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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−25515(T2009−25515/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ShopCrecia」及び「ショップクレシア」の文字を上下二段に横書きしてなり、第35類「清掃用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とし、平成20年3月7日に登録出願された商願2008−17459に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、平成21年2月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3315970号商標(以下「引用商標」という。)は、「クレシア」及び「CRECIA」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成6年9月20日に登録出願、第24類「織物(畳べり地を除く。),メリヤス生地,布製身の回り品,ふきん,かや,敷き布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,テーブル掛け」を指定商品として、平成9年5月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「ShopCrecia」及び「ショップクレシア」の文字を上下二段に書してなるところ、その構成中、欧文字部分の語頭及び5番目に位置する「S」及び「C」が大文字で書されていることからすれば、「Shop」の文字と「Crecia」の文字とが視覚上分離して観察されるとみるのが相当である。

また、その構成中の前半部分の「Shop」及び「ショップ」の文字は、「商店,小売店」等の意味を有する語として広く知られているものであり、本願の指定役務との関係よりすれば、役務の提供の場所を表すものとして容易に認識されるものであるから、該文字部分は、自他役務の識別標識として機能を果たし得ないものというべきである。

さらに、後半部分の「Crecia」及び「クレシア」の文字が、出願人のブランドとして、「フェイシャルティシュー」、「トイレットティシュー」を始め、「マツイ棒」と称されている「不織布付き清掃用具」などの商品にも使用され、ある程度知られているものと認められる。

そうすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の場においては、後半部分の「Crecia」及び「クレシア」の文字に着目して、取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当であり、かつ、該文字部分が独立して自他役務の識別標識として機能を果たし得るものというべきであるから、本願商標は、その構成文字全体より生ずる「ショップクレシア」の称呼のほか、「Crecia」及び「クレシア」の文字部分に相応して「クレシア」の称呼をも生ずるものであり、該語は、一般的な成語とは言えないことから、直ちに特定の観念を生ずるものとは認められないものである。

これに対し、引用商標は、前記2のとおり、「クレシア」及び「CRECIA」の文字を上下二段に書してなるところ、その構成文字に相応して「クレシア」の称呼を生ずるものであり、該語は、一般的な成語と言えないことから、直ちに特定の観念を生ずるものとは認められないものである。

そこで、本願商標と引用商標について比較するに、両者は、外観全体において相違するとしても、取引者、需要者の注意をひく「Crecia」と「CRECIA」とは、大文字小文字の違いはあるものの、その綴りを同じくし、かつ、「クレシア」の文字を共通にするところから、近似した印象を受けるものであり、また、称呼において、「クレシア」の称呼を共通にするものであるから、観念において比較すべくもないものであるとしても、両商標は、互いに相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。

さらに、本願商標の指定役務と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものと認められる。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標から生じる「ショップクレシア」の称呼と、引用商標から生じる「クレシア」の称呼とは、語頭の「ショップ」の音の有無に差異があり、その差異は取引者・需要者が識別する上で非常に重要な語頭に位置することから、両商標は明確に聴別し得るものであり、称呼において相紛れるおそれはない。また、両商標は、「ショップ」、「Shop」の有無の顕著な差異があるだけでなく、二段構成における欧文字と片仮名文字との配置が逆である差異もあることから、外観において明らかに区別し得る旨の主張をしている。

しかしながら、本願商標と引用商標との類否の判断については、前記(1)のとおりであって、たとえ、外観における二段構成の欧文字と片仮名文字との配置が逆であったとしても、この程度の差は、両者の類否判断に影響を及ぼす程のものではなく、両商標は、いまだ相紛れおそれのある類似の商標というべきであるから、請求人のこの主張を採用することはできない。

また、請求人は、過去の登録例等を挙げて本願商標も登録されるべきである旨の主張をしているが、商標の構成及び指定商品又は指定役務との関係において、本願とは事案を異にするものであり、その登録例等をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切とはいえないことから、請求人のこの主張も採用することはできない。

(3)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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