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Trademark Appeal Case

「離婚カウンセラー」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−24370(T2009−24370/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「離婚カウンセラー」の文字を標準文字で書してなり、第35類「録画済み又は録音済みのDVD・ビデオテープ・ビデオディスク・CD・CD−ROMの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,録画済み又は録音済みDVD・ビデオディスク・CD・CD−ROM付の書籍の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,学習教材用録音・録画済み記憶媒体の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,教材(器具に当たるものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成19年6月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第3条柱書について

商標登録を受けることができる商標は、現在使用をしているもの、または、近い将来使用をするものと解されるところ、本願の指定役務のうち「録画済み又は録音済みのDVD・ビデオテープ・ビデオディスク・CD・CD−ROMの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,学習教材用録音・録画済み記憶媒体の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、出願人が商品としての「録画済みDVD又は録画済みビデオテープ」の小売又は卸売をしているということができないから、出願人は前記小売等役務に係る業務を行っていると認めることができない。したがって、本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備していない。

(2)商標法第3条第1項第6号について

本願商標は、標準文字にて「離婚カウンセラー」と表してなるところ、その構成中の「離婚」の部分が「夫婦が婚姻を解消すること」の意味を有する語であり、「カウンセラー」の部分が「社会生活において個人が当面する悩みなどについて相談に応じ、適切な指導・助言をする人」の意味を有し、「○○カウンセラー」のように一般的に称されているところから、全体として「離婚問題について相談に応じて、適切な指導・助言をする人」の意味合いを表したものと容易に理解されるものである。これに加えて、インターネットや新聞記事情報によると「離婚カウンセラー」と称する民間資格取得のための講座が開かれ、その資格取得者がその分野で活躍しているとみられるところからすると、本願商標をその指定役務について使用しても、指定役務の取扱商品である「録画済み又は録音済みのDVD・ビデオテープ・ビデオディスク・CD・CD−ROM」、「書籍・印刷物」等の内容が「離婚カウンセラーを題材としたものから、その資格取得に必要なものなど、離婚カウンセラーに関する種々の商品を取り揃えている」旨表したものと理解されるにとどまるというのが相当であり、自他役務の識別標識としては認識されず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条柱書該当性について

請求人は、平成22年1月21日受付の手続補正書において、「平成20年11月11日付提出の物件提出書で提出した参考資料1や、平成22年1月21日付提出の参考資料17によれば、請求人が開講する通信講座の実体は、『録画済みDVD等、学習教材用録音・録画済み記憶媒体』であり、小売等役務に係る取扱商品を取り扱うものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備するものである」旨主張している。

しかしながら、請求人が提出している前記参考資料及びその他の参考資料を検討するに、小売等役務に係る取扱商品は、「離婚カウンセラー養成講座」等の副教材として、テキスト等とセットで提供しているものであって、ビデオ、DVD等、又は、学習教材用録音・録画済み記憶媒体の単体で販売されているものとは認められず、また、近い将来使用をすることについても何ら示されていない。

そうすると、本願商標が「録画済み又は録音済みのDVD・ビデオテープ・ビデオディスク・CD・CD−ROMの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,学習教材用録音・録画済み記憶媒体の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の役務に使用しているか又は近い将来使用をすることについて認めることができず、これを証明する追加の書類等の提出もなされていないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているということができない。

(2)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「離婚カウンセラー」の文字よりなるところ、その構成中「離婚」の文字は、「夫婦が婚姻を解消すること。」を意味する語として、また、「カウンセラー」の文字は、「社会生活において個人が当面する悩みなどについて相談に応じ、適切な指導・助言をする人。」等の意味を有する語として(いずれも「広辞苑第6版」を参照)、共によく知られている語であるから、これらを組み合わせた本願商標全体からは、「離婚問題の相談に応じ、適切な指導・助言をする人」程の意味合いを容易に認識させるというべきである。

そうすると、本願商標をその指定役務について使用したときには、その小売等役務に係る取扱商品が「離婚問題の相談に応じ、適切な指導・助言をする人」を題材とするもの、すなわち、小売等役務に係る取扱商品の品質を認識、理解させるに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものである。

(3)請求人の主張について

請求人は、「『離婚カウンセラー』の文字からは、テレビ、インターネット、雑誌等の各種マスメディアを通じ、離婚カウンセラーとして活躍されている岡野あつこ氏が認識され、請求人の提供する役務に結びつく」と解するのが相当である旨の主張をしている。

しかしながら、たとえ、岡野あつこ氏が、テレビ、インターネット、雑誌等の各種マスメディアを通じ、離婚カウンセラーとして活躍されているとしても、「離婚カウンセラー」の文字自体が、「離婚問題の相談に応じ、適切な指導・助言をする人」程の意味合いを容易に認識させるものであって、前記のとおり自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、請求人の主張は採用することができない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているということができず、また、同法第3条第1項第6号に該当するものである。

したがって、本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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