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Trademark Appeal Case

称呼類似性: ナッキーとNUK

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900090(T2010−900090/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5293011号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5293011号商標(以下「本件商標」という。)は、「ナッキー」の片仮名文字と「NUCKY」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成21年8月3日に登録出願、第10類「床ずれ防止用マットレス,その他の医療用機械器具」及び第20類「マットレス,寝台,その他の家具」を指定商品として、同年11月19日に登録査定、同22年1月8日に設定登録されたものである。

第2 申立ての理由の概要

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)ないし(3)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4830763号商標(以下「引用商標1」という。)は、「NUK Medic Pro」の欧文字を書してなり、平成16年1月15日に登録出願、第10類「ほ乳瓶用乳首,用途により乳首の孔の大きさが異なる天然ゴム及びシリコーンゴム製乳首,空気圧を一定に保つための空気弁付き乳首,使い捨て乳首,口及び顔の筋肉治療用乳首,その他の乳首,乳児用顎形成用おしゃぶり,睡眠時用おしゃぶり,その他のおしゃぶり,乳児用鼻水吸引器,医療用の補助器具及び矯正器具」及び第44類「保育・育児に関する医療情報の提供,保育・育児に関する医療相談」を指定商品及び指定役務として、同17年1月7日に設定登録されたものである。

(2)登録第5046895号商標(以下「引用商標2」という。)は、「NUK Premium CHOICE」の欧文字を書してなり、平成16年1月15日に登録出願、第9類「電気ソケット用カバー」、第10類「おしゃぶり,ほ乳瓶用乳首,睡眠時に用いるおしゃぶり,乳児用鼻水吸引器,母乳搾り器,ほ乳瓶,医療用ほ乳瓶,おしゃぶり保持チェーン及びバンド」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第20類「家具・建具等の角ガード,ドア止め具,家具の引き出しストッパー,家具の開き戸ストッパー,家具のガラス戸ストッパー,プラスチック製窓用開閉防止具」、第21類「魔法瓶,冷却用瓶,水筒,じょうご,幼児用取っ手付コップ,魔法瓶の付属品,冷却用瓶の付属品,水筒の付属品」及び第26類「プラスチック製毛布及び布団のずれ脱落防止具」を指定商品として、同19年5月11日に設定登録されたものである。

(3) 国際登録第820011号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「Breast-nursing pads.」、第10類「Hygienic rubber goods, in particular dummies, feeding bottle teats, relaxing teats, feeding teats; sleeping teats, valve teats, nose teats, all being used as jaw formers (all the aforesaid goods, included in class 10); feeding bottles, medical bottles, nipple shields of latex or silicon; pumps,namely milk pumps, breast pumps, manual or electrical; breast protectors.」、第11類「Hot water bottles, hot water bottles for children.」及び第21類「Insulated bottles, including double walled insulated bottles; refrigerating bottles, drinking flasks; accessories for these bottles, namely funnels and drinking aids (included in class 21), dishes for collecting milk.」を指定商品として、2003年9月10日に国際登録、我が国において、平成18年11月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

以下、上記引用商標1ないし3をまとめていうときは、引用各商標という。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標と引用各商標との対比

本件商標は、その構成上「ナッキー」と称呼されることは明らかである。 他方、申立人が引用する、引用商標1の「NUK Medic Pro」からは、「ナックメディックプロ」「ナック」「メディックプロ」等、何通りかの称呼が生ずると考えられるが、商標を構成する文字列のうち、「Medic」及び「Pro」の語は商標としての識別力が弱い語であること、また、この商標は全体として11文字、9音から成る冗長な商標であること、などの点から、引用商標1の要部は語頭の「NUK」の部分とみるのが妥当である。

してみると、引用商標1は、「ナック」と発音される可能性が最も高いといえる。

同様に、引用商標2からも何通りかの称呼が生ずるものであるが、冒頭部分の「NUK」の文字から「ナック」と称呼される可能性が最も高いとみるべきである。

さらに、引用商標3も、その文字部分「NUK」から「ナック」の称呼が生ずるのは明らかである。

そうとすると、本件商標と引用各商標とは、称呼において、類似する商標である。すなわち、両商標は、3音中、第1音と第2音「ナッ」を共通にするものであるが、この部分は、促音を含んで強いアクセントがかかる音であるため、それぞれの第3音「キ」「ク」は、対象的に弱く発音される音になる。殊に、両商標の第3音は、長音の有無の違いはあるものの、いずれもカ行に属する無声子音「K」を共通にする音であるため、末尾音ということも相侯って前半部の「ナッ」の音に吸収されてしまい、全体として「ナッキー」と言ったのか「ナック」と言ったのか聴別し難い音になる。

3 むすび

以上のとおり、本件商標と引用各商標は、明らかに称呼上相紛らわしい類似の商標であり、それらの指定商品も、前記したとおり、同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

第3 当審の判断

本件商標は、前記のとおり、「ナッキー」の片仮名文字と「NUCKY」の欧文字とを書してなるところ、構成文字に相応して「ナッキー」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語よりなるものというのが相当である。

引用各商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、構成中の「NUK」の文字部分に相応して、「ナック」の称呼をも生じ、特定の観念を有しない造語よりなるものというのが相当である。

そこで、本件商標より生ずる「ナッキー」の称呼と引用各商標の「NUK」の文字部分より生ずる「ナック」の称呼についてみるに、両称呼は、4音と3音という短い音構成からなるうえに、語尾部分の「キー」と「ク」の音において母音が相違し、しかも、本件商標の語尾部分の「キー」の音は、長音を伴うことによって、「キ(ki)」の音の母音「i」が重なり合い強く余韻が残るよう発音、聴取されるのに対し、引用各商標の語尾部分の「ク」の音は、明らかに区切って明確に発音、聴取されるといえるものであるから、これらの差異が両者の称呼全体に及ぼす影響は極めて大きく、称呼上十分聴別し得るというのが相当である。

また、本件商標と引用各商標は、外観において明らかな差異を有し、観念においては比較することができない。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

その他、本件商標と引用各商標とが類似するとみるべき事由は見出せない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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