sokuhyo

Trademark Appeal Case

「カルシウムパワー」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−12895(T2009−12895/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「カルシウム・パワー」と標準文字で表してなり、第29類「カルシウムを含有する食用油脂,カルシウムを含有する乳製品,カルシウムを含有する豆乳,カルシウムを含有する豆腐,カルシウムを含有するカレー・シチュー又はスープのもと,カルシウムを主原料とする粉状・粒状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・ペースト状・ゲル状・ゼリー状・クリーム状・液状・固形状の加工食品」を指定商品として、平成20年6月6日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『カルシウム・パワー』の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、指定商品との関係において、『カルシウム』の文字が『アルカリ土類金属元素の一つで元素記号がCaで原子番号20の物質』の意に通じる語であり、『パワー』の文字が『力』『能力』を意味する英語『power』を原語とする外来語であると認める。そして、いわゆる健康食品を取り扱う業界において、『カルシウムパワー』の文字が用いられていることから、本願商標は、『カルシウムの効力』等の意味合いを容易に想起させるものと認める。そうとすれば、カルシウムが乳製品、大豆等いろいろな食品に含まれていることをも考え合わせると、本願商標をその指定商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、『カルシウムの効力を有するものであること』の意を表示したものと理解するにすぎず、本願商標は、単に商品の品質(内容、効能)を表したものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審において通知した証拠調の要旨

1 本願商標は、「カルシウム・パワー」の文字を標準文字で表わしてなるところ、本願商標の構成文字について、以下の事実が認められる。

(1)「カルシウム」「パワー」の各語について

ア 「大辞泉(第一版 株式会社小学館)」の「カルシウム」の項には、「アルカリ土類金属元素の一。・・・動物では炭酸カルシウムとして貝殻などの、燐酸(りんさん)カルシウムとして骨の主成分をなす。またイオンとして存在し、生理上重要な役を果たす 。」との記載がある。

イ 「広辞苑(第六版 株式会社岩波書店)の「カルシウム」の項には、「アルカリ土類金属元素の一種。・・・また生体成分としても重要。」との記載がある。

ウ 「大辞泉(第1版 株式会社小学館)」の「パワー」の項には、「1 力。能力。体力。」との記載がある。

エ 「広辞苑(第六版 株式会社岩波書店)の「パワー」の項には、「(1)力。権力。・・・。」との記載がある。

(2)「カルシウムパワー」の語について

ア 「有限会社ネッフル北東北販売」の運営するホームページの「カルシウム&雨傘・洗濯ドライ−ネッフル北東北」を表題とする「健康飲料・カルシウム・洗剤・傘」の項の「カルシウム・パナカル」という商品名の商品説明には、「カルシウムパワーで活き活き健康家族。・・・極めて高吸収率・極めて高純度・高品質L型発酵乳酸カルシウム」との記載がある。

イ 「Yahoo!ショッピング」と称するホームページの「サプリンクス・ビタミン・ストア」の項の商品「カルマグ ビタミンD&K 」の商品説明には、「マグネシウム、ビタミンD&Kがカルシウムパワーを多角的にサポート!クエン酸などの成分と結合して、スムーズな吸収を実現している高品質ボーンケアサプリメントです。」との記載がある。

ウ 「おかひじき」と称するホームページの商品説明には、「カルシウムパワーで元気な毎日」の見出しの下「食べやすくて栄養ボルテージ120%」」との記載がある。

エ 「シミ・ジャー工業株式会社」のホームページには、「製品のご案内」の項の商品「カル生スティック」の商品説明として、「海の恵み、サンゴから生まれたカルシウムパワー ビタミンD3配合でカルシウムの吸収効率アップ!」との記載がある。

オ 「長野県駒ヶ根市」のホームページの「お料理教室開催」の項には、「あなたの知らないカルシウムパワー、疲労回復・ストレスに効く食事など、健康生活の決め手になる食事を楽しく学びませんか。」との記載がある。

カ 「ベアラオホチーズ健康パワーの秘密」と称するホームページの「チーズの健康バワー」の項には、「チーズのカルシウムパワー+ベアラオホの健康パワー」との記載がある。

キ 「カルシウムを多く含む野菜と、吸収しやすい調理方法3」と称するホームページの効果説明文中に、「元気で健康的な生活を送るため、是非、お試しください。これで明日からあなたもカルシウムパワーで元気100倍!!!」との記載がある。

ク 「保健学習の実践」と称するPDFで公開されいてるホームページの第7頁目には「2,題材のねらい」の見出しの下に「・・・給食で牛乳が毎日でる理由を考えていく。・・・牛乳のカルシウムパワーを知る。・・・」との記載がある。

ケ 「【フツール】be Blog | 天然化粧品のアスカ ナノ天然スキンケア【フツール】」を表題とするホームページの「be Blog」2009−6−17の記事に「カルシウムパワーでキレイと元気をサポート!」との記載がある。

コ 「森永元気牛乳」と称するホームページの「店内配布物より(一部抜粋):」の項には、「意外に知らない驚異のミルクカルシウムパワー」との見出しの下に、「・ちゃんとおいしい新しいカルシウム牛乳・毎日たっぷり飲める『おいしい栄養強化牛乳』・・・・体への吸収率の優れたミルクのカルシウム100%・カルシウムの吸収を助けるビタミンD配合・・・・牛乳の栄養はそのまま」との記載がある。

2 上記1の(1)のとおり、「カルシウム」の文字(語)は、「元素の一つで、生体成分として重要なもの」であること、また「パワー」の文字(語)は、「力」の意味を有する語であることが認められる。

また、上記1の(2)のとおり、「カルシウムパワー」の文字(語)は、本願指定商品との関係においては、「カルシウムを摂取することによる効能」ほどの意味の品質を表す表示として広く使用されている事実が認められる。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者が、「カルシウムの効果を有する商品である」という商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識として認識し得ないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

第4 証拠調べ通知に対する請求人の意見

請求人は、上記第3の証拠調べ通知に対し、指定した期間内に意見書を提出していない。

第5 当審の判断

本願商標は、「カルシウム・パワー」と標準文字で表してなるものである。

そして、本願商標に対する当審の判断は、上記第3 2のとおりであり、これに対し、請求人は何らの意見を述べていない。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、当該文字から、「カルシウムの効果を有する商品である」ということを認識するから、商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識として認識し得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。