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結論

敗訴(請求棄却)

商標「SolidBAN」の称呼の類似性と要部抽出(第4条第1項第11号|審判不服2007−650086(T2007−650086/J1))

審判番号
不服2007−650086(T2007−650086/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「SolidBAN」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2007−650086(T2007−650086/J1)・不服)は、本件商標「SolidBAN」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成からなり、第9類「Electric and/or electronic apparatus for recording,storing,reproducing,amplifying and/or processing sound,images and/or data;data carriers in the form of discs,records,compact discs,DVD discs or in any other form of recorded optical and magneto−optical discs provided with sound,images and/or data;blank data carriers in the form of discs,records,compact disc,DVD discs or in any other form of recordable and rewritable optical and magneto−optical discs;computer software programs;data processing apparatus;computers;disc drives;parts of the aforesaid goods,not included in other classes.」を指定商品として、2005年7月5日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年(平成17年)12月22日に国際登録されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、登録第4502618号商標(以下「引用商標」という。)と、称呼において類似する商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

そして、引用商標は、「SolidBAN」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年8月28日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,製図用又は図案用の機械器具」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む)の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与」を指定商品及び指定役務として、同13年8月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「SolidBurn」(文字中「Solid」は、肉太に書されている。以下同じ)の欧文字と当該文字の上下に弧線(以下「弧線」という。)を配してなるところ、その構成中の弧線は、「SolidBurn」の文字の上下に分離して配されていることから、「SolidBurn」の文字と「弧線」の部分は、視覚上、分離して認識し、把握されるとみるのが自然である。

そして、本願商標の構成中の弧線は、特定の称呼、観念を生ずるものとはいえないものであり、その構成中「SolidBurn」の文字部分と弧線が、構成全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、「SolidBurn」の文字及び弧線を常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものである。

してみると、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、「SolidBurn」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資するというのが自然である。

したがって、本願商標は、「SolidBurn」の文字に相応した「ソリッドバーン」の称呼を生じるものであり、かつ、特定の意味合いを有しない造語の一種と認められるものである。

他方、引用商標は、「SolidBAN」の文字からなり、該文字部分に相応して「ソリッドバン」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の意味合いを有しない造語の一種と認められるものである。

そこで、まず、本願商標より生ずる「ソリッドバーン」の称呼と引用商標より生ずる「ソリッドバン」の称呼を比較するに、両称呼は、称呼上重要な要素をしめる語頭音を含め、「ソ」「リ」「ッ」「ド」「バ」「ン」を共通にしており、唯一の差異は、第5音の「バ」における長音の有無にすぎないものである。

しかして、該差異音である長音は、前音「バ」に吸収され、それ自体が独立した1音として明確に聴取され難い音であって、語の後半部に位置するものであることから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、全体としての語調、語感が近似し、互いに聴き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

また、本願商標の構成中の「SolidBurn」の文字と引用商標「SolidBAN」とは、その構成文字中の「SolidB」の文字部分を共通にし、かつ、語尾が大文字と小文字の差異はあるものの互いに欧文字「N」、「n」で構成されていることから、外観上も、近似した印象を与えるものである。

そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、両者とも特定の観念を生じないことから、観念において、比較できないものであるとしても、その称呼が類似するものであり、かつ、外観上も近似することから、本願商標をその指定商品に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあるといわざるを得ない。

なお、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)は、「『ソリッドバーン』は、『バーン』の文字部分にアクセントが置かれ、『ソリッドバン』は、『リ』の部分にアクセントが置かれるものであるから、両称呼を比較すると、全体としての語調・語感が著しく異なるものであり、互いに聞き誤るおそれはない」旨主張する。

しかしながら、「ソリッドバーン」と「ソリッドバン」の称呼とは、全体として語調、語感が近似するものであり、かつ、本願商標と引用商標とが、外観においても近似した印象を与えるものであることは、前述で認定したとおりであるから、請求人の前記主張は、採用できない。

その他、請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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