Trademark Appeal Case
語頭音の称呼類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第17778号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「TORNIER」の欧文字を横書きしてなり、第10類「医療用機械器具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」を指定商品として、平成7年5月9日に登録出願がされたものである。
なお、指定商品について、願書に記載の「人工鼓膜材料」の表示は誤りと認め、「人工鼓膜用材料」の表示に訂正した。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2533161号商標(以下、「引用商標」という。)は、「Dornier」の欧文字を横書きしてなり、平成2年7月19日に登録出願、第10類「腎臓結石および胆石を破壊する機械器具、衝撃波・音波・超音波の映像および音響図表示による診断・治療機械器具、その他の医療器械機器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同5年4月28日に登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
よって判断するに、本願商標は、前記のとおり「TORNIER」の欧文字を書してなるものであるから、,該文字に相応して「トルニエール」の称呼をも生じるものと認められる。
一方、引用商標は、前記のとおり 「Dornier」の欧文字を書してなるものであるから、該文字に相応して「ドルニエール」の称呼をも生じるものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「トルニエール」の称呼と引用商標より生ずる「ドルニエール」の称呼とを比較するに、▲1▼両称呼は、共に長音を含む6音よりなること、▲2▼語頭音において「ト」と「ド」の音に差異を有するが、その他の配列音をすべて同じくするものであること、▲3▼差異音である「ト」(to)と「ド」(do)の音は、子音(t)、(d)がいずれも調音点を同じくする破裂音であって、それに伴う母音が共通の「オ」(o)であることから、近似する音といえること、▲4▼後半部の「ニエール」は、いずれも明瞭に発音され、聴取されるものであることが認められる。
そして、本願商標と引用商標は、ともに特定の観念を生ずるものとは認められないので、両者の観念の差がその称呼の識別に大きく影響を及ぼすものとはいえない。
以上を総合すると、上記差異音の「ト」と「ド」が、称呼の類否判断に当たって比較的重要な要素を占める語頭に位置するとしても、上記差異が両称呼全体に及ぼす影響は大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体としての語調、語感が近似したものとなり、互いに聴き誤るおそれがあると判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において類似しないことを考慮しても、称呼において類似する商標といわざるを得ない。
また、本願商標の指定商品中の「医療用機械器具」は、引用商標の指定商品に包含されているものと認められるものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
なお、請求人は、本願商標は登録されるべきである旨主張し、種々の審決例を挙げているが、本願商標については、当該審決例がそのまま当てはまるものではないから、上記の主張は採用しない。
よって、結論のとおり審決する。
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