Trademark Appeal Case
司法書士名称の公序良俗
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−11993(T2009−11993/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「司法書士ドットコム」の文字を横書きしてなり、第35類「インターネット・その他の通信手段を利用した広告,広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,財務書類の作成,職業のあっせん,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,求人情報の提供」を指定役務として、平成20年2月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
(1)本願商標は、司法書士法に基づく国家資格を表す「司法書士」の文字とインターネットにおけるgTLD(一般トップレベルドメイン)の一つである「.com」の表音文字と認められる「ドットコム」の文字を結合して「司法書士ドットコム」と横書きしてなるものであるから、これをその指定役務に使用しても自他役務識別標識として機能を果たし得ず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)本願商標は、「司法書士ドットコム」の文字よりなるところ、その構成中に司法書士法第73条第3項及び第4項の規定により使用が禁止されている名称である「司法書士」の文字を有してなるものであるが、その資格を得ることができない法人である出願人がこれを商標として採択使用することは穏当ではなく、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第7号について
本願商標は、「司法書士ドットコム」の文字からなるところ、本願商標の構成中「司法書士」の語は、司法書士法第73条第3項及び第4項の規定により使用が禁止されている名称であるうえ、「司法書士」が、国家資格の中でも一般国民にとって接する機会が多く、一般国民にとって知られている度合いが高い資格といえることからすれば、本願商標に接する需要者は、国家資格である司法書士の資格を得た者の取扱いに係る役務であるかの如く誤信する場合があることは否定できないところである。
してみれば、その資格を得ることができない法人である請求人(出願人)が、本願商標を排他的、独占的に採択使用することは、司法書士資格をはじめとする各種国家資格の制度等に混乱を生じさせるおそれがあるものであって、一般国民が誤信する場合があることを否定できないから、このような商標を登録することは、社会公共の利益に反するものであって穏当でないといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げ、「本願商標においても、商標法第4条第1項第7号の規定に該当すると考えることはできない。」旨主張しているが、本願商標が登録されるべきか否かは、過去の登録例に拘束されることなく、個別、具体的に検討されるべきものであり、請求人が挙げた商標登録例の存在によって、前記判断は左右されるべきものではなく、請求人の主張は採用することができない。
(2)まとめ
以上のとおり、上記2の拒絶理由(1)について判断するまでもなく、本願商標を商標法第4条第1項第7号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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