sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

会社名略称の著名性

審判番号
不服2009−15895(T2009−15895/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築一式工事の仲介又は取次ぎ」を指定役務として、平成20年3月14日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、千葉県千葉市緑区おゆみ野在の『健康住宅株式会社』の名称と同一と認められる『健康住宅(株)』の文字よりなるものであり、かつ、それらの者の承諾を得ているものと認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおり、「家」の文字を筆文字風に描いた四角で囲み、その右側に「健康住宅(株)」の文字を書してなるものである。

(2)商標法第4条第1項第8号は、「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)」については、商標登録を受けることができないとするものであるが、この趣旨は、人格権を保護する点にあると解される。

そして、同号については、「右法条は、氏名および名称の略称、ならびに雅号、芸名、筆名およびこれらの略称についてのみ、それが著名であることを要求しているのであるから、氏名、名称自体(フルネーム)については、それが著名であることを要しないことは右法条の文理上明らかである。」(東京高裁昭和44年(行ケ)第6号判決)旨の判例がある。

(3)そこで、本願商標についてみるに、その構成中「(株)」の文字部分は、「株式会社」の略記号として広く一般に使用されるものであるから、「健康住宅(株)」の文字部分は、「健康住宅株式会社」の略称を表したものと容易に認められるものである。

そして、「健康住宅(株)」の文字部分は、前記のとおり「健康住宅株式会社」の略称であることから、該文字が、商標法第4条第1項第8号に該当するためには、原審説示の「健康住宅株式会社」の略称として著名であることが要求されるところ、当審において調査するも、本願商標の出願時及び査定時(審決時)において、該文字が、前記株式会社の略称として著名であることを認めるに足る実情を見出すことはできなかった。

してみれば、本願商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標とはいえないものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第8号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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