結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−301389(T2009−301389/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4296579号商標(以下「本件商標」という。)は、「ITSMO」の欧文字を標準文字により書してなり、平成9年12月8日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電話機械器具,有線通信機械器具,搬送機械器具,無線通信機械器具,無線応用機械器具,遠隔測定制御機械器具,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置」、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」及び第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,一般廃棄物の収集及び分別,産業廃棄物の収集及び分別,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医療品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究に関する情報の提供,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究に関する情報の提供,機械器具に関する試験又は研究,翻訳,医療情報の提供,保育所における乳幼児の保育に関する情報の提供,老人の養護に関する情報の提供,身体障害者の擁護に関する情報の提供,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,計測器の貸与,自動販売機の貸与,火災報知機の貸与,消火器の貸与,暖冷房装置の貸与,超音波診断装置の貸与,加熱器の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,理化学機械器具の貸与,ルームクーラーの貸与,コンピュータデータベースヘのアクセスタイムの賃貸,オンラインによる情報処理,科学技術に関する情報の提供,知的財産権に関する情報の提供,新聞・雑誌に記載された記事に関する情報の提供,電子計算機及び電子計算機用プログラムの遠隔監視」を指定商品又は指定商品として、平成11年7月16日に設定登録されたものである。
なお、上記指定役務中、第42類「飲食物の提供」については、平成16年5月26日に商標権の一部放棄による抹消の登録がされている。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品(役務)中、第9類「電話機械器具,有線通信機械器具,搬送機械器具,無線通信機械器具,無線応用機械器具,遠隔測定制御機械器具,電子応用機械器具及びその部品,火災報知器,ガス漏れ警報器,盗難警報器」及び第42類「火災報知器の貸与,消火器の貸与」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
ア 被請求人は、「itsmo」の文字がややロゴ的に表記された乙第1号証を示し、これが「電子計算機用プログラム」に該当し、商標権者であるNECモバイリング株式会社が、CD−ROMの媒体を介して市場に提供していることをもって、使用が証明されている旨主張している。
しかし、請求人が調査した限りにおいて、乙第1号証に示される販売損益管理システムが、被請求人により実際に販売等されている商品であるという客観的な形跡は見られなかった。また、乙第1号証は、CD−ROMの盤面の写しにすぎず、「itsmo」について商標法上の使用がなされたことの立証はされていない。特に、乙第1号証を見ると、CD−ROMのケースや盤面の状況からして、市販のCD−Rの盤面にプリンター等で印刷がなされたもののように見受けられ、被請求人がこれを商品として販売等しているとは、俄に信じがたく、「itsmo」について商標法上の使用がなされていないことが推認される。
イ また、被請求人は、CD−ROMの盤面に表記されている「itsmoSales」についても、本件商標と社会通念上同一である旨主張しているので、反論する。
「Sales」は「セールス」と称呼され、「販売する」などの観念を生じるものと認められる。「Sales」の語を含む商標を、電子計算機用プログラムに使用しても、「Sales」の観念は電子計算機用プログラムとは直接的には結びつかないから、プログラムの内容が直ちに示されているとは言えない。また、本件商標において「Sales」は「itsmo」と間を開けず一連一体に表記されている。したがって、「itsmoSales」は、全体が一体として称呼される商標であり、「Sales」が除外されて需要者に認識されるわけではないから、「ITSMO」と社会通念上同一とは言えない。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号ないし第5号証(ただし、乙第3号ないし第5号証は、審尋に対する回答書と同時に提出されたものである。)を提出した。
(1)本件商標の使用について
被請求人が使用している商標(以下「使用商標」という。)は、乙第1号証から明らかなように、「itsmo」と全てローマ字の小文字で構成されており、全て大文字で構成される本件商標「ITSMO」の書体にのみ変更を加えた同一の文字からなる商標であって、本件商標とは商標法第50条第1項に規定する社会通念上同一の商標である。
また、同じく乙第1号証において使用商標が使用されているアプリケーションプログラム「販売損益管理システム」(以下「使用商品」という。)の名称「itsmoSales」については、その構成中で唯一、ローマ字の大文字で表される「S」で始まる「Sales」の部分が、前半の「itsmo」と分離・分断されるところ、使用商品が「販売損益管理システム」であることに鑑みれば、「Sales」の文字に自他商品の識別力は無く、これを発揮する要部として看取されるのは「itsmo」である。してみれば、「itsmoSales」についても、本件商標と社会通念上同一であることは言うまでもない。
(2)使用商品及び要証期間内の使用について
次に、使用商品は、乙第1号証から明らかなようにアプリケーションプログラム「販売損益管理システム」であり、第9類の「電子応用機械器具及びその部品」に含まれている「電子計算機用プログラム」に該当する。
使用商品は、商標権者であるNECモバイリング株式会社が、CD−ROMという媒体を介して市場に提供しているものである。使用商品の内容を示すWindowsエクスプローラ画面の写し(乙第2号証)によれば、更新日時のタイムスタンプとして2009年12月の日付が記載されている。このことは、使用商品は少なくともそれ以前には作成され幾度かのバージョンアップを経て現在に至っていることが明らかであり、使用商標が本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において継続して使用されている証左に他ならない。
(3)結語
以上に示した証拠から、本件商標と社会通念上同一の商標が、継続して3年以上日本国内において「電子応用機械器具」に含まれる「電子計算機用プログラム」について使用されていることは明白である。
(1)乙第1号ないし第5号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 乙第1号証は、透明なケースに入った「CD−ROM」の写真であるところ、該CD−ROMの盤面上段には「販売損益管理システム」の文字と「itsmoSales」の文字が二段に併記され、同盤面の中段左側には使用商標「itsmo」が、また、同右側には「NECモバイリング」の文字が四角枠内に表示されている。
イ 乙第2号証は、被請求人によれば、使用商品の内容を示す「Windowsエクスプローラ画面の写し」であるが、名前欄には、上から順に「現在CDにあるファイル」「itsmoSales_DB_EnviromentSettingManualpdf」「mysqi-connector-odbc-5.1.1-win32.msi」「SUP31_H.mdb」の各表示が、また、更新日時欄には、上から順に「2009/12/11 14:35」「2009/12/04 16:28」「2009/12/10 11:07」の各表示がある。
ウ 乙第3号及び第4号証証は、右上に「社外秘」と表示された「itsmoSalesサービス契約書」のコピーであるが、その「第1条(目的)」には、「甲は本契約に基づき、乙に対しitsmoSalesサービスを提供し、乙はこれに対して利用料を支払うものとする。」と記載され、「第2条(定義)」には、「(1) 『itsmoSalesサービス』とは、第3条に定めるサービスをいう。」と記載され、「第3条(itsmoSalesサービス)の内容」には、「(1) itsmoSalesシステムの提供」との記載がある。
エ 乙第5号証は、右上に「2009年8月24日」の日付が表示された「itsmoSalesのご利用料金について」と題する書面のコピーであるが、時候の挨拶の下に、「試用期間終了に伴い、itsmoSalesサービスご利用について有料となります。」との記載、また、「2.月額ご利用料金について」の下に「(1) システム基本利用料 ......54,000円/月(屋号分)」との記載がある。
(2)上記(1)において認定した事実によれば、乙第1号証のCD−ROMの盤面、中段左側に表示された使用商標と本件商標「ITSMO」の文字とは、その構成文字綴り及び称呼を共通にするものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。
しかしながら、乙第1号証には、該写真を撮影した撮影日やCD−ROMの作成年月日等の日付の表示はなく、かつ、被請求人は、使用商品「販売損益管理システム」が何時、誰に対して、どのような方法で販売されたか等、具体的な使用商品の販売事実を証明する証拠(商品カタログ、定価表、納品書、領収書等)について、何ら明らかにしていない。
そして、使用商品については、追加で提出された乙第3号ないし第5号証によれば、被請求人は使用商品を販売していたというより、むしろ、「itsmoSalesサービス」という名称の役務を提供し、その対価として、毎月利用料を受け取っていたことが認められるものである。
なお、日付については、被請求人は乙第2号証で示す更新日時の2009年12月の日付をもって、使用商品が、それ以前に作成されていたことを主張するのみである。
そうすると、被請求人提出の乙各号証を総合勘案しても、本件商標が本件審判の登録前3年以内に、日本国内において請求に係る指定商品について使用されていたものと認めることはできない。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、その請求に係る指定商品について、本件商標を使用していたことを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人が、本件商標を請求に係る指定商品について、使用していないことについて正当な理由があることを証明したとも認められない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品又は指定役務中「結論掲記の指定商品及び指定役務」について、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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