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Trademark Appeal Case

造語の称呼・外観類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−16307(T2009−16307/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SNCS」の文字を標準文字で表してなり、第9類「測定機械器具,理化学機械器具,電子応用機械器具及びその部品,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、平成20年12月11日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、原審における平成21年5月8日付け手続補正書により第9類「測定機械器具,理化学機械器具,電子応用機械器具及びその部品,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2259641号商標(以下「引用商標」という。)は、「SNGS」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年10月12日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、平成2年8月30日に設定登録され、その後、同12年6月6日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標の類否について

商標が類似するかどうかは、最終的には、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり、具体的にその類否判断をするに当たっては、両商標の外観、観念、称呼を観察し、それらが取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであって、決して上記3要素の特定の一つの対比のみによってなされるべきものではないが、少なくともその一つが類似している場合には、当該具体的な取引の実情の下では商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情が認められる場合を除いて、出所の混同を生ずるおそれがあると認めるのが相当である(最高裁昭和43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)(平成11年(行ケ)第422号 平成12年6月13日判決)。

以下、これを踏まえて本願商標と引用商標の類否について判断する。

(2)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は、前記1のとおり「SNCS」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は辞書等に掲載されない文字であって、特定の意味をもって親しまれた既成の観念を有しない造語といえるものであり、該構成文字に相応して「エスエヌシーエス」の称呼が生ずるものである。

他方、引用商標は、前記2のとおり「SNGS」の欧文字を書してなるところ、該文字も辞書等に掲載されない文字であって、特定の意味を持って親しまれた既成の観念を有しない造語といえるものであり、該構成文字に相応して「エスエヌジーエス」の称呼が生ずるものである。

そこで、本願商標から生ずる「エスエヌシーエス」の称呼と引用商標から生ずる「エスエヌジーエス」の称呼とを比較するに、両称呼は共に8音の同数音であり、中間に位置する第5音の「シ」の音と「ジ」の音に差異を有し、他の音を共通にするものである。

そして、該差異音「シ」と「ジ」は、いずれも母音(i)を共通にする歯茎摩擦音であって、清音と濁音という微差すぎない近似音であること、いずれも第6音に長音を有することより、母音(i)が強調されて発音、聴取されること、さらに差異音が称呼の識別上比較的印象の弱い中間に位置することも相まって、該差異音が称呼全体に及ぼす影響は少なく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合は、全体としての語調、語感が近似し、互いに聞き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

次に、外観についてみるに、本願商標と引用商標は、3文字目の「C」と「G」に差異を有するものであるが、他の「S」、「N」及び「S」の各文字を共通にすることから、該「C」と「G」の各文字は近似した印象を看者に与えるものであり、両商標が、普通の欧文字をありふれた書体で横書きしたことも相まって、両商標を全体観察した場合は、外観上も類似する商標といわなければならない。

そうすると、本願商標と引用商標は、観念については比較することができないものであるから、称呼及び外観において相紛らわしい類似の商標であり、両商標の取引の実情等において、商品の出所の混同を生ずるおそれはないとみるべき特段の事情が存在するものとも認められない。

そして、本願の指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」は、引用商標の指定商品中「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」と同一又は類似の商品と認めるものであるから、本願商標と引用商標とは、これを同一又は類似の商品に使用した場合、商品の出所の混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。

なお、請求人は、「本願商標と引用商標は、発音に際して一文字一文字を区切って明確に発音するのが一般的」旨主張しているが、これを裏付ける証左は見いだせないから、その主張は採用することができない。

また、請求人は、他の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨を主張しているが、これらの登録例は、いずれも本願商標とは商標の構成を異にするばかりではなく、出願された商標と引用商標の類否判断は、両商標について個別具体的に判断されるべきものであるから、上記主張も採用することができない。

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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