Trademark Appeal Case
機能説明の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−17087(T2009−17087/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「カンタンまとめて設定」の文字を標準文字で書してなり、第38類「電気通信(放送を除く。),テレビ会議通信,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用したメッセージ・音楽・映像・画像・文書・データ・文字情報の通信及びこれらに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した番組放送スケジュールに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用したデータ通信,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワークへの接続の提供及びこれに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワークへの接続の提供に関するコンサルティング,その他の電気通信に関する助言(放送を除く。),音声・文字データ・画像の伝送交換,通信機能を有するテレビゲーム機(家庭用及び業務用を含む)による通信,オンデマンド方式による映像・音声の伝送交換,電子計算機端末その他の通信機器による通信,電子メール通信,複数宛先に同時に送信する電子メール通信,電子メールの自動転送,電子掲示板通信,電子データの自動転送,データ通信に関する情報の提供,人工衛星による通信,人工衛星を利用した伝送交換,付加価値通信網による通信,付加価値通信網の提供,電子計算機端末その他の通信機器を利用した通信に関する情報の提供,放送,電気通信端末による報道をする者に対するニュースの供給その他の報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電話加入権の貸与,電気通信に関する情報の提供,放送に関する情報の提供,電話帳記載情報の提供」を指定役務として平成20年7月4日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『カンタンまとめて設定』の文字を標準文字で書してなるところ、指定役務の分野において、迷惑メールをブロックする機能など各種メニューを一括して簡単に設定することができるサービスを提供している実情に照らせば、本願商標をその指定役務に使用しても、電子メールやセキュリティなどに関して一括して簡単に設定することができることを理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であると認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
ア 本願商標は、前記1のとおり、「カンタンまとめて設定」の文字を片仮名文字、平仮名文字及び漢字を用いて書してなるところ、その構成中前半の「カンタン」の文字部分は、「こみいっていないこと。てがるなこと。てみじか。」等の意味合いを有する「簡単」の語(広辞苑第六版)の読みを表したものと容易に認識させるものであるから、「カンタンまとめて設定」の構成文字全体よりは、「(何かを)簡単にまとめて設定する」程の意味合いを表したものと、容易に理解、認識させるものである。
イ そして、例えば、移動体電話機の通信を可能にするためには、環境設定及び機能の拡張や追加等を行う必要があるところ、原審で示した実情だけでなく、例えば、「まとめて設定+携帯電話」の語をインターネットで検索したところ、以下の実情も多数発見できた。
(ア)「まとめて設定変更・検索・絞り込み」の見出しのもと、「複数のデータを一度に同じグループに設定したり、シークレットの設定に変更したり、データ検索をして、見たいデータのみ表示させるということが簡単にできます。」として、各種機能の設定手順の説明中、「以上が選択されているデータに対して実行可能な機能です。1つ1つのデータに対して設定するよりもまとめて設定した方が便利な場合に利用してください。」との記載(http://www.ktlink.jp/hlp/LetsTryChange.htm)。
(イ)「SHARP 携帯電話 簡単操作で、複数のロックをまとめて設定できる まとめて簡単ロック」の見出しのもと、「PIMロック・ダイヤル発信制限をボタンの操作でロック/解除できる『まとめて簡単ロック』を採用。待受中に省電力モードでディスプレイの表示がOFFになったとき、またはFOMA端末を閉じたときに自動的にロックをかけるように設定することも可能です。」との記載(http://www.sharp.co.jp/products/sh702is/text/04_security.html)。
(ウ)「katyケイティ」の見出しのもと、「携帯電話上でスムーズにメールアドレスの登録、 メール配信ができるようにするために、 最初はいくつか設定が必要です。」、「katy(ケイティ)メール機能をご利用いただくために、最初にメールの初期設定をする必要があります。 1.空メールに対して自動返信するメールの設定 2.お客さまデータの登録フォームの設定 3.登録フォーム完了画面の設定 4.送信者アドレスの設定 これらは『メール機能まとめて設定』から簡単に行うことができるので、 まずはここから設定しましょう。」との記載(http://katy.jp/gid/mail_first.html)
(エ)「初期設定は使える機能を“防犯ブザー”・“通話”・“GPS”に限定した、親子の安心に役立つ機能充実の『キッズケータイ F−05A』を発売」の見出しのもと、「NTTドコモ(以下ドコモ)は、初期設定は使える機能を“防犯ブザー”・“通話”・“GPS”に限定し、親子の安心に役立つ機能が充実した『キッズケータイTM F−05A』を2009年2月1日(日曜)より発売いたします。」、そして、「子どもに設定を変えさせないための保護者用暗証番号が設定できる『キッズモード』や防犯ブザー連動設定などを、画面に従い操作するだけでまとめて設定できる『あんしんセット』メニューを搭載しており、安心に関する機能を簡単に設定することができます。」との記載(http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/090128_00.html)。
(オ)「おサイフケータイを使って携帯電話料金など公共料金が支払える」の見出しのもと、「かざす請求書」のサービスの概要説明中に、「ICアプリで請求書データをダウンロード」、「複数請求をまとめて設定」との記載(http://www.jtua.or.jp/telecomforum/PDF/1002/201002saizensen.pdf)。
ウ さらに、例えば「まとめて設定+メール」の語を検索したところ、以下の情報がある。
(ア)「YAHOO!JAPAN メール」の見出しのもと、「迷惑メール対策の設定をまとめて行いたい 以下の迷惑メール対策は、まとめて設定できます。・迷惑メールフィルター、または迷惑メールフィルタープラス ・迷惑メール報告機能 ・イメージブロック」との記載(http://help.yahoo.co.jp/help/jp/mail/anti-spam/anti-spam-36.html)。
(イ)「YAHOO!JAPAN メール」の見出しのもと、「外部メールを設定する 外部メール機能を利用するには、あらかじめ設定が必要です。送受信をまとめて設定できるほか、受信のみ・送信のみの設定も可能です。」との記載(http://help.yahoo.co.jp/help/jp/mail/tips/tips-12.html)。
(ウ)「BIGLOBEメール」の見出しのもと、「迷惑メールブロックサービス」の利用方法についての説明中、「拒否したいアドレスやキーワードを入力後、[設定する]ボタンを押します。5つまでまとめて設定できます。」との記載(http://email.biglobe.ne.jp/spam/setkyohi.html)。
エ 上記によれば、「まとめて設定」の文字は、「いくつかの機能等をまとめて設定できる」等の意味合いで使用され、需要者に理解されている実情があり、そうとすれば、「カンタンまとめて設定」と表した本願商標をその指定役務に使用しても、取引者、需要者は、「通信を行うために必要な各種機能が、簡単にまとめて設定することができる、複数のものを簡単にまとめて設定できる」程の意味合いを理解、認識するに止まり、識別標識として役務の出所を表示したものとは認識し得ないものであるから、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「カンタン」、「まとめて」及び「設定」の三語を結合した構成からは、何と何をまとめるのか、何を設定するのか、役務の直接的且つ具体的な内容を固定的且つ一義的には特定できず、単に比喩的・暗喩的なイメージをもたらすに過ぎない旨、主張する。
しかしながら、本願商標は、その構成から「カンタン」、「まとめて」及び「設定」の各文字との組み合わせにより表したものと容易に認識され得るものであって、また、片仮名文字、平仮名文字及び漢字による表示自体も格別請求人のみによる特異な表示方法とはいえないものである。
そして、「まとめて設定」については、請求人説示のとおり、「(複数の事項を)まとめて設定できる」程の意味合いの一般的な記述的表示と認められ、かつ、前記(1)のとおり、一般に使用されている実情があることからすれば、「カンタン」の文字と一連に書した「カンタンまとめて設定」の文字は、その指定役務との関係において構成全体として検討しても、自他役務識別標識としての機能を果たし得ないといわなければならないから、請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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