Trademark Appeal Case
称呼の語頭音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900046(T2010−900046/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5281047号商標(以下「本件商標」という。)は、「ジーピーエス」の片仮名を標準文字で表してなり、平成21年3月6日に登録出願、第3類、第5類及び第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月6日に登録査定、同年11月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第5100816号商標(以下「引用商標」という。)は、「CPS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年6月18日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年12月21日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、称呼において相紛らわしい類似の商標であるばかりでなく、本件商標からは「GPS」の表音の他には何も想起し得ないことから、それぞれを時と処を異にして離隔的に観察したときには、需要者は、本件商標から引用商標を連想しやすく、誤って認識するおそれが強いものである。そして、両商標の指定商品は、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標と引用商標とは、それぞれ前記したとおりの構成からなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、本件商標からは「ジーピーエス」、引用商標からは「シーピーエス」の称呼をそれぞれ生ずるものである。
そこで、この両称呼を比較すると、両者は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音において、「ジ」と「シ」の音の差異を有するものであり、「ジ」の音は濁音にして強く発音され、明瞭に聴取し得る音であるのに対して、「シ」の音は清音にして響きの柔らかい音であるから、この差異が両称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するも、全体の語調・語感を異にし、互いに聞き誤るおそれはないものといわなければならない。
また、両商標は、その構成文字に顕著な差異を有するものであるから、外観において相紛れるおそれはなく、また両者はいずれも造語と認められるものであるから、観念においては比較することができない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
なお、申立人は、語頭音の「ジ」と「シ」の音に差異のある商標を類似であると判断した審決例を挙げているが、商標の類否の判断は、各商標につき個別具体的に判断されるべきものであるから、申立人が挙げている審決例があるからといって、本件商標と引用商標についての上記判断が左右されることにはならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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