Trademark Appeal Case
品質表示とドメインの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−22450(T2009−22450/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「品質表示.com」の文字を標準文字で表してなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年10月3日に登録出願され、指定役務については、平成21年7月1日受付の手続補正書により、第35類「商品の品質規格書の記載内容についての企画・立案・作成又は添削指導,商品の品質規格書の記載内容についての企画・立案・作成に関する情報の提供及びコンサルティング,商品の品質表示用ラベル・シールの企画・立案・作成又は添削指導,商品の品質表示用ラベル・シールの企画・立案・作成に関する情報の提供及びコンサルティング,商品の販売促進用広告物に記載する品質表示についての記載内容の企画・立案・作成又は添削指導,商品の販売促進用広告物に記載する品質表示についての記載内容の企画・立案・作成に関する情報の提供及びコンサルティング」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『商品の原材料・成分・製法・用法などを表したもの』の意味の『品質表示』の文字と、インターネットにおける一般トップドメイン(gTLD)の一つである『.com』の文字を結合して『品質表示.com』と標準文字で表してなるにすぎないものであるから、これを本願指定役務に使用しても自他役務識別標識としての機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「品質表示.com」の文字よりなるところ、その構成中の「品質表示」は、「(商品等の)品質に関する表示」の意味合いを認識させるものであり、同じく「.com」は、インターネットにおけるドメイン名に係るトップレベルドメインの表示の一つとして知られているものであるから、構成全体として、「品質表示」に関するウェブサイトのドメイン名であることを認識させるものである。
そして、繊維製品や合成樹脂加工品などの家庭用品の品質表示については、家庭用品品質表示法(昭和37年法律第104号)に定められ、飲食料品の品質表示については、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(昭和25年法律第175号)により、当該商品への表示が義務づけられているところであり、その表示内容については、前記法律に係る品質表示規程等により細かく規定されているが、消費者による商品の品質への関心の高まり等に対応し、品質表示に関しても随時上記規程の改正等が行われているところである。また、商品の製造者、販売者においては、その表示内容、方法等について、適正な品質表示を行うことが求められている。
また、品質表示若しくは品質表示ラベルの作成又はこれらに関するコンサルティング等の役務が広く行われていることは、「株式会社わきあいあい」のウエブサイト(http://www.wakiaiai.co.jp/)、「KAKEE CORPORATION」のウェブサイト(http://www.kakee.jp/carelabel/)、などにより明らかである。
そうとすると、本願商標は、単に役務の品質(内容)を表示する文字とドメイン名におけるトップレベルドメインの組合せからなるものとして、「品質表示に関するウェブサイト」ほどの意味合いを理解、認識させるにとどまるというべきであり、これをその指定役務に使用した場合、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができないものというべきである。
請求人は、本願商標を請求人の役務に2008年1月7日から使用した結果、需要者に広く知られ、請求人の業務に係る役務であることを十分に認識させるに至っている旨主張し、また、「品質管理.com」の文字を請求人以外の者が使用している事実はないから、独占適応性がない商標ではない旨主張している。
しかしながら、請求人提出する甲第1号証ないし甲第13号証は、本願商標の使用開始に係るプレスリリースなどを掲載した、インターネットニュースサイトなどの記事(甲2〜甲4、甲7〜甲13)がほとんどであり、これらのほかは、セミナーの開催記事において、請求人会社の事業部名の一部として「品質表示.com」の文字が記載されているにすぎないもの(甲1)、サーブス概要のサービス名を「食の品質管理.com」と紹介されている記事(甲5)、「品質表示.com」が取り上げられたメールマガジン(甲6)であり、これらによっては、本願商標が請求人の業務に係る役務を表示するものとして取引者、需要者に広く認識されているとまでは認めることはできない。
また、「品質表示.com」の文字を使用している者が請求人のみであるとしても、当該文字に接する取引者、需要者は、前記のとおり、「品質表示に関するウェブサイト」ほどの意味合いを理解、認識させるにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を有するものとはいうことができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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