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結合商標の識別力

審判番号
不服2010−6883(T2010−6883/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「AX−SYNTH」の文字を標準文字で表してなり、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」を指定商品として、平成21年3月18日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同22年4月2日付け手続補正書により、第15類「ミュージックシンセサイザー」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『AX−SYNTH』と標準文字で表してなるところ、その構成中『AX』の文字部分は、商品の規格等を表示する記号、符号として一般的に取引上採択使用されている欧文字2文字の一類型と認められ、『SYNTH』の文字部分は、『ミュージックシンセサイザー』を意味する英語『SYNTHESIZER』の略語であるから、これらの文字を『−(ハイフン)』で結合しただけの本願商標をその指定商品に使用しても、全体として『AX規格のミュージックシンセサイザー』であることを認識させるにとどまり、結局、何人かの業務に係る商品であることを認識できない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質に誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「AX−SYNTH」の文字を書してなるところ、その構成中「AX」の文字が、商品の規格等を表示する記号、符号として使用される欧文字2字の一類型であり、また、構成中「SYNTH」の文字が、「ミュージックシンセサイザー」を意味する英語「SYNTHESIZER」の略語であって、これらの文字を「−」で結合してなるとしても、その構成全体は、同書・同大・等間隔で、外観上まとまりよく書されていることからすると、「AX」と「SYNTH」の文字とを格別に分離して看取しなければならない特段の事情は認められない。

してみると、本願商標に接する需要者に、本願商標が、原審説示の「AX規格のミュージックシンセサイザー」の意味合いを直ちに認識させるものとはいい難く、特定の商品の品質等を具体的に表示するものとはいえず、構成全体をもって、指定商品の出所表示標識として認識し把握されるとみるのが相当である。

そして、職権により調査すると、請求人(出願人)が、その取り扱いに関する商品「ミュージックシンセサイザー」について、「AX−SYNTH」の語を、出所を表示する商標として、実際に使用している事実は見受けられるものの、該語が、自他商品の識別標識としての機能を有さない標章として、取引上普通一般に使用されている事実は発見することができなかった。

そうすると、本願商標を、その指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分果たし得るものというべきであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえない。

さらに、本願商標の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある商品については、全て削除されたものである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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