Trademark Appeal Case
番号記号と記述的語の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−4624(T2009−4624/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「#1 RANGEFINDER IN GOLF」の文字及び記号を書してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、2007年8月24日に米国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成19年11月2日に登録出願され、その後、指定商品については、平成20年6月27日付け手続補正書により、第9類「ゴルフコースでの距離を測り関連する適切なデータ・統計にアクセスするために使用されるコンピュータハードウェア及びコンピュータソフトウェアから構成される電子衛星追跡情報装置,距離測定機能を有するゴルフコース用のナビゲーション装置,距離測定機能を有する電気通信機械器具,距離測定機能を有する電子応用機械器具及びその部品」に補正されているものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ゴルフ(競技)の距離測定器』ほどの意味合いを看取させる『RANGEFINDER IN GOLF』の文字に、ナンバーの意を表す記号『♯』と1桁の数字『1』を結合し、商品の品番、型式等を表示するための記号・符号として普通に使用される類型の一つとみられる『♯1』の文字(記号)を冠して『♯1 RANGEFINDER IN GOLF』と書してなるにすぎないから、このようなものをその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「#1 RANGEFINDER IN GOLF」の文字よりなるところ、その構成中の「#」は、番号記号であり、「#1」は、番号としての「1番」を表すにすぎず、「RANGEFINDER」は「距離計」を意味する英語であって、「RANGEFINDER IN GOLF」は「ゴルフにおける距離計」ほどの意味合いを認識させるものである。
そして、本願指定商品中には、ゴルフに関して使用する距離計及び距離測定機能を有する商品を含むものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、上記番号としての「1番」及び「ゴルフにおける距離計」の意味合いを認識させるにすぎず、需要者が、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標であると認める。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
請求人は、我が国の一般の消費者・需要者が、複数の英語から構成される商標に接する場合に、単語の意味分析を行って、その意味を特定しつつ取引に当たるということは迅速を旨とする商取引の実際においてあり得ず、本願商標に接する消費者・需要者は、その全体を漠然と把握するにとどまり、取引に際して、その全体の意味合いを日本語に正確に翻訳して把握することはない旨主張している。
しかしながら、請求人は、上記主張の取引の実情について何ら証左を提出していない。そして、一般の消費者、需要者については、日本語に限らず、ローマ文字であっても文字からなる商標については、一義的にその意味を理解しようとするのであって、本願商標を構成する「#1」は、「1番」を容易に認識するものであり、「RANGEFINDER IN GOLF」は、いずれも平易な英語であるから、本願商標より、何ら意味合いを認識しないということはできない。
また、請求人は、「ゴルフ(競技)の距離測定器」を意味するには、前置詞「IN」は不適切であり、本願商標は、前置詞の使い方が日本人になじみのないものであって、その意味が判然としない造語と捉えられる旨主張している。
しかしながら、仮に前置詞「IN」の使用方法が正確でないとしても、その前後の語の関係から、「ゴルフにおける距離計」の意味合いを容易に認識するというべきである。なお、「IN」には、「(範囲を表して)・・・において」の意味合いもあるから(株式会社研究社「新英和中辞典」)、上記「ゴルフにおける距離計」の意味合いを全く想起させることのない前置詞とはいえない。
請求人は、「#」の記号は我が国では「井桁のマーク(商標)として認識されることはあっても「ナンバー」の意味で一般に使用されているとはいえない、「#1」が直ちに商品の品番、形式であると理解されることはなく、むしろ、「#」記号は、特徴的な記号として需要者の注意を引き、「#1」は、それ自体十分に自他商品の識別力を有する旨主張している。
しかしながら、例えば、ゴルフクラブのアイアンの番号を示す場合や、糸の番号を示す場合をはじめ、我が国でも「#」が番号記号として使用されることは少なくないから、需要者は、「#1」について、容易に「(番号としての)1番」の意味を認識するというべきである。したがって、上記請求人の主張は採用できない。
また、請求人の示す登録例は、いずれも本願商標とその構成を異にするものであるから、それをもってしても上記認定を左右するものでもない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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