結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−301243(T2009−301243/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4347821号商標(以下「本件商標」という。)は、「GRI GRI」の文字を標準文字で表してなり、平成10年9月29日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類」を指定商品として、平成11年12月24日に設定登録され、その後、平成21年11月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第11号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、指定商品である「洋服」(以下「本商品」という。)について、平成10年から、被請求人により使用を許諾された者(通常使用権者)により現在に至るまで継続して使用されている。
(2)被請求人は、株式会社ガゼールに対し通常使用権を許諾する商標使用許諾契約を締結している。その事実を証明するものとして平成10年10月20日付で締結した「契約書」(以下「原契約」という。)と平成20年11月1日付けにて締結した覚書を提出する。
本件商標は、被請求人が原契約に基づいて商標登録出願を行い、登録後は継続して株式会社ガゼール(以下「本使用権者」という。)に商標使用許諾しているものである。また、使用許諾契約に関連して発行された請求書をあわせて提出する。なお、原契約の甲(東邦レーヨン株式会社)は被請求人の旧社名(平成13年7月2日名称変更)である。
(3)本使用権者は、本件商標の使用許諾を受けたことに基づき、本件商標を平成10年から現在に至るまで継続的に使用している。
本使用権者により本件商標が本商品に使用されていることを示すものとして本商品の一部について以下の資料を提出する。
ア 2007年度秋冬物 「T/C裏起毛&32/2天竺プリント入レイヤードTシャツ」(商品記号:7401−004)への使用について
乙第4号証−1は、本件商標の本使用権者が作成したブランド「GRIGRI」の「T/C裏起毛&32/2天竺プリント入レイヤードTシャツ」(商品記号:7401−004)の「プランニングシート」である。このシートには本件商標が本商品のブランド名として表示されている。また、この製品の附属品明細からブランドタグやブランドネームに本件商標が表示されることが明記されている。このシートは2007年8月9日作成のものである。
乙第4号証−2は、製品(商品記号:7401−004)の「副資材指示書」である。この指示書には本製品のブランドネーム(WOVEN MAIN NAME)に本件商標を表示する指示が明記されている。この指示書は平成2007年8月9日作成のものである。
乙第5号証−1は、製品(商品記号7401−004)の発注伝票である。この伝票には本製品が119枚発注されていることが表示されており、この製品の納品日、売出し日はそれぞれ2007年10月29日、2007年11月7日と表示されている。また、本伝票の伝票番号は6054573である。
乙第5号証−2は、乙第5号証−1に対応する請求書一覧表である。乙第5号証−2には2007年10月29日付伝票の伝票番号6054573号分の請求金額は表示されている。なお、この請求一覧表は2007年11月22日付けのものである。
これら乙第4号証−1ないし乙第5号証−2より、本件商標が本件審判請求日以前の2007年に本商品に使用されていることがわかる。
イ 2008年春物 「ZIPスタンドシャツ(KIDS)」(商品記号:8342−001)への使用について
乙第6号証−1は、本使用権者が作成したブランド「GRIGRI」の「ZIPスタンドシャツ(KIDS)」(商品記号:8342−001)の「プランニングシート」である。このシートには本件商標が本商品のブランド名として表示されている。また、この製品の附属明細からブランドタグやブランドネームに本件商標が表示されることが明記されている。このシートは2007年9月14日作成のものである。
乙第6号証−2は、本製品(商品記号:8342−001)の本使用権者が取引先に当てた本製品に使用される「ブランドタグ」、「ブランドネーム」、「ボタン」の内容を示した書類である。この書類にはブランドネームとボタンに本商標が表示されることが明記されている。この書類は平成2007年9月14日付けのものである。
乙第7号証は、本製品(商品記号8342−001)の納品伝票(控え)である。この伝票には本製品が2007年12月13日に取引先に納品していることが表示されている。
これら乙第6号証−1ないし乙第7号証より、本件商標が本件審判請求日以前の2007年に本商品に使用されていることがわかる。
ウ 2009年度秋冬物 「T/C裏起毛プリント入フルZIPパーカー」(商品記号:9401−851)への使用について
乙第8号証−1は、本使用権者が作成したブランド「GRIGRI」の「T/C裏起毛プリント入フルZIPパーカー」(商品記号:9401−851)の「プランニングシート」である。このシートには本件商標が本商品のブランド名として表示されている。また、この製品の附属明細からブランドタグやブランドネームに本件商標が表示されることが明記されている。このシートは2009年6月26日作成のものである。
乙第8号証−2は、本製品(商品記号:9401−851)の「副資材指示書」である。この指示書には本製品のブランドネーム(WOVEN MAIN NAME)に本件商標を表示する指示が明記されている。この指示書は平成2009年9月3日作成のものである。
乙第8号証−3は、乙第8号証−1ないし乙第8号証−2に対応する写真である。これら写真には本製品に本件商標が表示されたブランドネームと商品記号9401−851が表示されたブランドタグが写っている。
乙第9号証−1は本製品(商品記号9401−851)の納品書(控)である。この納品書にある品名「GA ウラキモウプリントZIPパーカー」について、「GA」は本使用権者ガゼール(GAZELLE)の略称であり、「ウラキモウプリントZIPパーカー」は本製品「T/C裏起毛プリント入フルZIPパーカー」を略表記したものであり、本納品書の品名と本製品(商品記号9401−851)とは同じものである。本納品書は本製品の納品日2009年10月31日の納品書(控)である。また、本納品書の伝票番号は924−684号、924−677号である。
乙第9号証−2は、乙第9号証−1に対応する請求一覧表である。乙第9号証−2には納品日2009年10月31日の伝票番号924−684号、924−677号分の請求金額は表示されている。なお、この請求一覧表は2009年11月9日付けのものである。
これら乙第8号証−1ないし乙第9号証−2より、本件商標が本件審判請求日以前の2009年に本商品に使用されていることがわかる。
エ 2010年度春物 「T/Cミニ裏毛プリント入フルZIPパーカー」(商品記号:0402−603)への使用について
乙第10号証−1は、本使用権者が作成したブランド「GRIGRI」の「T/Cミニ裏毛プリント入フルZIPパーカー」(商品記号:0402−603)の「プランニングシート」である。このシートには本件商標が本商品のブランド名として表示されている。また、この製品の附属明細からブランドタグやブランドネームに本件商標が表示されることが明記されている。このシートは2009年9月15日作成のものである。
乙第10号証−2は、本製品(商品記号:0402−603)の「副資材指示書」である。この指示書には本製品のブランドネーム(WOVEN MAIN NAME)に本件商標を表示する指示が明記されている。この指示書は平成2009年10月16日作成のものである。
乙第10号証−3は、乙第10号証−1及び乙第10号証−2に対応する製品の写真である。この写真にはブランドネームとして本件商標「GRIGRI」が、ブランドタグにおいては本製品の商品番号(0402−603)が表示されている。
これら乙第10号証−1ないし乙第10号証−3より、本件商標が本件審判請求日以前に本商品に使用されていることがわかる。
オ 乙第11号証は、本使用権者のホームページを印刷したものである。本件商標は、ヤングカジュアルウエアを扱う本使用権者の製品ブランドとして使用されている。
(5)以上のとおり、本件商標は、指定商品について、被請求人に本件商標の使用を許諾された本使用権者により本件審判請求登録前10年以上前より現在に至るまで継続して使用されていることは、乙各号証により明らかであるから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものではない。
(1)被請求人提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。
乙第1号証は、東邦レーヨン(被請求人の旧社名)と株式会社ガゼール(以下「ガゼール」という。)間の商標「GRI GRI」の使用に関する平成10年10月20日付けの契約書であり、許諾商品は、「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類」である。
乙第2号証は、有効期間を平成20年11月1日から平成22年10月31日までとする被請求人とガゼール間の登録第4347821号商標「GRI GRI」の使用に関する平成20年11月1日付けの覚書であり、その第4条に「その他の条項については、原契約及び原覚書を適用する。」の記載がある。
乙第8号証−1は、ガゼールの作成した2009年6月26日付けの「PLANNING SHEETS」である。これには、「STYLE NO.」の項目に「9401−851」、「DESCRIPTION」の項目に「T/C 裏起毛 プリント入 フルZIP パーカ」、「BRAND」の項目に「GRIGRI」、「MAKER」の項目に「HYUN WOO TRADING CO.,LTD.」等の記載がある。また、その他に、仕立ての仕様等が図示されている。
乙第8号証−2は、ガゼールの作成した2009年9月3日付けの「副資材指示書」である。その「副資材指示書 NO.1」には、「STYLE NO.」の項目に「9401−851」、「DESCRIPTION」の項目に「T/C 裏起毛 プリント入 フルZIP パーカ」、「BRAND」の項目に「GRIGRI」、「MAKER」の項目に「象山雲現製衣工場」等の記載がある。また、その他に、「PRINT MAIN LABEL SAMPLE」の項目に、黒いラベルが表示されており、そのラベルには「GRIGRI」の白い文字の記載がある。「PAPER HANG TAG」の項目に、タグが表示されており、そこには「NO.9401−851」の文字がある。
乙第8号証−3は、2009年12月15日に撮影されたパーカーの3枚の写真である。これらに写るパーカーは、形状や文字柄等の配置が前記乙第8号証−1における仕立ての仕様に沿ったものである。そして、その衿部には、「GRIGRI」の文字を表示した襟ネームが付されており、また、下札には、「NO.9401−851」が表示されている。
乙第9号証−1の1枚目は、発注日を2009年10月27日及び納品日を2009年10月31日とするガゼールに係る納品書(控)である。店名の欄に「コウシエンテン」、社・店コードの欄に「0633−311」、伝表番号欄に「1−924−687−1」、品名・規格欄に「GA ウラキモウプリントZIPパーカー」、数量の計として「12」等が記載されている。
同号証の2枚目は、発注日を2009年10月27日及び納品日を2009年10月31日とするガゼールに係る納品書(控)である。店名の欄に「ナガヨシテン」、社・店コードの欄に「0381−314」、伝表番号の欄に「1−924−677−3」、品名・規格欄に「GA ウラキモウプリントZIPパーカー」、数量の計として「12」等が記載されている。
乙第9号証−2は、手書きの「ダイエー請求リスト」の文字が記載され、「09/11/09」の日付が表示された「セイキユウ FILE LIST」である。そして、1枚目の手書きの「該当分」の文字のある行における「TEN−C」、「D−YMD」及び「DEN−NO」の項目には、「0381」、「20091031」及び「924677」の数字が表示されており、前記乙第9号証−1の2枚目の納品書(控)の社・店コード、納品日及び伝票番号に相応する数字の記載がある。また、2枚目の手書きの「該当分」の文字のある行における「TEN−C」、「D−YMD」及び「DEN−NO」の項目には、「0633」、「20091031」及び「924687」の数字が表示されており、前記乙第9号証−1の1枚目の納品書(控)の社・店コード、納品日及び伝票番号に相応する数字の記載がある。
(2)上記した事実によれば、ガゼールは、本件商標の設定登録時より平成22年10月31日まで、被請求人から本件商標について使用を許諾された通常使用権者と認められるものである。
そして、ガゼールは、2009年6月ないし9月頃に、「HYUN WOO TRADING CO.,LTD.」(象山雲現製衣工場)に衣服(パーカー)の製造を発注し、これをダイエーの「コウシエンテン」及び「ナガヨシテン」に2009年10月31日に納品したものということができる。
また、本件商標は、「GRI GRI」の文字からなるものであるのに対して、上記衣服(パーカー)の取引書類(PLANNING SHEETS、副資材指示書)及び写真に見られる商品の衣服の襟ネームに表示された標章は、本件商標の構成文字と同じ欧文字綴り「GRIGRI」からなるものであるから、これをもって、本件商標と社会通念上同一の商標が商品の衣服(パーカー)に表示されたと認め得るものである。
そして、上記商標の使用に係る商品の衣服は、フードつきのスウェットシャツである「パーカー」と認められるものであり、取消請求に係る指定商品中の「洋服」に属する商品であることは明らかである。
(3)以上を総合してみると、本件審判の請求の登録前3年以内に、本件商標と社会通念上同一の商標が指定商品中の「洋服」に包含される「パーカー」に付され、ガゼールにより当該「パーカー」が譲渡されたものということができる。
また、請求人は、平成22年1月19日付けの答弁書に対し、何等弁駁するところがない。
してみると、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に通常使用権者によって、日本国内において、取消請求に係る指定商品中の「洋服」に使用されたと認められるものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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