Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900020(T2010−900020/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5274313号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成21年3月13日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年8月28日に登録査定、同年10月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、次のとおりの商標であり(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
ア 登録第2272314号商標は、「NEXT」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年2月27日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年10月31日に設定登録されたものであり、その後、同14年2月13日に指定商品を第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされている。
イ 登録第4014689号商標は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成8年1月12日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月20日に設定登録されたものである。
ウ 登録第4772640号商標は、「NEXT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年10月17日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年5月21日に設定登録されたものである。
エ 登録第4845247号商標は、「NEXT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年3月26日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年3月11日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成中、「NEXT」の文字部分が最も看者の注意をひく部分といえるから、これより単に「ネクスト」の称呼をも生ずるものであり、「ネクスト」の称呼を生ずる引用商標と称呼において類似する。また、本件商標からは、「隣家のその隣」という観念を生ずるほか、「NEXT」の部分から「隣の、次の」という観念をも生ずるから、引用商標の観念と全く同一であり、本件商標と引用商標とは、共通する「NEXT」の文字において外観上も類似する。そして、本件商標の小売役務と引用商標の指定商品とは類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
「NEXT」の商標(以下「NEXT商標」という。)は、申立人のハウスマークであって、商品「被服、靴類、かばん類、身飾品」に継続して使用され、本件商標の出願日以前から、需要者間において申立人の業務に係る商品を表すものとして周知・著名性を獲得していたものである(甲第6号証ないし甲第18号証)。このような状況下、本件商標がその指定役務に使用されれば、需要者・取引者をして、NEXT商標との間で出所の混同を生じさせるおそれが存するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、「NEXT」、「DOOR」、「NEXT」の各欧文字(「NEXT」の文字の「EX」の部分がややデザイン化して表されている。)を半文字弱程度の間隔をもって横一連に書してなり、全体として外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずる「ネクストドアネクスト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
また、観念についてみると、構成中の「NEXT」の語は「次の、隣の」等の意味を有する語であり、「DOOR」の語は「戸、扉」等を意味する語であって、いずれも広く知られている英語であるばかりでなく、「NEXT DOOR」の語は「隣家の」といった意味を表す熟語であることから、本件商標は、申立人も述べているように、全体として「隣家のその隣」の如き意味合いを認識させるものである。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ネクストドアネクスト」の称呼のみを生じ、「隣家のその隣」の如き意味合い(観念)を生じる不可分一体のものと認識されるものとみるのが自然であり、「NEXT」の文字部分のみが分離・抽出され、「ネクスト」の称呼及び「次の、隣の」等の観念をもって取引に供されることはないものというべきである。
してみれば、本件商標から「NEXT」の文字部分が独立して認識されることを前提としたうえで、本件商標と引用商標とが称呼、観念及び外観において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は見出せない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る甲各号証(申立人のホームページ、我が国における提携先のゼビオ株式会社のホームページ、カタログ、宣伝用チラシ、ファッション販売誌等)によれば、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品「被服」を表示する商標として、我が国における取引者・需要者の間において広く知られていたことは認められるとしても、上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、「NEXT」の語は、我が国においても、「次の、隣の」等の意味を表す英語として広く一般に理解・認識されている成語であるから、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして「NEXT」商標、引用商標又は申立人を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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