sokuhyo

Trademark Appeal Case

ザ・○○商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−22946(T2009−22946/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ザ・コラーゲン」の片仮名と「THE COLLAGEN」の欧文字を二段に表してなり、第29類及び第32類に属する出願時の願書に記載の商品を指定商品として、平成20年12月11日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における同21年7月13日付け手続補正書によって、第29類「コラーゲンを主成分とする錠剤状・粒状・顆粒状・液状・カプセル状・粉状・ゼリー状・タブレット状・棒状・ブロック状の加工食品」、第32類「コラーゲンを配合した清涼飲料(コーヒーシロップを除く)」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ザ・コラーゲン』の文字とその欧文字表記と解される『THE COLLAGEN』の文字を二段で普通に書してなるところ、ある物事を強調する際等に『ザ・○○』といった表現は一般的に行われ、飲食料品を取り扱う業界においても、例えば、健康に良いとされている成分が含まれる商品であることを誇張するために『ザ・○○』といった表現が用いられている実情を窺い知ることができるから、本願商標は、『コラーゲン』を誇張的に表現したものと認識するにとどまり、これをその指定商品に使用するときは、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、上記1のとおり、「ザ・コラーゲン」と「THE COLLAGEN」の文字からなるものである。

そして、両文字は、それぞれの構成中、片仮名には「・」、欧文字には一文字分のスペースがあることから、「ザ」と「コラーゲン」、「THE」と「COLLAGEN」の文字からなるものであって、タンパク質の一種である「コラーゲン(COLLAGEN)」の語に、英語の定冠詞「THE」とその表音「ザ」を冠し、片仮名と英語で表記したものと容易に認識されるものである。

ところで、いわゆる「栄養補助食品(サプリメント)」には、当然に、ビタミン、ミネラル及びタンパク質など健康の維持や増進のために良いとされている各種の成分が含まれている。

また、「栄養補助食品(サプリメント)」を取り扱う業界においては、原審における拒絶理由通知で例示したように、商品に、その商品に含まれる成分名に「ザ」又は「THE」を冠して「ザ・○○」「THE ○○○」のように表示し、商品に当該成分が含まれていることを表す、又は強調することが一般的に行われている事実がある。このことは、別記したインターネット情報からも裏付けられるものである。

そして、本願商標の指定商品中「コラーゲンを主成分とする錠剤状・粒状・顆粒状・液状・カプセル状・粉状・ゼリー状・タブレット状・棒状・ブロック状の加工食品」は、「栄養補助食品」の一種であって、成分として「コラーゲン」を含む商品である。

そうとすれば、「ザ・コラーゲン」と「THE COLLAGEN」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品中、上記商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者が当該文字を「コラーゲンが含まれていることを表したもの、又は強調したもの」と、すなわち、商品の品質を表示又は誇称したものと認識するにすぎないものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわなければならない。

(2)請求人は、「『THE ○○』の表記は、通常『the』が定冠詞であることから『○○』を特定する総称的な表現として認識されるものであり、単なる強調した表現とは言い得ず、また、本願商標『ザ・コラーゲン』『THE COLLAGEN』は、その表現が普通に行われているものではなく、特定の意味合いを感得させない一種の造語的表現とみるべきであるから、需要者、消費者が当該商品を特定することができ、商品を特定する商標として機能する表示である。拒絶理由通知で示された『ザ・コラーゲン』などの表示は、いずれも商品の正面中央に他の表現とは明確に区別されたきわめて目立つ態様で表記され、当該商品を識別するために用いられており、需要者、消費者が『ザ・コラーゲン』などと称呼することにより、当該商品を特定し、購入することができるものであって、他の同種商品と区別して特定するための表示であり、商標である。」旨主張している。

しかしながら、本願商標が、商品の品質を表示又は誇称したものと認識するにすぎないものであること上述のとおりである。

また、商標法第3条第1項第3号が、指定商品の品質、用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について、商標登録を受けることができない旨規定する趣旨は、そのような商標が商品の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占的使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される(最高裁昭和54年4月10日第三小法廷判決・判例時報927号233頁参照)。

そして、「栄養補助食品(サプリメント)」を取り扱う業界における「ザ・○○」「THE ○○○」の使用の事実からすれば、かかる表示は取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものとみるのが相当である。さらに、拒絶理由通知で示した「ザ・コラーゲン」などの表示は商品の正面中央に他の表現とは明確に区別されたきわめて目立つ態様で表記されているとしても、いずれも他の識別力を有する標章と共に表示されているものであるから、取引者、需要者は当該文字によって商品を区別しているのではなく、他の識別力を有する標章によって商品を区別し、当該文字を商品の品質を表示又は誇称したものと認識するにすぎないものと判断するのが相当である。

したがって、請求人の主張は採用できない。

(3)なお、商品「清涼飲料」においても、本願の補正後の指定商品「コラーゲンを配合した清涼飲料(コーヒーシロップを除く)」もそうであるように、ビタミンや食物繊維など健康の維持や増進のために良いとされている各種の成分が含まれた商品が取引されていることや上述の栄養補助食品における事情を考慮すれば、本願商標は、これをその指定商品中「コラーゲンを配合した清涼飲料(コーヒーシロップを除く)」について使用するときも、上述と同様に判断するのが相当である。

(4)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

【別記】

1.「ハニーショップ軽井沢」と称するウエブページに、「ザ・ローヤルゼリー」の項がある。(http://honeyshop-k.com/shop.php?category_id=5)

2.「The Maira」と称するウエブページの「THE MAIRA Health Food」の欄に、「ザ プロポリス1000」の項がある。(http://www.the-maira.co.jp/commodity/health_food/index.html)

3.「North Web.network」と称するウエブページに、「ザ亜鉛粒」の項がある。(http://shop2.genesis-ec.com/search/item.asp?shopcd=17257&item=K00196S01-001)

4.「スターレットライフ」のホームページの「ザ・ヘム鉄顆粒のご紹介」のウエブページに、「ザ・ヘム鉄顆粒」の項がある。(http://starletlife.com/vitamin/tetubun/tetubun20-2.htm)

5.「(有)恵比寿トレーディング」のホームページの「業務内容」の欄に

、「関節栄養補助食品ザ・グルコサミン総発売元」の記載がある。(http://www.ebisu-trading.com/protein_kigyou_jyouhou.htm)

6.「口コミ!!ハウス食品 ウコンの力 vs 活性ウコン 口コミ@美肌コスメ」と称するウエブページの「ハウス食品 ウコンの力 vs 活性ウコン」の項に、「・・・いかにもザ・ウコンって感じ。・・・」の記載がある。(http://cosumeshop.blog91.fc2.com/blog-entry-2879.html)

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。