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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「メーカー名と型番の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−650067(T2008−650067/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2008−650067(T2008−650067/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
メーカー名と型番の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2008−650067(T2008−650067/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「メーカー名と型番の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「AUTO−ORDNANCE 1911A1」の文字を書してなり、第28類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2006年(平成18年)7月11日に国際商標登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における平成19年10月1日付けの手続補正書により「Games,toys,toy pistols,firearm replicas and models;spare parts for firearm replicas and models(excluding sights);projectiles and ammunition for firearm replicas and model;firearm replicas and models for virtual shooting and spare parts thereof;firearm replicas and models for use with a target and/or an electronic display device as well as spare parts and accessories for such items.」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『AUTO−ORDNANCE 1911A1』の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、これは、『ユーエスアーミーのシステムタイプM1911A1ピストルをコピーした大口径シングル・アクションの大型ピストル』を表すものであるから、これをその指定商品に使用したときは、単に、商品の品質を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「AUTO−ORDNANCE 1911A1」の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、その構成中前半の「AUTO−ORDNANCE」の欧文字部分は、アメリカの銃メーカー「オートオーディナンス社」を表すものであって、後半の「1911A1」の文字部分は、当該社等が製造・販売している「アメリカ軍旧制式M1911A1ピストル」の型式名と認められる。また、本願の指定商品中「おもちゃのけん銃」との関係では、エアガン(エアソフトガン)等のメーカーが、その商品の型番等に「1911A1」を付して販売している実情があることから、「AUTO−ORDNANCE 1911A1」よりは、「オート・オーディナンスの型番1911A1ピストル」であると認識させるものである。

そして、上記については、例えば、以下のインターネット情報がある。

(1)“http://www.budsgunshop.com/catalog/product_info.php/cPath/21_51/products_id/16100”によれば、「Auto Ordnance 1911A1 WWII.45 Parkerized」の見出しのもと、「Model:1911PKZ」の記載や「Item Condition:Factry New」等の記載とともに、商品「Pistol」が紹介されている。

(2)“http://www.auto−ordnance.com/PA−1B/pr_swat1102.html”によれば、「Auto−Ordnance Corporation」の見出しのもと、「KAHR ARMS UPGRADES THE AUTO−AORDNANCE 1911」として、商品「gun」が紹介され、「The new Auto−Ordnance 1911A1 from Kahr Arms.」等と記載されている。また、「Guns Made in U.S.A」との記載がある。

(3)“http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%B3−%E3%82%AC%E3%83%90%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88−1911A1−%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC−%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB−%E3%83%98%E3%83%93%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%88/dp/B002BAPWOG”

によれば、マルシン工業の「おもちゃ」を紹介する頁に、「マルシンガバメント 1911A1センターファイヤーブローバックモデル ヘビーウェイト」の記載がある。

さらに、ピストル等の図鑑及び事典には、以下の情報がある。

(4)「最新ピストル図鑑Vol.2」(1996年4月15日初刷 徳間書店)によれば、「オート・オーディナンス・モデル・トンプソン1911A1」として、「モデル・トンプソン1911A1 デュオ・トーンは、オーディナンス社が製造する、アメリカ軍旧制式M1911A1のコピーの一つだ。・・」との記載及び「スプリングフィールド・アーモリー・モデル1911A1」として、「スプリングフィールド・アーモリー・モデル1911A1は、旧軍用M1911A1を原型にした大口径、大型ピストルだ。・・」等の記載がある。

(5)「最新 軍用銃事典」(1994年9月20日3刷 並木書房)によれば、「U.S.M1911A1は、通称コルトM1911A1やコルト・ガバーメントと呼ばれる45ACP口径の軍用ピストルだ。」等の記載がある。

以上のとおり、本願商標をその指定商品中「おもちゃのけん銃」に使用した場合、取引者、需要者は、「アメリカのオートオーディナンス社製のアメリカ軍旧制式M1911A1ピストルに似せたおもちゃのけん銃」程度の意味合いを認識するにすぎず、その商品の品質を表示したものであって、自他商品の識別標識としての機能は果たし得ないものというべきであり、かつ、その指定商品中「おもちゃのけん銃」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、補正の必要があれば、本願の指定商品を補正する用意がある旨述べているが、本願商標は、その指定商品の品質を表示するものであって、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあること前述のとおりであるから、仮に本願指定商品を審判請求書に記載の補正案のように減縮補正を行ったとしても、前述の認定を覆すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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