Trademark Appeal Case
称呼の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900116(T2010−900116/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5295577号商標(以下「本件商標」という。)は、「IQビーン」及び「IQ BEAN」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成21年5月8日に登録出願、第1類「化学品」及び第5類「薬剤」を指定商品として、平成22年1月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第708616号商標(以下「引用商標」という。)は、「ヴィーン」及び「VEEN」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和39年6月15日に登録出願、第1類「化学品及び薬剤」を指定商品として、昭和41年5月30日に設定登録され、その後、4回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。そして、平成18年5月10日に指定商品を第1類「化学品,植物成長調整剤類,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」及び第5類「薬剤」とする書換登録がされている。
3 登録異議申立て理由
申立人は、登録異議申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
(1)本件商標は、上段の「IQビーン」が自他識別力のないローマ字2文字と片仮名の文字から構成されているため、当該上段部から「ビーン」なる自然称呼が生じることは明らかであり、また、下段の「IQ BEAN」が「IQ」と「BEAN」の間にスペースが介在しているため、当該下段部からも「ビーン」なる自然称呼が生じることは明らかである。
(2)他方、引用商標から「ビーン」なる自然称呼が生じることも上記の如き引用商標の商標構成に徴し、極めて明らかである。
(3)してみれば、本件商標と引用商標とは、何れも「ビーン」の同一称呼をもって商取引されるものとして、彼此誤認混同を生じるおそれは必至であり、かつ、その指定商品も同一である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標は、「IQビーン」及び「IQ BEAN」の文字を上下二段に横書き書してなるところ、前半の「IQ」の文字は「知能指数」を表す略語として一般の需要者によく知られるものであり、後半の「ビーン」及び「BEAN」の文字も「豆」の意味を有する平易な英単語ないし外来語といえるものである。
そして、両語は上下二段にそれぞれ一体的に構成されてなり、その構成及び観念において、両語を殊更に分離し看取しなければならないような、主従の関係や軽重の差あるものとは認められない。
してみれば、本件商標は、その構成文字に照応して生じる「アイキュービーン」の称呼のみが生じ、全体としては特定の観念を生じさせない造語として看取されるというべきものである。
(2)他方、「ヴィーン」及び「VEEN」の文字を上下二段に横書きしてなる引用商標は、その構成文字に照応して「ヴィーン」ないし「ビーン」の称呼を生ずるということができる。また、観念的には、我が国で知られる外国語ないし外来語であるとの点は見出せないから、造語というのが相当である。
(3)そこで、本件商標から生じる「アイキュービーン」の称呼と引用商標から生じる「ヴィーン」ないし「ビーン」の称呼を対比すると、両称呼は構成音やその音数の相違によって、互いに明確に聴別できるから、両者を聞き誤るおそれはない。
また、本件商標は、全体としては特定の観念を生じさせない造語であるが、その構成各文字は「知能指数」を表す略語「IQ」と「豆」の意味を有する平易な「ビーン」及び「BEAN」の文字からなるのに対し、引用商標は、特定の意味合いを見出せない造語であるから、本件商標と引用商標とは、観念において彼此相紛れるところはない。
さらに、本件商標と引用商標とは、その外観構成において明らかに相違するものであるから、外観上互いに相紛れることはない。
そうすると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することができないから、本件商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとできない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品「薬剤」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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