結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−300832(T2009−300832/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1511161号商標(以下「本件商標」という。)は、「デュエット」の片仮名文字と「DUET」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和54年8月31日に登録出願、第11類「民生用電気機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として同57年4月30日に設定登録されたものであり、その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、平成14年9月25日に第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用電気洗濯機,電気ミキサー,家庭用電気掃除機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気ワックス磨き機,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり」、第9類「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電池,電線及びケーブル,配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「家庭用電熱用品類,電球類及び照明用器具」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」と書換登録がなされたものであり、現に有効に存続しているものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」についての登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の理由並びに口頭審理における陳述を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
本件商標は、その指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実が存在しないものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取消されるべきである。
被請求人は、2006年11月作成の被請求人の総合カタログに本件商標「DUET」を商品「ビデオデッキ付きカラーテレビ」に使用している旨主張している。
しかしながら、該カタログは、私文書であり、単に提出しただけでは、そこに示された商標が使用されたことの立証としては十分ではない。具体的な作成者の証言等によって初めて、その作成年月日及び頒布年月日等が証明されたことになるものであり、そのような作成者の証言等がない以上、同カタログをもって商標の使用が証明されたとすることはできない。
商標の使用とは、本来、商品に関していうものであるが、カタログを介して広告宣伝において使用する場合も、商標の使用と認められている。
しかし、カタログに商標が記載されているから直ちに商標の使用が認められるわけではない。それが需要者に開示されてはじめて宣伝広告があったとし得るにすぎない。
この点について、被請求人は、乙第1号証を提出するだけで、それがどのような経路で、どのような者にいつ頒布されたかに関する証明をしていない。使用されたかどうかは、事実問題であり、使用される可能性があっただけでは、商標の使用というべきではない。乙第1号証だけでは「登録商標の使用」がされたことの証明には不十分である。
以上のとおり、被請求人の答弁によっては本件商標の使用事実が立証されたとはいえないから、本件商標の登録は、請求に係る指定商品について取り消されるべきである。
(1)使用に係る商品(ビデオデッキ付きカラーテレビ)が、2005年以降に生産が中止されている商品である。
したがって、使用に係る商品は、実際に営業されていない。
(2)乙第3号証及び乙第4号証については、信憑性に乏しいものである。また、乙第3号証及び乙第4号証は、被請求人会社の取引書類ではない。
(3)乙第5号証及び乙第6号証については、予告登録前3年以内の本件商標の使用を証明したことにはならない。また、「シャープVT−21FN20(21)」及び「VT−21FN20」は乙第1号証の商品カタログに掲載されていない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、答弁書、口頭陳述要領書、上申書並びに口頭審理における陳述においてその理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出した(なお、書証の号証番号については整理した。)。
乙第1号証は、2006年11月作成の当社製品の総合カタログの写しであり、被請求人は、本審判の請求登録日の過去3年以内である2006年11月に作成したカタログの39頁及び40頁に本件商標「DUET」をビデオデッキ付カラーテレビに使用している。上記商品は、「電気通信機械器具」の範囲に属する商品であることは明らかである。
したがって、被請求人が本件商標を本審判請求に係る指定商品である「電気通信機械器具」について、本審判請求登録日の過去3年間に継続して使用していることは明白である。
よって、答弁の趣旨通りの審決を求める。
(1)乙第5号証は、楽天市場のショップ名「ディスカウントドリーム楽天市場店」において、被請求人のテレビデオ「VT−21FN20(21)」が購入できるサイトの2010年6月10日付けの画面プリントアウトであり、「ご注文後3〜10日後の出荷となります」との記載があることから、現在も購入することができる。
(2)乙第6号証は、楽天市場のショップ名「アペックス」において、被請求人のテレビデオ「VT−21FN20」が購入できるサイトの2010年6月10日付けの画面プリントアウトであり、「残りあと1個です」との記載があることから、現在も購入できることは明らかである。
(1)口頭審理陳述要領書(要旨)
ア 乙第3号証は、本件商標を使用した商標権者のテレビデオ(VT17FN20)に関する物品受領書である。乙第3号証からも明らかなように、2007年12月6日に(株)ベストライフのジョイプラザ高松店に商標権者のテレビデオ(VT17FN20)を出荷している。
イ 乙第4号証は、本件商標を使用した商標権者のテレビデオ(VT14GH10)に関する物品受領書である。乙第4号証からも明らかなように、2008年7月11日に上新電機(株)の神戸岩岡店に商標権者のテレビデオ(VT14GH10)を出荷し、同日に同店が受領した受領印を押印してある。
(2)口頭審理における陳述
ア 乙第1号証の商品カタログ、乙第3号証及び乙第4号証の物品受領書により、本件審判請求の登録前3年以内に、乙第1号証を頒布することにより、本件商標を使用していることを証明している。
イ 乙第3号証及び乙第4号証に記載の「シャープエレクトロニクスマーケティング株式会社」は、商標権者が80パーセント出資した子会社であり、商標権者の販売行為である。
そこで、被請求人の提出に係る乙第1号証をみるに、これは商標権者の作成に係る総合カタログの写しであり、1枚目は、該カタログの表紙と裏表紙の写しであり、2枚目は、該カタログの39頁と40頁の写しと認められるものである。
そして、該カタログの表紙には、左上から「SHARP」、「2006年秋冬号」、「シャープ」、「総合カタログ」の各文字が大きな文字をもって4段に記載されており、その下にやや小さく「セールス専用」の文字が記載されている。
また、裏表紙には、左端部分に、カタログに掲載されている商品の見出しを表示しているものと認められる「AVシステム商品」、「情報システム商品」、「ドキュメントシステム商品」、「電化システム商品」等の表示があり、「本カタログ掲載商品の価格には、配送・設置・付帯工事、使用済み商品の引き取りなどの費用は含まれておりません。・・・」等の注意書きが記載されており、右下部分に「シャープ株式会社」とあり、その下に「このカタログの内容は、2006年11月現在のものです。」と記載されていることが認められる。
そして、該カタログの39頁と40頁には、「ブラウン管テレビ」の表示のもとに4機種のテレビデオ(ビデオデッキ付カラーテレビ)が掲載されており、それぞれのテレビの左肩には、別掲のとおり、「Duet」の欧文字からなる商標(以下「使用商標」という。)が表示されている。
乙第3号証は、本件商標を使用した商標権者の製造に係るテレビデオ(VT17FN20)に関する物品受領書であるが、2007年12月6日に(株)ベストライフのジョイプラザ高松店にシャープマーケティング株式会社がテレビデオ(VT17FN20)を出荷し、同店が受領したサインが記入してある。
乙第4号証は、本件商標を使用した商標権者の製造に係るテレビデオ(VT14GH10)に関する物品受領書であるが、2008年7月11日に上新電機(株)の神戸岩岡店にシャープマーケティング株式会社がテレビデオ(VT14GH10)を出荷し、同日に同店が受領した受領印が押印してある。
そして、商標権者及び子会社によって販売された商品「テレビデオ(ビデオデッキ付カラーテレビ)」は、取消請求に係る指定商品中の第9類「電気通信機械器具」の範疇に属するものである。
してみれば、商標権者は、カタログによって商品の宣伝広告、取引などの行為を行い、本件審判についての要証期間内に、日本国内において、商標法第2条第3項第8号に規定されている商標についての使用行為をしたものということができる。
請求人は、乙第1号証のカタログがどのような経路でどのような者にいつ頒布されたかについて証明されておらず、これらの点についての作成者の証言等がなく、2005年以降に生産が中止されているものである以上、同カタログをもって商標の使用が証明されたとすることはできない旨主張している。
しかしながら、乙第1号証のカタログ(写し)は、上記したとおりの体裁からなるものであって、「シャープ総合カタログ」の「2006年秋冬号」にして、2006年11月当時の商品を内容とする「セールス専用」のカタログと認められるものであり、裏表紙の左端部分に掲載されている商品の見出しからみれば、「AVシステム商品」をはじめ「情報システム商品」、「ドキュメントシステム商品」、「電化システム商品」等の各種商品が掲載されているものと推認されるものであり、該カタログの39頁の写真からみれば、相当数の頁から構成されているものと認められる。
このような体裁及びその記載内容並びに口頭審理において確認した乙第1号証(カタログ)の原本からみれば、該カタログに不自然なところは見当たらず、該カタログは、2006年秋冬号のシャープ総合カタログとして、商標権者により発行され、2006年の秋から冬にかけて、実際の取引の場において取引に供されていたものと優に推認し得るものであって、これに反する証拠も提出されていない。
また、子会社は、上記のとおり2機種のテレビデオ(ビデオデッキ付カラーテレビ)を実際に前記の小売店(取引者)に販売していたのであるから、当該カタログもこれら販売店に頒布していたものと推認できる。
したがって、この点についての請求人の主張は採用できない。
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件取消請求に係る指定商品中の第9類「電気通信機械器具」の範疇に属する「テレビデオ(ビデオデッキ付カラーテレビ)」に本件商標と社会通念上同一と認められる本件商標を使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の指定商品中、取消請求に係る第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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