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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「要部抽出と称呼類似」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2009−25421(T2009−25421/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2009−25421(T2009−25421/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「AdLead」
争点(論点)
要部抽出と称呼類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2009−25421(T2009−25421/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「AdLead」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「要部抽出と称呼類似」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第35類「新聞に掲載された広告に関する市場調査,新聞に掲載された広告に関する市場調査に関する情報の提供,新聞に掲載された広告に関する市場調査の調査結果に関する情報の提供」を指定役務として、平成20年12月19日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第5204613号商標(以下「引用商標」という。)は、「AdLead」及び「アドリード」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成20年3月27日に登録出願、第35類「見込み客・顧客に関する氏名・連絡先・好みを含む情報の収集・管理・分析及びこれらに関する情報の提供,見込み客・顧客に関する情報の提供,見込み客・顧客に関する情報の管理に関する指導・助言,マーケティングのための市場実態調査,マーケティング事業に関する情報の提供及びコンサルティング,セールスプロモーション広告の企画及びその実行の代理並びにそれらに関する情報の提供,インターネットを利用した広告・宣伝の企画,インターネット上における広告スペースの貸与,広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,競売の運営,広告用具の貸与,コンピュータデータベースへの情報構築・情報編集又はこれに関する情報の提供及び助言」を指定役務として、平成21年2月20日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

本願商標は、別掲のとおり、青と赤で着色された建物風の図形とその右側の上段には「ビデオリサーチ新聞広告調査」の黒色文字を小さく、同下段には、一際大きく青色文字の「AD」、黒色文字の「−」(ハイフン)、赤色文字の「READ」を組み合わせた「AD−READ」(ただし、「−」(ハイフン)は半角程度の長さ。以下、同じ。)の文字とを配した構成よりなるところ、かかる構成にあっては、当該図形部分と当該文字部分とは、視覚的に分離して看取されるものであり、これらを常に一体不可分のものとして看取、把握しなければならない特段の事情は見いだし得ないから、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を有するものというべきである。

そして、右側の文字部分についてみるに、上段の「ビデオリサーチ新聞広告調査」の文字は、ゴシック体による文字で小さく書されているのに対し、下段の「AD−READ」の文字は、上段の文字に比べ、一際大きく、かつ、着色され、そして、欧文字部分が角張った態様の書体で構成されていることよりすれば、視覚上、「AD−READ」の文字部分が、特に看者の注意をひく部分であるといえる。

また、本願商標を構成する文字全体をもって特定の意味合いを有するものとして認識、理解されるとみるべき特段の事情も見いだし得ないものであって、文字全体より生ずる「ビデオリサーチシンブンコウコクチョウサアドリード」の称呼も、長音を含め23音と極めて冗長なものである。

そうすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の場においては、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「AD−READ」の文字部分に着目して取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当であり、該文字部分も独立して自他役務の識別標識として機能し得るものというべきである。

そうとすれば、「AD−READ」の文字部分に相応して「アドリード」の称呼を生ずるものであり、これよりは、直ちに特定の観念を有するものとは認識し得ない一種の造語を表したものとして認識されるものである。

これに対し、引用商標は、前記2のとおり、「AdLead」及び「アドリード」の文字を上下二段に書してなるところ、下段の「アドリード」の片仮名文字が、上段の「AdLead」の欧文字の読みを特定するものとして無理なく認識できることからすれば、引用商標は、その構成文字に相応して「アドリード」の称呼を生ずるものであって、「AdLead」及び「アドリード」の文字が、一般的な成語と言えないことから、直ちに特定の観念を生ずるものとは認められないものである。

そこで、本願商標と引用商標について比較するに、両者は、外観全体において相違するとしても、取引者、需要者の注意をひく欧文字部分の綴りが「R」と「L」の部分を除き、同じくするところから、近似した印象を受けるものであり、また、称呼において、「アドリード」の称呼を共通にするものであるから、観念において比較すべくもないものであるとしても、両商標は、互いに相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。

さらに、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とは、同一又は類似の役務と認められる。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標と引用商標とを比較すると、本願商標構成中の「AD−READ」の称呼と引用商標とが類似しているものの、外観において明らかに相違し、観念においても、本願商標構成中の「AD−READ」からは、「読むこと、読書すること」なる観念を生じるのに対し、引用商標からは、「導く、案内する」等の観念を生じることで、明確に区別できるものである旨の主張をしている。

しかしながら、本願商標と引用商標とは、外観において、取引者、需要者の注意をひく欧文字部分が近似した印象を受けるものであって、観念においては、本願商標構成中の「AD−READ」からは「読むこと、読書すること」なる観念、引用商標から「導く、案内する」等の観念を生ずるものとは認められないことから、両者は、明確に区別できるものとはいえず、請求人のこの主張を採用することはできない。

また、請求人は、本願商標構成中の「ビデオリサーチ」の文字は、請求人の社名であって、本願の指定役務と同一又は類似する役務に、「ビデオリサーチ」の登録商標を所有している。さらに、「ビデオリサーチ」と同じ称呼を有し、本願の指定役務と同一または類似する役務について、商標権を有し、使用している事情をも考慮すれば、「ビデオリサーチ新聞広告調査」という文字が併記された本願商標と、そのような記載のない引用商標とが同時に使用された場合に混同を生じるとは到底考えられない旨の主張をしている。

しかしながら、本願商標構成中の「ビデオリサーチ」の文字が、請求人の社名であって、これと同一又は類似する登録商標を所有しているからといって、本願商標と引用商標との類否について、何ら影響を与えるものではなく、両者は前記のとおり類似するものであるから、出所の混同を生ずるおそれのある商標とみるのが相当であって、請求人のこの主張も採用することができない。

(3)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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