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Trademark Appeal Case

外観・称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900107(T2010−900107/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5295900号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5295900号商標(以下「本件商標」という。)は、「Blogirls」の文字を標準文字で表してなり、平成21年7月16日に登録出願、第3類、第9類、第25類、第41類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年12月14日に登録査定、同22年1月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、次のアないしウの登録商標(以下「引用商標」という。)と外観上類似する商標であり、また、本件商標より生じる「ブロガールズ」の称呼と引用商標より生じる「ブルガール」は、称呼上類似する。さらに、両商標は、「女の子」の観念を同じくするものである。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。

ア 登録第3327415号商標は、「BLUGIRL」の文字を横書きしてなり、平成7年6月8日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月27日に設定登録され、その後、同19年4月24日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

イ 登録第4213953号商標は、「BLUGIRL」の文字を標準文字で表してなり、平成9年10月22日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年11月20日に設定登録され、その後、同20年8月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

ウ 登録第5098745号商標は、「BLUGIRL」の文字を標準文字で表してなり、平成19年1月18日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年12月14日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「被服」(以下「申立人商品」という。)を表示するものとして広く一般に知られている別掲(1)のとおりの構成からなる商標(以下「申立人商標1」という。)及び別掲(2)のとおりの構成からなる商標(以下「申立人商標2」という。)と外観、称呼及び観念において類似する商標であって、同一又は類似の商品に使用するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人商標1及び2は、前記(2)のとおり、申立人商品を表示するものとして広く一般に知られているものであり、本件商標は、申立人商標1及び2と類似する商標である。また、本件商標の指定商品及び指定役務中、第25類に属する商品を除く指定商品及び指定役務は、申立人の行う業務と密接に関連するものである。

したがって、本件商標がその指定商品及び指定役務について使用されるときは、該商品及び役務が申立人又はこれと何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがある。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

ア 本件商標

本件商標は、前記1のとおり、「Blogirls」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、該文字は、語頭の「B」を大文字で表し、それに続く「logirls」の文字を小文字で表してなるものであって、外観上まとまりよく一体的に表されており、構成全体が1つの語を表したと認識されるものといえる。そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「ブロガールズ」の一連の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じないものと認める。

イ 引用商標

引用商標は、前記2(1)のとおり、いずれも「BLUGIRL」の文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「ブルガール」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じないものと認める。

ウ 本件商標と引用商標との対比

(ア)外観

本件商標は、前記ア認定のとおり、「Blogirls」の文字を横書きしてなるものであるのに対し、引用商標は、前記イ認定のとおり、「BLUGIRL」の文字を横書きしてなるものであるから、両者は、語頭において、大文字「B」を共通にするものの、他の文字は、小文字であるか大文字であるかの差異を有するのみならず、第3文字において、「o」と「U」の文字の差異を有し、かつ、末尾において、「s」の文字の有無の差異を有するものである。そうとすれば、本件商標と引用商標は、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、通常の注意力をもってすれば、互いに見誤るおそれはないというべきである。

したがって、本件商標と引用商標は、外観上類似する商標ということはできない。

(イ)称呼

本件商標より生ずる「ブロガールズ」の称呼と引用商標より生ずる「ブルガール」の称呼は、第2音において「ロ」と「ル」の音の差異を有し、かつ、末尾において「ズ」の音の有無の差異を有するものである。そして、差異音中の第2音の「ロ」と「ル」は、母音を異にするものであり、末尾に位置する「ズ」の音は、有声摩擦音として重く響く音である。してみれば、上記差異音が6音と5音という比較的短い両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものではなく、両称呼は、これらをそれぞれ一連に称呼した場合においても、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。

したがって、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標とはいえない。

(ウ)観念

本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上比較することはできない。

(エ)以上によれば、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

(2)商標法第4条第1項第10号について

ア 申立人商標1及び2の周知・著名性について

申立人の提出した甲第5号証及び甲第6号証は、本件商標の登録査定後である2010年4月20日にプリントアウトされたウェブページの写しであって、申立人商標1及び「BLUGIRL」が表示されているが、内容は、いずれも英文のみである。甲第7号証は、「Milan Fashion Week」と題する印刷物の写しであり、「BLUGIRL」の文字は確認できるが、申立人商標1及び2並びに申立人の表示はなく、しかもすべて英文で記載されている。

甲第8号証ないし甲第18号証によれば、申立人は、申立人商品を、2007年(平成19年)ころから「ブルーベル・ジャパン株式会社(BLUEBELL JAPAN LTD.)」(以下「ブルーベルジャパン社」という。)を通して日本に輸出していたこと、申立人商品は、我が国において、ファッション雑誌「SPUR(シュプール)」に、「この春のブルーガール・スタイル!」「BLUGiRL」の文字(2008年(平成20年)4月号:甲第13号証)、申立人商標2(2008年(平成20年)9月号、同年12月号、2009年(平成21年)4月号、同年5月号:甲第14号証、甲第16号証、甲第17号証及び甲第18号証)、「ブルーガール ロマンティックが舞い降りる」「’08ー’09秋冬シーズンのブルーガール。」の文字(2008年(平成20年)10月号:甲第15号証)、「ブルーガールのエモーショナル・ガーデン」「2009年春夏のブルーガール」の文字(2009年(平成21年)4月号:甲第17号証)とともに掲載されたこと、これらの掲載には、「ブルーベル・ジャパン」との表示があるものの(甲第13号証、甲第15号証、甲第17号証)、申立人の表示は一切ないことを認めることができる。

以上によると、申立人商標2は、上記ファッション雑誌「SPUR(シュプール)」の2008年(平成20年)9月号、同年12月号、2009年(平成21年)4月号、同年5月号に表示されたのみであり、申立人商標1が使用された広告例は存在しない(申立人からブルーベルジャパン社に宛てた請求書(甲第9号証ないし甲第12号証)には、申立人商標1及び2が表示されているが、これらは、申立人とブルーベルジャパン社との間の取引書類であり、需要者の目に触れるものではない。)。また、上記雑誌においては、「ブルーガール」の片仮名で表記されているものがほとんどであり、「BLUGIRL」(「blugirl」、「BLUGiRL」)の文字が併記されているものが少ないことからすると、「ブルーガール」の片仮名が、「ブルーベルジャパン社」の取扱いに係る商品を表示するものとして、我が国の若い女性を中心とした一部の需要者の間には、ある程度知られていたとしても、申立人商標1及び2が申立人商品を表示するものとして、需要者に間に広く認識されていたものと認めることはできない。

イ 本件商標と申立人商標1及び2との類似性

(ア)申立人商標1及び2

申立人商標1は、別掲(1)のとおり、大きく表された「blugirl」の文字とその下に小さく表された「Blumarine」の文字からなり、その構成中の「blugirl」の文字部分は、独立して自他商品の識別機能を有するものと認めることができる。そうとすれば、申立人商標1は、「blugirl」の文字より「ブルガール」の称呼をも生ずるものであって、特定の観念を生じないものといえる。

また、申立人商標2は、別掲(2)のとおり、中心に描かれた矢が刺さったハート図形を囲むように、上段に「BLUGiRL」の文字を、下段に「BLUMARiNE」の文字を、同じ書体で書してなり、全体としてまとまりよく一体的に表され、これより生ずる「ブルガールブルマリーン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、上段の「BLUGiRL」の文字部分のみを分離・抽出しなければならない事情は見いだせない。

してみれば、申立人商標2は、「ブルガールブルマリーン」のみの称呼を生じるものであって、特定の観念を生じないものといわなければならない。

(イ)本件商標と申立人商標1及び2との対比

本件商標と申立人商標1及び2は、それぞれの構成からみて、外観上明らかに相違するものである。

また、本件商標から生ずる「ブロガールズ」の称呼は、申立人商標1から生ずる「ブルガール」の称呼とは、前記(1)ウ(イ)と同様の理由により、称呼上類似しないものであり、申立人商標2より生ずる「ブルガールブルマリーン」の称呼とは、それぞれの音構成及び構成音数に顕著な差異を有するものであるから、明らかに相紛れるおそれはない。

さらに、本件商標と申立人商標1及び2は、前記(1)ア認定のとおりいずれも特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上比較することができない。

したがって、本件商標と申立人商標1及び2は、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

ウ 以上ア及びイによれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しないものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

前記(2)認定のとおり、申立人商標1及び2は、申立人商品を表示するものとして、需要者に間に広く認識されていたものと認めることができず、また、本件商標と申立人商標1及び2は、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。

してみれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しないものである。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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