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Trademark Appeal Case

商標「BUI」の要部認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900083(T2010−900083/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5292969号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5292969号商標(以下「本件商標」という。)は、「BUI」の欧文字を標準文字で表してなり、平成21年7月10日に登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,傘,ステッキ,皮革製包装用容器」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同年12月11日に登録査定、同22年1月8日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要旨)

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであって、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2007056号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおり、「BARBARA BUI」の欧文字を書してなり、1985年9月3日にフランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和61年3月1日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年12月18日に設定登録され、その後、同9年7月29日及び同20年1月8日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、平成21年4月22日に第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット,帽子」を指定商品とする書換登録がなされたものである。

(2)登録第2395328号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおり、「BARBARA BUI」の欧文字を書してなり、平成元年7月13日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年3月31日に設定登録され、その後、同14年5月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、平成15年6月11日に第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品」及び第18類「かばん類,袋物」を指定商品とする書換登録がなされたものである。

以下、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)申立人と引用各商標及び本件商標の由来

申立人「バルバラ ブイ エス アー(BARBARA BUI S.A.)」は、1983年に著名なファッションデザイナーBarbara BUIが創設した会社であり、ファッション衣料ブランド「BARBARA BUI」の下に第25類、第18類等に属する製品を製造し、フランスを初めとして世界中で販売している。日本にも2008年春夏コレクションより三喜商事株式会社を日本総代理店として輸入販売している。

「BARBARA BUI」は、申立人の社名であり、創設者でチーフデザイナーである「Barbara BUI」の氏名に由来する。

「BARBARA」は、フランスで一般的な女性の名前(ファーストネ−ム)である。Yahoo! Japanで日本語の頁のみで「BARBARA」で検索すると、6,630,000件ヒットするほどである。そして、「BARBARA」は、レストランの名前等にも使用されている。

一方、「BUI」は、「Barbara BUI」の父親の国籍ベトナムの姓であり、日本においては、極めてめずらしい姓である。

(2)取引の実情

申立人は、日本において2008年に三喜商事株式会社を「BARBARA BUI」製品の日本における総代理店に指名し、申立人の商品を日本に輸入し日本において販売を行っている。

ファッション雑誌への宣伝広告も活発に行われている。甲第4号証の1ないし甲第4号証の15は、これら雑誌広告の一部である。

衣料製品は3つのライン(「BARBARA BUI」、「BARBARA BUI TRICOT」及び「BUI」)に分けられ、その1つは「BUI」ラインと称している。

すなわち、申立人は「BUI」をセカンドライン名として広く使用している。

甲第6号証は,Yahoo! JAPANで「BARBARA BUI」にて検索した結果の100件のリストである。ヒット件数は4,200,000件にのぼる。いかに「BARBARA BUI」が日本市場において周知のブランドであるかが明らかである。

(3)引用各商標の要部について

上記(1)及び(2)で述べたように、商標「BARBARA BUI」において、「BUI」は識別力の強い要素である。

よって、引用各商標において「BUI」は要部である。

(4)本件商標と引用各商標との類否について

本件商標「BUI」を引用商標中の「BUI」と対比すると、両者は、外観、観念、称呼のいずれにおいても類似する。

したがって、本件商標は、引用各商標と類似する。また、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と類似し、引用各商標の登録出願日は、本件商標の登録出願日に先立つ。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、商標法43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

第3 当審の判断

本件商標は、「BUI」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、特定の意味合いを有しないものであるから、その構成文字に相応して「ブイ」又は「ビーユウアイ」の称呼を生じ、観念は生じないものである。

他方、引用各商標は、いずれも「BARBARA BUI」の欧文字を書してなるところ、その構成中「BARBARA」の文字は、「女子の名」(新グローバル英和辞典:株式会社三省堂)の意味を有するものであり、また、「BUI」の文字は、特定の意味合いを有しないものである。そして、該「BARBARA BUI」の文字構成においては、両文字間に一字程度の間隔を有しているとしても、ややデザイン化された文字で、同書、同大に、全体としてまとまり良く表されているものであるから、これよりは、その構成文字全体に相応して、「バーバラブイ」の称呼のみを生じ、特定の意味合いを有するものとして理解できないものであるから、特定の観念を生じないものである。

そこで、本件商標と引用各商標との類否について検討するに、両者は、外観においては、明らかな差異を有するものである。

称呼においては、本件商標より生じる「ブイ」又は「ビーユウアイ」の称呼と引用各商標より生じる「バーバラブイ」の称呼とを比較するに、両者は、その構成音数、あるいはその構成音において、明らかな差異を有し、音感、音調を異にするものであるから、称呼上十分に区別し得るものである。

観念においては、両者は、ともに特定の意味合いを有しないものであるから比較すべくもない。

また、申立人の提出に係る甲第4号証及び甲第5号証(枝番を含む。)によれば、「BARBARA BUI」の文字は、ファッションデザイナーの名称であることが認められるものである。

しかしながら、これらの証拠中においては、そのほとんどが「バルバラビュイ」「バルバラ・ビュイ」「BARBARA BUI」及び「Barbara Bui」の各表記をもって紹介等されているものであって、単に「BUI」の文字のみによって表記されているものは申立人のホームページ(甲第5号証)中に2カ所あるにすぎない。また、引用各商標の使用された商品の販売数量、売上高は不明であり、かつ、パンフレット、カタログ、雑誌、新聞等による宣伝、広告による引用各商標の使用状況もあまりに少なく十分に明らかにされていない。

してみれば、これらの証拠によっては、引用各商標がファッションデザイナーの名称として、需要者に広く知られているものということはできないものであって、さらに、その「BARBARA BUI」の名称が、単に「BUI」又は「ビュイ」と略称されて取引に資されているとは認め難いものである。

したがって、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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