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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−13010(T2009−13010/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「イオン好配当グリーン・バランス・オープン」の文字を標準文字で表してなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年2月29日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成21年2月3日付け手続補正書により、第36類「証券・不動産・その他の投資信託受益証券の発行・募集・売出し,証券投資信託・不動産投資信託に係る信託財産の収益分配金・償還金及び解約金の支払い,投資運用指示,証券投資信託・不動産投資信託に係る信託財産の運用指図,有価証券・金融先物取引・証券先物取引・商品先物取引に係る投資と運用に関する助言・情報提供,有価証券の売買・有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・国債証券等及び外国国債証券に係る有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・国債証券等及び外国国債証券に係る有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における国債証券等及び外国国債証券に係る有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,国債証券等の引受け,国債証券等の募集又は売出しの取扱い,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,電話・ファクシミリ・インターネット・その他の通信網を利用した有価証券の売買及び有価証券の売買の媒介・取次ぎ・代理,公社債の払込金の受入れ及び公社債の元利金支払の代理,証券投資信託受益証券の収益金・償還金及び一部解約金支払の代理,株式事務の取次ぎ,有価証券に関する常任代理,海外において発行された譲渡性預金証書及びコマーシャル・ペーパーの売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,証券取引法に係る金地金の売買の媒介・取次ぎ及び代理並びに保管,保護預り公共債を担保とする資金の貸付け・その他の資金の貸付け,譲渡性預金(海外において発行されたものを除く)の売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,円建銀行引受手形の売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,国内で発行されるコマーシャル・ペーパーの発行に係る代理事務,国内で発行されたコマーシャル・ペーパーの売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,抵当証券の販売の媒介及び保管事務,金融先物取引の受託並びに委託の媒介・取次ぎ及び代理の引受,有価証券に係る投資顧問契約に基づく助言及び投資一任契約に基づく投資,有価証券の価値又は有価証券の価値の分析に基づく投資判断に関する助言の提供,株式市況・金融市況・外国為替市況・金融市場に関する情報の提供,その他の金融情報の提供,財務に関する助言」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(3)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。(なお、これらをまとめていうときは、「引用各商標」という。)

(1)登録第3301781号商標(以下「引用商標1」という。)は、「イオン」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年9月30日に登録出願され、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,土地及び建物の売買,土地の貸与,土地の売買の代理又は媒介,生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理,金銭の貸付,抵当証券の販売,貸金業規制法に基づく資金の貸付」を指定役務として平成9年5月9日に設定登録されたものである。その後、平成19年9月21日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4209278号商標(以下「引用商標2」という。)は、「イオン」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年9月25日に登録出願され、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,当せん金付証票の発売,企業の信用に関する調査,慈善のための募金」を指定役務として平成10年11月13日に設定登録されたものである。その後、平成20年11月18日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第4216705号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年9月30日に登録出願され、第36類「建物又は土地の情報の提供,骨とう品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,当せん金付証票の発売,企業の信用に関する調査,慈善のための募金」を指定役務として平成10年12月4日に設定登録されたものである。その後、平成20年8月5日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「イオン好配当グリーン・バランス・オープン」の文字を横書きしてなるところ、構成中「好配当」の文字が漢字であるのに対して、その余の文字は片仮名で書されていることから、「イオン」の文字部分、「好配当」の文字部分、及び「グリーン・バランス・オープン」の文字部分は、それぞれ視覚上分離して看取し得るものである。

また、本願商標の構成文字が、構成全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、これらを常に一体不可分のものとして観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものである。

そして、本願指定役務を提供する業界において、「好配当」の文字部分は、「過去の配当が高いだけでなく、今後の配当が好ましいと予測できる銘柄に投資すること。」(野村アセットマネジメント株式会社「世界好配当株投信」の運用担当者談 http://fund.jugem.jp/?eid=31)といった意味合いで使用され、「金融機関名(またはその略称)」と「好配当○○(ファンド名)」の文字を組み合わせたものを、取扱商品であるファンドの名称として、一般に採択、使用されている実情が、以下のインターネット情報から窺い知れるところである(下線は、当合議体で線引きしたものである。以下同じ。)。

(ア)「しんきんアセットマネジメント投信株式会社」のサイトには、「しんきん

好配当

利回り株ファンド」の記載がある。

(http://www.skam.co.jp/cgi-bin/fd002p01.cgi?fund_code=140813)

(イ)「大和投資信託委託株式会社」のサイトには、「ダイワ

好配当

日本株投信」の記載がある。

(http://www.daiwa-am.co.jp/funds/detail/detail_top.php?code=3033)

(ウ)「株式会社 三菱東京UFJ銀行」のサイトには、「三菱UFJ

好配当

日本株ファンド」の記載がある。

(http://www.bk.mufg.jp/tameru/toushin/fund/03311062.html)

(エ)「大和証券株式会社」のサイトには、「ダイワ日本

好配当

株ファンド」の記載がある。

(http://www.daiwa.jp/products/fund/japan_kohaito/index.html)

(オ)「株式会社 みずほ銀行」のサイトには、「みずほ

好配当

日本株オープン」の記載がある。

(http://www.mizuhobank.co.jp/saving/fund/info/c45311056.html)

(カ)「ニッセイ アセット マネジメント株式会社」のサイトには、「ニッセイアジア

好配当

株式ファンド」の記載がある。

(http://www.nam.co.jp/fundinfo/nakkf/main.html)

(キ)「住友信託銀行株式会社」のサイトには、「住信 世界

好配当

株オープン」の記載がある。

(http://www.sumitomotrust.co.jp/BP/saving/investment/fund_info/64311074.html)

また、「グリーン」の文字部分は、本願指定役務との関係においては、「地球環境の分野に投資を行うファンド」程の意を表すものとして、一般に採択、使用されている実情が、以下のインターネット情報から窺い知れるところである。

(ク)「株式会社SBI証券」のサイトには、「このたび販売する『

グリーン

世銀債』で調達された資金は世界銀行の審査基準に基づいて選定された途上国の地球温暖化問題に取り組むプロジェクトを支援するために活用されます。」の記載がある。

(http://www.sbigroup.co.jp/news/pdf/group/2010/0430_b.pdf)」

(ケ)「住友信託銀行株式会社」のサイトには、「

グリーン

バランスファンド『愛称:

グリーングリーン

』」のタイトルの下、「飛躍的な成長が見込まれる、世界の環境分野に投資を行ないます。環境に関連する資産を投資対象とする投資信託証券の一部、またはすべてに投資を行い、安定した収益の確保と中長期的な信託財産成長を目指して運用を行います。」の記載がある。

(http://www.sumitomotrust.co.jp/BP/saving/investment/fund_info/02314107.html)

(コ)「東海東京証券株式会社」のサイトには、「中国環境関連ビジネスファンド 愛称:

グリーン

チャイナ【投資信託】」のタイトルの下、「中華圏(中国・香港・台湾・マカオ)において環境関連の事業を行う『中国環境関連ビジネス』企業を主要投資対象とします。」の記載がある。

(http://www.toyota-fss.com/fund/10311086_prom1.html)

さらに、「バランス・オープン」の文字部分は、請求人も主張するとおり、本願指定役務との関係において、オープン型のバランスファンド(株式・公社債など複数の資産を投資対象とするファンド。(野村證券 http://www.nomura.co.jp/terms/search/b_fund.html))を意味する語として、一般に、採択、使用されているものである。

してみれば、本願商標構成中「好配当グリーン・バランス・オープン」の文字部分は、前述の使用の実情からして、「今後、好ましい配当が予測できる地球環境関連銘柄に投資するオープン型のバランスファンド」程の意味合いで、需要者に本願の指定役務の質を表したものと容易に理解・認識されるものであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないか、又は、その機能が極めて弱いというべきである。

そうとすれば、本願商標は、その構成中「イオン」の文字部分が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし、これより生ずる「イオン」の称呼をもって商取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当であるから、本願商標は、構成全体から生ずる「イオンコウハイトウグリーンバランスオープン」の称呼のほか、単に「イオン」の称呼をも生ずるものである。

また、該文字部分からは、「正または負の電気をもつ原子または原子団。」(広辞苑 第六版)の観念を生ずるものとみるのが相当である。

(2)本願商標と引用商標1及び2の類否について

引用商標1及び2は、前記2(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、構成文字に相応して「イオン」の称呼を生ずるものであり、また、「正または負の電気をもつ原子または原子団。」の観念を生ずるものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標1及び2とは、外観において相違するとしても、「イオン」の称呼及び「正または負の電気をもつ原子または原子団。」の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定役務は、引用商標1及び2の指定役務と同一又は類似する役務を含むものと認められる。

(3)本願商標と引用商標3の類否について

引用商標3は、別掲のとおりの構成よりなるところ、構成文字中の「イーオン」に相応して「イーオン」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念は生じない。

そこで、本願商標から生ずる「イオン」の称呼と引用商標3から生ずる「イーオン」の称呼を比較するに、両者は語頭音「イ」に続く長音の有無に差異を有するのみで、他の全ての音を同じくすることから、両称呼を一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似したものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標3とは、外観において相違し、観念において比較することができないとしても、称呼上類似の商標であり、また、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務を含むものと認められる。

なお、請求人は、本願指定役務と引用商標3の指定役務とは類似しない旨、主張しているが、本願指定役務中の「財務に関する助言」は、財務全般に関する助言であることからすれば、引用商標3の指定役務中の、企業の財務状況を調査する役務を含む「企業の信用に関する調査」とは、互いに類似する役務といえるものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 請求人の主張について

請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張するが、商標の類否の判断においては、過去の審査例等の一部の判断に拘束されることなく、個別、具体的に検討されるべきところ、本願商標と引用商標とが出所の混同を生ずるおそれのあること、前記認定のとおりであるから、この請求人の主張は採用することができない。

その他、請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

5 結論

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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