Trademark Appeal Case
ドメイン名と称呼観念の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 判定2010−600004(T2010−600004/J6) |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5237246号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「はざいや」の文字を平仮名で表してなり、第17類「プラスチックの基礎製品」、第19類「プラスチック製建築専用材料」及び第40類「プラスチックの加工」を指定商品・指定役務として、平成20年8月20日に登録出願、同21年6月12日に設定登録されたものである。
2 イ号標章
被請求人が商品「エコ制振マット(ウレタンくず製品),ポリエチレンシート(ポリエチレンくず製品),AEGIS(吸音材)」について使用するイ号標章は、別掲2の構成よりなるものである。
3 請求人の主張
請求人は、結論同旨の判定を求め、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証(枝番を含む。)を提出している。
(1)理由の要点
本件商標は、「はざいや」の文字よりなるものであるから、「ハザイヤ」の称呼及び「端材」の観念を生じ、イ号標章は、「hazaiya.jp」の文字から成るものであるから、「hazaiya」の部分より、「ハザイヤ」の称呼及び「端材」の観念を生ずるものである。
したがって、両商標は、外観が相違するとしても「ハザイヤ」の称呼及び「端材」の観念を共通にし、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるから、類似の標章というべきである。
そして、本件商標にかかる指定商品中、第17類「プラスチックの基礎製品」及び第19類「プラスチック製建築専用材料」とイ号標章の使用商品「エコ制振マット・ポリエチレンシート・AEGIS(吸音材)」とは、合成樹脂製の基礎製品及び合成樹脂製の建築専用材料であるから、類似の商品である。
以上のとおり、イ号標章は本件商標と類似の標章であり、その使用商品と指定商品も類似する商品であるから、被請求人が商品「エコ制振マット・ポリエチレンシート・AEGIS(吸音材)」に使用するイ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。
(2)判定請求の必要性
請求人は、本件商標の商標権者であるが、被請求人が商品「エコ制振マット・ポリエチレンシート・AEGIS(吸音材)」等にイ号標章を使用していることについて、平成21年12月18日に、被請求人に対し、本件商標の商標権を侵害しているものである旨の警告を発した。
その後、請求人と被請求人は、交渉したが被請求人が侵害を認めないため、請求人は、本件商標の商標権の効力の範囲について専門的知識をもって中立的立場から判断される判定を特許庁に求め、その判定に基づいてこの問題を解決することにし、本件判定を求める次第である。
(3)イ号標章の説明
被請求人は、平成21年9月頃より、「hazaiya.jp」の文字からなるイ号標章を付したインターネット上のホームページで商品「エコ制振マット・ポリエチレンシート・AEGIS(吸音材)」等を販売している。
請求人は、平成11年頃より、商品「プラスチックの基礎製品、プラスチック製建築専用材料、プラスチックの加工」について本件商標の使用を開始し、平成13年にはドメイン名「hazaiya.co.jp」・URL「http://www.hazaiya.co.jp」・メールアドレス「XXXXX@hazaiya.co.jp」を取得し、その後も、継続して使用し、現在に至っている。
本件商標は、請求人が、永年使用した結果、遅くとも被請求人に対し、前記警告を発した平成21年12月18日頃までには、インターネット通販で、請求人の業務にかかる商品を表示するものとして、全国の需要者間に広く認識されるに至ったものである。
4 被請求人の答弁
被請求人は、本請求に対し、何ら答弁していない。
5 当審の判断
(1)本件商標とイ号標章の類否について
本件商標は、別掲1のとおり、「はざいや」の文字を筆文字風に書してなるところ、その構成文字に照応して「ハザイヤ」の称呼を生ずるものであり、また、該文字は特定の観念を有しない、一種の造語と認められるものである。
一方、イ号標章は、別掲2のとおり、横長四角形内に、「hazaiya.jp」及び、問い合わせ電話番号やEメールアドレス並びに運営事務局「有限会社えんがわ」の社名等が記載された標章及び「エコプロダクツ・エコプロモーション」、「企画・運営・デザイン」、「hazaiya.jp」、「運営会社 有限会社えんがわ」の文字を4段に表してなる標章の2種類の標章である。
ところで、前記イ号標章はその構成中に「hazaiya.jp」の文字をそれぞれ有するところ、当該文字中の「.jp」の部分は、インターネットで使用される我が国に係るいわゆる国別トップ・レベル・ドメイン名と認められるところ、近年、インターネット等の通信ネットワークを利用した電子商取引の普及に伴い、各種商品やサービスに関する分野においてインターネット等の通信ネットワークを利用したビジネスが積極的に展開されている傾向にあり、そのような取引にあたっては、取引者を特定するための各種文字等と前記ドメイン名「.jp」の文字を結合してなる各種ドメイン名が一般に広く用いられている実情にある。
そうとすれば、イ号標章に接する取引者、需要者は、その構成中の「hazaiya」の文字部分と「.jp」の文字部分を分離して看取し、該「hazaiya」の文字部分も独立して自他商品又は役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認識し、該文字部分から生ずる「ハザイヤ」の称呼をもって取引に資することも決して少なくないとみるのが自然である。
してみれば、イ号標章は、その構成中の「hazaiya.jp」の文字部分全体に照応する「ハザイヤドットジェイピー」の称呼を生ずるほか、その構成文字中、要部と認められる「hazaiya」に照応して、「ハザイヤ」の称呼をも生ずるものであり、特定の観念を有しない一種の造語と認められるものである。
したがって、本件商標とイ号標章とは、外観において差異を有し、観念においては比較し得ないとしても、「ハザイヤ」の称呼を共通にする互いに相紛れやすい類似のものというのが相当である。
(2)本件商標の指定役務とイ号標章が使用されている役務について
甲1号証は、2010年2月2日付けの被請求人のウェブサイトのコピーと認められるところ、各頁の右下にイ号標章が表示されている。
そして、イ号標章が表示されたウェブサイトには「エコ制振マット(ウレタンくず製品),リエチレンシート(ポリエチレンくず製品),AEGIS(吸音材)」が紹介されており、それらは、プラスチックの一種といえる「ポリウレタン」や「ポリエチレン」を原材料とする制振、緩衝、吸音等を目的とした用途の特定されていない商品と認められるものであるから、本件商標の指定商品中「プラスチックの基礎製品」に含まれるものといえる。
(3)まとめ
以上のとおり、商品「エコ制振マット(ウレタンくず製品),ポリエチレンシート(ポリエチレンくず製品),AEGIS(吸音材)」について使用するイ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。
よって、結論のとおり判定する。
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