Trademark Appeal Case
ルート記号結合商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−30766(T2007−30766/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
【1 理 由】
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類、第36類及び第41類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、平成18年9月22日に登録出願されたものである。その後、指定役務については、原審における同19年6月14日及び当審における同20年11月14日付け提出の手続補正書により、最終的に第35類「マーケティングのための市場実態調査,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,広報活動の企画,広報活動の代行,広告,広告・宣伝の企画,人材の紹介・職業のあっせん,人材の紹介に関する情報の提供」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した商標は、以下のとおりである。
(1)登録第4332618号商標(以下「引用商標1」という。)は、「PARTNERS」及び「パートナーズ」の文字を上下二段で横書きしてなり、平成10年4月10日に登録出願、第36類「有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託」を指定役務として、同11年11月5日に設定登録され、その後、同21年11月5日に存続期間が満了しているものである。
(2)登録第4353270号(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成10年5月13日に登録出願、第36類「有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供」を指定役務として、同12年1月21日に設定登録されたものである。
(3)登録第4476445号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成12年2月14日に登録出願、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成又は監査若しくは証明,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与,コンピュータデータベースへの情報構築,コンピュータデータベースへの情報編集,事業に関する情報提供,企業に関する情報提供,世論調査,統計に関する情報の提供,商業に関する情報の提供」を指定役務として、同13年5月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1及び2との類否について
本願の指定役務は、上記1のとおり補正された結果、引用商標1及び2の指定役務と同一又は類似の役務はすべて削除された。
その結果、本願の指定役務は、引用商標1及び2の指定役務と類似しない役務になったと認められるものである。
(2)本願商標と引用商標3との類否について
本願商標は、別掲1の構成のとおり、平方根を表すときに使用する記号である「√」(以下「ルート記号」という。)と「Partners」の文字を組み合わせた構成よりなるところ、平方根は、「ある数の2乗がaに等しいとき、aの平方根という。たとえば5は25の平方根である。一つの正の数に対して、その平方根は正と負と二つある。正の平方根は√aと書く。自乗根。ニ乗根(広辞苑第6版(株)岩波書店発行)。」を意味するものであることよりすれば、ルート記号は、数字と組み合わせて使用されることが一般的であるものと認められる。
また、ルート記号部分と文字部分とを常に一体不可分のものとして認識されなければならない特段の事情は認められないことから、簡易迅速を尊ぶ商取引においては、これに接する取引者、需要者は、商標の構成の大半を占める「Partners」の文字部分に着目し、該文字部分をもって取引に当たる場合も決して少なくないとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成全体から「ルートパートナーズ」の称呼を生ずるほか、該文字部分に相応して「パートナーズ」の称呼、「仲間」等の観念を生ずるものである。
他方、引用商標3は、別掲3のとおり、モノグラム風の図形部分(以下「図形部分」という)と、その下に横線を間にはさんだ「AOYAMA」と「PARTNERS」の文字を二段に配した(以下「文字等部分」という)構成よりなるところ、図形部分と文字等部分とを常に一体不可分のものとして認識されなければならない特段の事情は認められないことから、図形部分、文字等部分がそれぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
しかして、該文字等部分は、上段の「AOYAMA」と下段の「PARTNERS」の文字とを分断するように、これらの文字幅より長めに直線を配してなることからすれば、それぞれの文字は視覚的に分断されて認識されるものである。
しかも、上段の「AOYAMA」の文字は、「東京都港区西部から渋谷区東部にかけての地区名、姓氏の一(広辞苑第6版 (株)岩波書店発行)」を意味するものであって、地区名(地名)、あるいは、ありふれた姓氏(氏)の一つと認められる「青山」の欧文字表記であることを容易に認識させるものであることからすれば、自他役務の識別標識としての機能は果たし得ないものといえる。
また、下段の「PARTNERS」の文字は、「仲間」等を意味する英語として良く知られているところである。
そうとすれば、該文字等部分からは、全体として、「アオヤマパートナーズ」の称呼を生ずるほか、独立して自他役務の識別機能を果たし得る「PARTNERS」の文字に相応して、「パートナーズ」の称呼、「仲間」等の観念をも生ずるものというべきである。
なお、引用商標3から、「パートナーズ」の称呼を生ずることは、請求人も認めているところである。
してみれば、本願商標と引用商標3とは、全体の外観は相違するとしても、「Partners」及び「PARTNERS」の文字部分においては、語頭の「P」以外の文字が、小文字、大文字で表されている差異はあるものの同一の綴り文字よりなる点において近似した印象を与えるものであり、また、「パートナーズ」の称呼、「仲間」等の観念を共通にする類似の商標であるから、両者は相紛れるおそれがある類似の商標と認められる。
また、当審における本願の補正後の指定役務「マーケティングのための市
場実態調査,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,広報活動の企画,広報活動の代行,広告,広告・宣伝の企画,人材の紹介・職業のあっせん,人材の紹介に関する情報の提供」と、引用商標の指定役務中「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,職業のあっせん,事業に関する情報提供,企業に関する情報提供,世論調査,統計に関する情報の提供,商業に関する情報の提供」は、その役務の需要者、取引者等を共通にする同一又は類似する役務と認められるものであるから、本願商標をその指定役務に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。
(3)請求人の主張について
請求人は、過去の既登録例を挙げて、本願が登録されるべき旨を述べているが、商標の類否、登録の判断は、個別具体的に考察し、検討すべきものであるから、他の登録例の存在によって本件に関する上述の判断を左右するものではない。
したがって、かかる請求人の主張は採用することができない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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