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Trademark Appeal Case

指定商品役務の適格性・類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−12074(T2009−12074/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1に示すとおりの構成からなり、第1類、第2類、第6類、第7類、第11類、第17類、第37類、第39類、第40類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年9月14日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、原審における平成20年6月5日付け及び当審における平成21年7月31日付け及び平成22年8月18日付けの手続補正書において、最終的に、第1類「未加工エポキシ樹脂,未加工人造樹脂,未加工アクリル樹脂,未加工プラスチック,肥料」、第2類「塗料,ワニス,ラッカー,金属保護剤,防水塗料,塗装用・装飾用・印刷用及び美術用の金属はく及び粉」、第6類「鋳物用の非鉄金属及びその合金,キャスター,金庫,安全錠,金属製バルブ(機械部品を除く。),金属製足場,金属製の可搬式温室,金属製ケーブル(電気用のものを除く。),鉄鉱石」、第7類「発電装置,凝縮装置,バルブ(機械部品),噴霧装置,吸水用脱気器,ボイラー管(機械部品),機械用ボイラーの湯あか収集機,水分離器」、第11類「蒸気発生設備,換気(空気調和)用の設備及び装置,下水処理装置,淡水化プラント,業務用ごみ焼却装置,炉,ボイラー(機械部品を除く。),加熱用ボイラー,蒸気暖房装置,蓄熱式熱交換器,熱交換器,ヒートポンプ,空気調和装置」、第17類「ボイラー熱放射防止用構成物」、第37類「暖房設備工事及び暖房装置の修理,ボイラーの設置工事,ボイラーの保守又は修理,ボイラーの洗浄,塗装工事」、第39類「エネルギーの供給,電気の供給,水の供給,物品のこん包,物品の保管」、第40類「材料処理情報の提供,ガス・電気・熱エネルギーの生産,金属表面への化学的蒸着処理加工,金属の表面処理,ボイラーの組立,廃棄物の破砕処理,廃棄物の焼却処理,廃棄物の再生,廃棄物の変形処理,浄水処理」及び第42類「科学技術情報の提供,科学に関する試験・調査又は研究,材料検査,化学技術に関する研究,技術的課題の研究,省エネルギーに関するコンサルティング,環境保護の分野に関する調査,化学に関する研究,品質管理」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、以下の(1)ないし(3)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願は、第7類、第11類及び第40類において、広範に亘る商品又は役務を指定している。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。

(2)指定商品・指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定商品及び指定役務中、「燃料ろ過機用フィルター」及び「材料処理情報の提供」は、政令で定める商品及び役務の区分に従って各類の商品・役務を指定したものとは認めることはできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び2項の要件を具備しない。

(3)本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第417868号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Thermax」の欧文字と「テルマツクス」の片仮名文字と「てるまつくす」の平仮名文字とを三段に書してなり、昭和27年2月21日に登録出願、第6類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和27年11月6日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成15年4月16日に指定商品を第6類「銑鉄,鍛鉄,鋼,条鉄,ブリキ板,軌条,鉄板,鉄線」とする書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第2141824号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SURMAX」の欧文字と「サーマックス」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、昭和61年7月29日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年5月30日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成21年7月29日に指定商品を第5類「成育促進用の動物用薬剤、薬剤」とする書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4401221号商標(以下「引用商標3」という。)は、「サマックス」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成11年7月28日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年7月21日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4401222号商標(以下「引用商標4」という。)は、「SAMACS」の欧文字を標準文字で書してなり、平成11年7月28日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年7月21日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4455028号商標(以下「引用商標5」という。)は、「THERMAX」の欧文字を標準文字で書してなり、平成11年10月14日に登録出願、第1類及び第2類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年2月23日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第4865106号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなり、平成16年7月30日に登録出願、第36類、第37類、第38類、第39類及び第40類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年5月20日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書及び同法第6条第1項及び2項について

本願商標の指定商品及び指定役務は、前記1のとおり補正された結果、商品及び役務の内容が明確なものになり、かつ、減縮されたものと認められる。

その結果、本願商標の指定商品及び指定役務は、商標法第3条第1項柱書及び同法第6条第1項及び2項の要件を具備するものとなった。

したがって、本願が、商標法第3条第1項柱書及び同法第6条第1項及び2項の要件を具備しないとした原査定の拒絶の理由は、解消した。

(2)商標法第4条第1項第11号について

ア 本願商標について

本願商標は、別掲1に示すとおり、「T」の文字を図案化したとおぼしき図形とその下に「THERMAX」の欧文字を配してなるところ、かかる構成にあっては、該図形部分と文字部分とは視覚上、分離して看取されるばかりでなく、これらが常に一体不可分のものとしてのみ、看取、把握されなければならない特段の事情を見出せないものであるから、それぞれ独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。

そして、「THERMAX」の文字部分は、一種の造語と認識されるところ、欧文字のみの綴りから構成される読みが特定されていない商標の場合にあっては、我が国において、最も親しまれているローマ字読みあるいは英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であり、本願商標の構成中前半の「THER」の部分は、英語の「thermal」を「サーマル」、「thermometer」を「サーモメーター」と発音する例にならい、「サー」と発音するのが自然であるから、本願商標は、英語読みに倣って「THERMAX」の文字部分に相応して「サーマックス」の称呼が生じ、また、一種の造語と理解、認識させるものであるから特定の観念を有しないものとみるのが相当である。

イ 本願商標と引用商標1、2及び5との類否について

本願商標の指定商品及び指定役務は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1、2及び5の指定商品と同一又は類似の商品及び役務については、すべて削除されたと認められ、その結果、引用商標1、2及び5の指定商品と類似しないものとなった。

したがって、引用商標1、2及び5を引用して、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、解消した。

ウ 本願商標と引用商標3及び4との類否について

引用商標3は「サマックス」の片仮名文字を、引用商標4は「SAMACS」の欧文字をそれぞれ標準文字で表してなるところ、各構成文字に相応して「サマックス」の称呼が生ずるものであり、いずれも特定の観念は生じないものというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標3及び4は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「サーマックス」の称呼と引用商標3及び4より生ずる「サマックス」の称呼とは、語頭の「サ」の音の次に長音の有無の差異を有するものであるが、共に比較的短い5音と4音の音構成であることからすれば、長音の有無の差異が、両称呼に及ぼす影響が決して小さいものとはいえない。

また、長音の前の音は比較的強く発音されることからすれば、「サー」と「マックス」を区切り、それぞれが明確に発音して称呼されるのに対し、引用商標3及び4は、語頭の「サ」の部分にアクセントが置かれ、「サマックス」と一息に短く称呼されるというのが自然であるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、その語調、語感が異なり相紛れるおそれはないものというべきである。

してみれば、本願商標と引用商標3及び4とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

エ 本願商標と引用商標6との類否について

引用商標6は、別掲2のとおり、黄色の矩形内に青色で「telmax」の文字と「e」の文字から語尾の「x」の文字にかけて、文字の上部に赤丸を均等に配した図形を表してなるところ、その構成中の「telmax」の文字部分に相応して「テルマックス」の称呼が生ずるものであり、特定の観念は生じないというのが相当である。

しかして、本願商標と引用商標6は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「サーマックス」の称呼と引用商標6より生ずる「テルマックス」の称呼とは、称呼の識別上、重要な要素を占める語頭における「サー」と「テル」の音の差異を有するものであるから、該差異の両称呼に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、その語調、語感が異なり相紛れるおそれはないものというべきである。

してみれば、本願商標と引用商標6とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

(3)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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