T2009−300768/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4960173号商標(以下、「本件商標」という。)は、「MYJOY」の欧文字を標準文字で書してなり、平成17年9月30日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同18年6月9日に設定登録されたものである。
なお、本件審判請求の登録は平成21年7月23日にされている。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出している。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実が発見できないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(1)乙第1号証は商標ライセンス契約、乙第2号証、乙第3号証及び乙第5号証は織ネーム、乙第4号証は製品袋についてのもので、これらは本件商標の使用を直接示すものではない。
(2)本件商標の使用を直接示すものとしての乙第6号証ないし乙第9号証の商品写真は、撮影者、撮影日が証明されていないので、これらの商品が現実に使用権者によって、日本国内において本件審判請求の登録日前3年以内に本件商標が使用された商品の写真であるのか否か、不明確である。
(3)乙第10号証の納品書には、商品コード、商品名等の記載はあるものの、これらと乙第6号証ないし乙第9号証の写真との関連は証明されておらず、本件商標がそれらの商品について、本件審判請求の登録日前3年以内に国内での使用を裏付ける証拠と認めることはできない。
(4)よって、請求の趣旨どおりの審決を求める。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証を提出している。
本件商標は、現在被請求人壁谷有司の個人所有となっているが、被請求人がエムズユニフォーム株式会社(大阪市西区立売堀1−11−17 代表取締役壁谷有司)に使用を許している(乙第1号証)。そもそも、本件商標はエムズユニフォーム株式会社の前身であるマルイ商事株式会社(平成9年11月整理)が昭和40年頃取得し、継続して使用している商標である。
同社の業務等を引き継いだエムズユニフォーム株式会社にとっては必要な商標であって、被請求人が本件商標の登録をしたものである。
現在、エムズユニフオーム株式会社の販売する多くの商品に織ネーム、製品袋(乙第2号証ないし乙第5号証)等で本件商標を使用している。
その実例は、医療法人錦秀会准看護学院(大阪府堺市中区深井北町3180−1)、医療法人錦秀会高等看護学院(大阪市住吉区苅田9−14−23)にて学生制服として使用中である。
なお、この看護学生制服は、錦秀会の製品仕入担当会社 株式会社阪和薬店(大阪市住吉区我孫子西1−15−1)を通じて販売している(乙第6号証ないし乙第10号証)。
このように被請求人は本件商標を使用しているので、審判請求書の請求の理由は、成り立たない。本件商標は被請求人にとって必要不可欠のものであり、審判請求書の請求の理由が事実と異なっていることから、本件商標登録は取り消されるべきものではない。
乙第1号証は、平成18年7月10日付けの被請求人とエムズユニフォームの商標ライセンス契約書であって、その内容は、本件商標(登録第4960173号商標)について、本契約の締結日から平成19年7月9日まで通常使用権を許諾するものとなっている。ただし、契約期間を更新しない旨を書面により通知しないときは延長されるなどの定めがある。
乙第2号証及び乙第3号証は、「MYJOY」の文字が刺繍された2種類の織りネームである。
乙第4号証は、「MYJOY」の文字が表示されたビニール製の製品袋である。
乙第5号証は、丸信織ネーム株式会社からエムズユニフォーム株式会社への納品書である。そこには、売上日として「07年9月28日」の記載、「1」の項目には、品名として「ネーム MYJOY」、数量として「7000枚」、税抜金額として「31500」の記載、「2」の項目には、品名として「型代」、数量として「1式」、税抜金額として「9600」の記載、そして、税込合計金額として「43155」の記載がある。
乙第6号証は、乙第2号証の刺繍織りネームがジャケットの襟ネームとして使用されている2枚の写真である。
乙第7号証は、乙第3号証の刺繍織りネームが半袖シャツの襟ネームとして使用されている2枚の写真である。そのうちの1枚の写真は、半袖シャツが乙第4号証の「MYJOY」の文字が表示されたビニール製の製品袋に包装されているものである。
乙第8号証は、乙第3号証の刺繍織りネームが長袖シャツの襟ネームとして使用されている2枚の写真である。そのうちの1枚の写真は、長袖シャツが乙第4号証の「MYJOY」の文字が表示されたビニール製の製品袋に包装されているものである。
乙第9号証は、乙第2号証の刺繍織りネームが長袖ブラウスの襟ネームとして使用されている2枚の写真である。そのうちの1枚の写真は、長袖ブラウスが乙第4号証の「MYJOY」の文字が表示されたビニール製の袋に包装されているものである。
乙第10号証は、エムズユニフォーム株式会社から株式会社阪和薬店への2件の納品書である。
伝票No.4245には、売上日「平成21年04月23日」、商品名「看護学生ジャケット」について、数量「59枚」、単価「13,600」、金額「802,400」の記載、商品名「准看スカート グレー」について、数量「59枚」、単価「5,800」、金額「342,200」の記載、商品名「准看長袖ブラウス ブルー」について、数量「118枚」、単価「3,400」、金額「401,200」の記載、商品名「准看半袖ブラウス ブルー」について、数量「118枚」、単価「3,000」、金額「354,000」の記載、商品名「准看黒ベスト」について、数量「59枚」、単価「2,400」、金額「141,600」の記載、そのほかに、「4/22 准看護学院 59名」、合計「2,143,470」等の記載がある。
伝票No.4125には、売上日「平成21年04月03日」、商品名「看護学生ジャケット」について、数量「9枚」、単価「13,600」、金額「122,400」の記載、商品名「高看黒スカート」について、数量「31枚」、単価「5,700」、金額「176,700」の記載、商品名「高看長袖ブラウス」について、数量「36枚」、単価「3,200」、金額「115,200」の記載、そのほかに、「4/2 錦秀会高等看護学校」、合計「435,015」等の記載がある。
以上の証拠からすると、エムズユニフォーム株式会社は、本件商標について被請求人(商標権者)から通常使用権を許諾された本件商標の通常使用権者と認められる(以下エムズユニフォーム株式会社を「本件通常使用権者」という。)。
そして、本件通常使用権者は、2007(平成19)年9月28日に丸信織ネーム株式会社から「MYJOY」を表した織りネーム(乙第2号証及び乙第3号証)の納品を受けている(乙第5号証)。
「MYJOY」を表した織りネームは、字体がややデザイン化されているものの全体として「MYJOY」の欧文字を表すものとして認識でき本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。
また、乙第6号証ないし乙第9号証の写真の商品は、乙第10号証の納品書に記載された商品と見て取れるものであるから、それぞれ「看護学生ジャケット」、「准看長袖ブラウス ブルー」、「准看半袖ブラウス ブルー」、「高看長袖ブラウス」と認められるものである。
そして、本件通常使用権者は、上記商品のそれぞれの襟に前記織りネームを付しており、そのうち半袖ブラウス及び長袖ブラウスの商品については、字体がややデザイン化されているものの全体として「MYJOY」の欧文字を表すものとして認識でき本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付した包装袋に収納して販売していることが優に推認できる(乙第4号証、乙第7号証ないし乙第9号証)ものであって、上述したジャケットやブラウスを、准看護学院又は錦秀会高等看護学校の制服として、株式会社阪和薬店に平成21年4月3日及び23日に納品していることが認められる(乙第10号証)。
そうとすれば、本件審判請求の登録日である平成21(2009)年7月23日前3年以内の平成21年4月3日及び23日に、本件通常使用権者が、取消請求に係る指定商品中「被服」に含まれる「ジャケット,ブラウス」及びその包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付したものを株式会社阪和薬店に引き渡したことを認めることができる。
してみれば、本件商標は、本件通常使用権者によって、その請求に係る指定商品中「被服」に含まれる「ジャケット,ブラウス」について、本件要証期間内に使用が行われたとみることができるものである。
なお、請求人は、乙第6号証ないし乙第9号証の商品写真は、撮影者、撮影日が証明されていないのでこれらの商品が現実に使用権者によって日本国内において本件審判請求の登録日前3年以内に本件商標が使用された商品の写真であるのか否か不明確であり、乙第10号証の納品書に記載された商品名との関連が証明されていないのでそれらの商品について本件商標の使用を裏付ける証拠と認めることはできない旨主張する。
しかしながら、乙第6号証ないし乙第9号証の商品写真は、請求人の主張するとおり撮影者、撮影日が証明されていないが、上述したとおり、被請求人の提出した証拠はこれらに限定されるものではなく、これらの証拠は本件通常使用権者がいかなる態様の商標をいかなる商品にどのように使用しているかの把握を可能にしており、その余の乙各号証とともに総合して考慮することにより本件商標の使用の事実の証明に貢献しているものであるから、これらの証拠について日本国内において本件審判請求の登録日前3年以内に本件商標が使用された商品の写真であるのか否か不明確であるとする主張及び乙第10号証の納品書に記載された商品名との関連が証明されていないのでそれらの商品について本件商標の使用を裏付ける証拠と認めることはできない旨の主張はいずれも採用することができない。
以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録日前3年以内に日本国内において本件通常使用権者がその請求に係る指定商品中「被服」に含まれる「ジャケット,ブラウス」についての本件商標の使用をしていることを証明しているというべきであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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