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結論

勝訴(請求認容)

キャッチフレーズの公序良俗

審判番号
不服2010−7914(T2010−7914/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「日本力」の文字を標準文字で表してなり、願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年3月4日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同年10月6日及び平成22年4月14日付け手続補正書により、第30類「茶,菓子及びパン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、知的財産戦略本部コンテンツ・日本ブランド専門調査会が世界的な経済危機の中、日本の強みであるアニメ、マンガ、音楽、ゲーム、ファッション、食、デザイン等のソフトパワーを日本の経済成長の原動力とするため、クリエーターの創造活動への支援等を通じ、新たな市場の開拓を目指す国家戦略『日本ブランド戦略』のキャッチフレーズとして採択した『日本力』と同じ文字を標準文字により書してなるものと認められる。そうとすると、本願商標の出願人が、上記本部との関係において本願商標を出願する正当な者であるとの確信が得られず、当該キャッチフレーズを商標として出願人に独占・採択使用させることは、社会の一般的道徳観念に反するおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「日本力」の文字を書してなるものである。

ところで、「日本力」の語は、内閣に設置されている知的財産戦略本部のコンテンツ・日本ブランド専門調査会が、世界的な経済危機の中、日本の強みであるアニメ、マンガ、音楽、ゲーム、ファッション、食、デザイン等のソフトパワーを日本の経済成長の原動力とするため、クリエーターの創造活動への支援等を通じ、新たな市場の開拓を目指す国家戦略「日本ブランド戦略」を策定し、その取組に対して国民に親しみや共感を持ってもらうために、その趣旨を分かりやすく簡潔に伝えるキャッチフレーズとして採択し、平成21年4月6日に公表されたが、そのキャッチフレーズが広く知られているとは認められない。また、そのキャッチフレーズの使用方法も上記目的のために印刷物やホームページの表紙などに使用することを想定しているにすぎないものである。

そして、「日本力」の語は、辞書等に用例のない造語ではあるものの、「日本」と「力」の語を結合したものであり、「日本の力」の意味合いをもって、「日本ブランド戦略」のキャッチフレーズに採択される以前から、一般に使用されているものである。

そうとすると、本願商標をその指定商品について使用することが、社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するとはいうことができない。

また、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、他の法律によってその使用が禁止されているものでもない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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