Trademark Appeal Case
称呼の類似性と音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900117(T2010−900117/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5296586号商標(以下「本件商標」という。)は、「Radiogard」の欧文字を標準文字で表してなり、平成21年5月1日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成22年1月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4803506号商標(以下「引用商標」という。)は、「レディガード」の片仮名を標準文字で表してなり、平成16年2月20日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成16年9月17日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立て理由
本件商標から「レディオガード」、引用商標から「レディガード」なる自然称呼が生じることは、その構成に徴し明らかである。
そこで、両商標の称呼を比較検討するに、両者は「レ」「ディ」「ガー」「ド」の4音を共通にし、僅かに本件商標の第3音たる「オ」の有無の微差が存するに過ぎない。
しかるところ、当該「オ」は、本件商標の称呼において、濁音の「ディ」と濁音かつ長音の「ガー」という何れも強く発音される音に挟まれた弱音に過ぎないため、実際には明瞭には発音聴取され難い音であるから、両商標を全体として一連に称呼するときは、自ずと相粉らわしい語韻語調となり、特に時と所を異にした商取引において彼此誤認混同を生じるおそれは必至である。
よって、本件商標と引用商標は称呼上類似の商標であり、指定商品も同一であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)本件商標は、「Radiogard」の欧文字よりなるところ、一連の綴りとしては英語辞書などに掲載されるような既成語ということはできないが、冒頭「Radio」の部分は、その綴り構成にあっても「ラジオ、ラジオ放送」などを意味する平易な英単語として看取できるから、本件商標はその構成文字に照応して「ラジオガード」ないし「レィディオガード」の称呼が生じるものというのが自然である。
(2)引用商標は、「レディガード」の片仮名よりなるところ、全体としては馴染まれた意味合いが生じるものでないとしても、前半の「レディ」の文字は一般には「女性」の意味が理解できるものであり、本件商標の指定商品との関係にあっては、女性向け商品であることを把握させるものである。また、後半の「ガード」の文字は、単独には多義的な語であるとしても、前半の「レディ」の文字(語)及び指定商品との関連からすれば「守る、保護する」程の意味を表す語として理解させる。そうすると、引用商標からは文字通りに「レディガード」の称呼や抽象的とはいえ「レディをガード(女性を守る、保護する)」程の意味合いが生じるものといえる。
(3)そこで、本件商標と引用商標から生じる称呼を対比すると、前者「レィディオガード」と後者「レディガード」の両称呼は、上記したように、前者の「レィディオ」の部分が「ラジオ、ラジオ放送」などを、対する後者の「レディ」は「女性」ないし当該商品の使用対象者を表したものと理解させるものであって、それぞれがその理解の下で称呼されるというのが相当であり、自ずと「レィディオ」と「レディ」の部分における抑揚や構成音の差異は大きく明確に発音し聴取されるものである。まして「レィディオガード」の音構成にあって「オ」音が弱音化するような理由は見出せない。
してみれば、「レィディオガード」と「レディガード」の両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、両者は「レィディオ」と「レディ」の部分における抑揚やその構成音ないし音数の相違によって、別個のものとして明瞭に区別できるものである。
また、「ラジオガード」と「レディガード」の両称呼も、その構成音や音数の相違によって容易に区別できる。
(4)その他、本件商標と引用商標とは、その外観構成においては明らかに相違し、観念においても混同するような点はなく、互いに相紛れることはない。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、引用商標に類似する商標と判断することはできないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとできない。
したがって、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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