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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似性:短音の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2009−20693(T2009−20693/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2009−20693(T2009−20693/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「CLARITH」
争点(論点)
称呼類似性:短音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2009−20693(T2009−20693/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「CLARITH」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性:短音の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スラリス」の片仮名を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,乳糖,乳幼児用粉乳,食餌療法用食品及び飲料」を指定商品として、平成20年4月10日に登録出願され、指定商品については、当審における同21年10月27日付け手続補正書によって、第5類「薬剤(処方薬を除く),医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,乳糖,乳幼児用粉乳,食餌療法用食品及び飲料」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、次の(1)ないし(4)の登録商標を引用した上で、「本願商標は、(3)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

(1)登録第2310216号商標(以下「引用商標1」という。)

引用商標1は、「クラリス」の片仮名及び「CLARITH」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、昭和62年10月12日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年5月31日に設定登録されたものである。その後、同14年4月17日に第1類ないし第5類、第8類、第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4056308号商標(以下「引用商標2」という。)

引用商標2は、「CLARITH」の欧文字及び「クラリス」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成7年9月1日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年9月12日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(3)登録第4887836号商標(以下「引用商標3」という。)

引用商標3は、「スラリ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成16年4月14日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年8月12日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(4)登録第4994641号商標(以下「引用商標4」という。)

引用商標4は、「すらり」の平仮名及び「SuLaRi」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年9月30日に登録出願、第29類「乳製品」を指定商品として、同18年10月13日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「スラリス」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「スラリス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと認める。

引用商標1及び2は、前記2(1)及び(2)のとおりの構成からなり、その構成文字に相応して、いずれも「クラリス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと認める。

さらに、引用商標3及び4は、前記2(3)及び(4)のとおりの構成からなり、その構成文字に相応して、いずれも「スラリ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと認める。

そこでまず、本願商標と引用商標1及び2とを比較すると、称呼においては、両者からそれぞれ生じる「スラリス」と「クラリス」の称呼は、語頭において「ス」と「ク」の音の差異を有し、その差異音は、僅か4音という短い称呼において、明瞭に聴取される語頭に位置することから、両者を一連に称呼しても語感の異なるものとして聴別され、互いに紛れるおそれのないものというのが相当である。

そして、外観においては、両者は、その構成文字に英語表記の有無という明らかな差異を有し、また、片仮名部分の比較においても共に4文字構成の語頭において「ス」と「ク」の違いがあることから相紛れるおそれがなく、さらに観念においては、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから比較することはできない。

次に、本願商標と引用商標3及び4を比較すると、称呼においては、両者からそれぞれ生じる「スラリス」と「スラリ」の称呼は、語尾において「ス」の音の有無の差異を有するものであり、その差異が、4音と3音という短い称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼しても語調語感が異なり充分に聴別し得るものというのが相当である。

そして、観念においては、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから比較することができない。

さらに外観においては、本願商標と引用商標3とは、4文字と3文字の少ない文字構成にあって、語尾の「ス」の文字の有無を容易に認識することができ、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。また、本願商標と引用商標4とは、それらの構成文字から相紛れるおそれのないこと明らかである。

してみれば、本願商標と引用商標1ないし4とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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