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Trademark Appeal Case

「本物の市場」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−9700(T2010−9700/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「本物の市場」の文字を標準文字で表してなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年12月11日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成21年9月7日付けの手続補正書により、「飲食料品の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤・化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、要旨、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第3条第1項柱書により商標登録を受けることができる商標は現在使用をしているもの又は近い将来使用をするものと解される。しかし、本願において指定している小売等役務(商標法第2条第2項に規定する役務)は、全く業種が異なり、類似の関係にもないものであるため、このような状況の下では、出願人が出願に係る商標をこれらの指定した特定小売等役務のいずれにも使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるといわざるを得ない。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているということができない。

(2)本願商標は、「本物の市場」の文字を書してなるが、該文字は本願指定役務との関係においては「本物あるいは本当にいい商品を売っている市場」程の意味合いを看取させるから、これを本願指定役務に使用しても、販売している商品が本物であることを認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しているものとはいえず、需要者をして何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書について

当審において提出された,請求人に係るウェブサイトの掲載商品(甲第6号証)によれば、本願の指定役務に係る小売等役務の業務を請求人が行っていることが認められ、本願商標をその指定役務について使用していることについて、合理的疑義はないものと認められる。

(2)商標法第3条第1項第6号について

本願商標は、上記1のとおり、「本物の市場」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「本物」の文字は「にせものでないこと。その名に価する本当のもの。」の意味を有し、「市場」の文字は「毎日または定期に商人が集まって、商品の売買を行う場所。常設の設備があって、おもに日用品、食料品を販売する所。」の意味を有するとしても、本願商標全体からは、直ちに原審の説示するような「本物あるいは本当にいい商品を売っている市場」の意味合いを認識させるものとは言い難い。

また、当審において職権をもって調査するも、「本物の市場」の文字が原審の説示するような上記の意味合いを表す語として、取引上普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。

そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体をもって、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきである。

(3)まとめ

以上からすれば、本願商標が、商標法第3条第1項柱書及び同法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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