Trademark Appeal Case
定冠詞の有無と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−14476(T2009−14476/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「RESERVA DE LA FAMILIA」の文字を標準文字により表してなり、第33類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年4月28日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における平成21年1月14日差出しの手続補正書によって補正された結果、第33類「メキシコ国ハリスコ州産の蒸留酒,メキシコ国ハリスコ州産の蒸留酒入りリキュール,アルコール分を含むカクテル,その他のアルコール飲料(ビールを除く。)」となったものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第5126580号商標(以下「引用商標」という。)は、「RESERVA DE FAMILIA」の文字を横書きしてなり、平成19年7月11日登録出願、第33類「ぶどう酒」を指定商品として、平成20年4月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「RESERVA DE LA FAMILIA」の文字を書してなるところ、該構成文字に相応して「レゼルバデラファミリア」の称呼を生ずるものであり、また、本願指定商品中の「メキシコ国ハリスコ州産の蒸留酒」等との関係で比較的親しまれた外国語といえるスペイン語の成語よりなることからすれば、「家族の貯蔵品。家族のためにとっておいたもの。」程の意味合いを有するものと判断するのが相当である。
一方、引用商標は、前記2のとおり「RESERVA DE FAMILIA」の文字を書してなるところ、該構成文字に相応して「レゼルバデファミリア」の称呼を生ずるものであり、また、引用商標の指定商品との関係で比較的親しまれた外国語といえるスペイン語の成語よりなることからすれば、「家族の貯蔵品。家族のためにとっておいたもの。」程の意味合いを有するものと判断するのが相当である。
そして、まず、本願商標と引用商標の外観を比較すると、両者共に「RESERVA」、「DE」、「FAMILIA」の文字を有するもので、「LA」の文字の有無という差異があるものの、両者は構成文字の多くを共通にし、その並び順も同じくするものであるから、外観が近似するものである。
次に、本願商標から生ずる「レゼルバデラファミリア」の称呼と、引用商標から生ずる「レゼルバデファミリア」の称呼とを比較するに、両者は称呼の識別上重要な要素を占める語頭部分において、第1音から第5音までの音(「レ」「ゼ」「ル」「バ」「デ」)を同じくし、また、後半部の音(「ファ」「ミ」「リ」「ア」)も同じくするものであって、その差異は中間部における「ラ」の音の有無にすぎないものである。
しかして、本願商標が有する「ラ」の音は、その位置が比較的聴取し難い中間音であり、かつ、本願商標が10音、引用商標が9音からなるやや長い称呼でもあること、さらに、該「ラ」の称呼を生ずる「LA」の文字部分がそれ自体に格別の意味合いはなく、他の語に冠してその語を特定するスペイン語の定冠詞と認識されることを考慮すれば、「ラ」の音が格別強い印象をもって聴取されるとも言い難いことから、「ラ」の音の有無が全体の称呼に及ぼす影響はわずかなものであるといわざるを得ない。
そうとすると、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、語感語調が相似たものとなり、判然と聴別し難いものというのが相当である。
さらに、本願商標と引用商標の観念については、両者共に、前記のとおり「家族の貯蔵品。家族のためにとっておいたもの。」程の意味合いを有するものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼上類似し、観念を共通にするものであり、また、その外観においても、近似した印象を与えるものであるから、両者は、相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品「ぶどう酒」を含むものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人(出願人)は、本願商標及び引用商標を構成する各語の間にはスペースがあり、一語一語明確に発音されるから、中間音の「ラ」も明確に発音され、認識される旨主張している。
しかしながら、先に述べたとおり、両商標が比較的長い称呼であるうえ、該「ラ」の称呼を生ずる「LA」の文字部分は、スペイン語の定冠詞であると理解されるのが自然であって、格別強い印象を与えるものではなく、「ラ」の音の有無が全体の称呼に及ぼす影響は大きいものとはいえず、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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