結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−6209(T2010−6209/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「まるごと Juice Bar」の文字と「まるごとジュースバー」の文字とを上下二段に横書きしてなり,第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成20年8月19日に登録出願されたものであるが,その後,指定商品については,原審における平成21年10月26日付けの手続補正書により,第32類「果実飲料,飲料用野菜ジュース」に補正されたものである。
(1)理由1(商標法第4条第1項第16号)
本願商標は,その構成中に「Juice」及び「ジュース」の文字を有してなるものであるから,これをその指定商品中,上記文字に照応する「飲料用野菜ジュース」等以外の商品に使用するときは,その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)理由2(商標法第4条第1項第11号)
本願商標は,以下のアないしエの登録商標(以下,これらをまとめて「引用各商標」という。)と同一又は類似であって,引用各商標に係る指定商品(指定役務)と同一又は類似の商品(役務)について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第2706796号商標は,「丸古都」の文字を大きく横書きし,その上段に「まるごと」の文字を振り仮名風に小さく横書きした構成からなり,平成4年1月28日に登録出願,第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成7年4月28日に設定登録されたものである。その後,平成17年2月1日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,平成18年10月18日に指定商品を第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,とんかつ,メンチかつ,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,海藻類を主材とする惣菜,おからを主材とする惣菜,魚介類を主材とする惣菜,食肉を主材とする惣菜,豆を主材とする惣菜,豆腐を主材とする惣菜,野菜を主材とする惣菜,卵を主材とする惣菜,肉製品を主材とする惣菜,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,即席味噌汁のもと,即席吸い物のもと」とする指定商品の書換登録がされたものであるが,平成20年11月17日に商標法第50条に基づく商標権一部取消し審判の請求があった結果,その指定商品中「カレー・シチュー又はスープのもと,即席味噌汁のもと,即席吸い物のもと」については,その登録を取り消す旨の審決がされ,平成21年5月1日にその審判の確定登録がされているものである。
イ 登録第4255141号商標(以下「引用商標1」という。)は,「まるごと」の文字を横書きした構成からなり,平成9年3月14日に登録出願,第30類「みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品として,平成11年3月26日に設定登録され,その後,平成21年4月7日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
ウ 登録第4320007号商標は,「まるごと」の文字を横書きした構成からなり,平成9年10月20日に登録出願,第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料(トマトジュースを除く。),ビール製造用ホップエキス」を指定商品として,平成11年10月1日に設定登録され,その後,平成21年9月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
エ 登録第4992740号商標(以下「引用商標2」という。)は,「マキシ」の文字と「まるごと」の文字とを上下二段に横書きした構成からなり,平成17年9月15日に登録出願,第30類「大豆胚芽,小麦酵母,海藻,コーン,レモン,アスコルビン酸(ビタミンC)カルシウムを主原料としてなる錠剤状・カプセル状・粉末状・液状等の加工食品」を指定商品として,平成18年10月6日に設定登録されたものである。
(1)商標法第4条第1項第16号該当性について
本願商標の指定商品は,前記1のとおり,原審における平成21年10月26日付けの手続補正書により,第32類「果実飲料,飲料用野菜ジュース」に補正されていたのであるから,本願商標をその補正後の指定商品に使用しても,商品の品質について何ら誤認を生ずるおそれはないというべきである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
本願商標は,前記1のとおり,上段に「まるごと Juice Bar」の文字を,下段に「まるごとジュースバー」の文字を配してなるところ,両者の文字の違いは,同じ書体,同じ大きさによる「まるごと」の平仮名文字の後に続く各文字が,欧文字による「Juice Bar」であるか,その表音を片仮名文字で表した「ジュースバー」であるかにすぎず,下段の「ジュースバー」の片仮名文字が「まるごと」の平仮名文字と同じ書体,同じ大きさ及び同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に表されていることからすれば,上段の「まるごと Juice Bar」も,下段と同様に一体的なものとして視認されるものというべきある。
そして,本願商標の補正後の指定商品は,前記1のとおり,第32類「果実飲料,飲料用野菜ジュース」であるところ,これらの指定商品との関係においては,本願商標を構成する文字のうち,「まるごと」とは,「(果物・魚などを)切り分けたりせず,その形のまま。全部そっくり。」(広辞苑第6版)の意味で,また,「ジュースバー」(Juice Bar)とは,「バー」(bar)が「飲食物を,客が好みに応じて自由に選べるように並べたコーナー」(前掲書)の意味を有する語であって,飲食店などでは「ドリンクバー」(ドリンクを客が好みに応じて自由に選べるように並べたコーナー)や「サラダバー」(サラダを客が好みに応じて自由に選べるように並べたコーナー)などのように,飲食物を示す語の後に「バー」の語を組み合わせて「○○バー」と称していることは広く知られているといえることからすれば,これらと同様に,「ジュースを客が好みに応じて自由に選べるように並べたコーナー」といった意味合いで理解されるとみるのが自然である。そうすると,本願商標からは,「上記意味合いのジュースバーをそっくりそのままに」といった程度の観念を生じ得るものといえるから,観念上も,一体的なものとして理解されるというべきであって,「まるごと」の文字部分のみが独立して認識されるものとは認め難い。
また,本願商標から生ずる「マルゴトジュースバー」の称呼も,決して冗長というほどではなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうすると,本願商標を構成する「まるごと Juice Bar」及び「まるごとジュースバー」の各文字は,それぞれ,一体不可分の造語として認識,把握されるものとみるのが自然であるから,本願商標より「マルゴト」の称呼をも生ずるとした上で,本願商標と引用各商標とが称呼上類似するものであるということはできない。
そして,他に,本願商標と引用各商標とが類似するものであるとすべき理由は,見いだせない。のみならず,引用商標1及び2の指定商品は,本願商標の補正後の指定商品とは非類似の商品と認められるものである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号及び同第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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