Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900074(T2010−900074/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5289289号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成19年11月16日に登録出願、第9類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年12月18日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第673145号商標は、「AVERY」の文字を横書きしてなり、昭和38年12月6日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和40年4月12日に設定登録され、その後4回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、平成20年2月20日に、指定商品を第7類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。
(2)登録第1258097号商標は、「エーブリー」の文字を横書きしてなり、昭和44年6月12日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和52年3月14日に設定登録され、その後3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、平成19年12月12日に、指定商品を第7類、第9類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。
(以下、まとめて「引用商標」という。)
3 登録異議申立ての理由
本件商標は、その構成から「エーブリー」のみの称呼も生ずる。
これに対し、引用商標は、「エーブリー」の称呼を生ずる。
したがって、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標である。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同ー又は類似の商品である。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否
本件商標は、別掲のとおり、「Avery Berkel」の文字を横書きしてなり、該文字の周囲に、右上と左下の部分でかすれたように途切れた、赤で表された横長楕円輪郭を配してなるものであるところ、赤で表された横長楕円輪郭と、その内側に(「A」の文字部分の一部は、輪郭上にある。)黒で横書きされた「Avery Berkel」の文字とは極めてバランスよく表されており、外観上、構成全体が一体のものとして看取されるものといえる。
また、本件商標は、その構成中の赤で表された横長楕円輪郭からは、特定の称呼が生じないから、本件商標に接する需要者は、「Avery Berkel」の文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって商品及び役務の取引に当たるとみるのが相当といえるところ、該「Avery Berkel」の文字部分は、赤で表された横長楕円輪郭内に、同一の書体をもって外観上軽重の差なく一体的に表されているばかりでなく、これより生ずると認められる「エーブリーバーケル」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、その構成中の「Avery Berkel」の文字部分は、構成全体をもって一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当であるから、該文字より「エーブリーバーケル」の一連の称呼を生ずるものであって、単に「エーブリー」の称呼は生じないものといわなければならない。他に、本件商標中の「Avery Berkel」の文字部分を「Avery」の文字部分と「Berkel」の文字部分とに分離して、「Avery」の文字部分のみを抽出して観察すべき格別の事情は見出せない。
したがって、本件商標より「Avery」の文字部分を分離、抽出し、これより「エーブリー」の称呼をも生ずるとし、これを前提として、本件商標と引用商標とが「エーブリー」の称呼において類似する商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあるというべきであり、理由がない。その他、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき理由は見出せない。
以上によれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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